トムandジェリー18
創作漫才「トムandジェリー18」
二人 「どうも〜こんにちは〜トムandジェリーで〜す」
トム 「私がトムで、こいつがジェリー」
「二人合わせて、」
二人 「トムandジェリーでーす」
パチパチパチ、パチ(拍手)
ジェリー「どりゃぁぁぁぁぁ〜〜」
トム 「いったい、何をしているんだい?」
ジェリー「見てわからんの、テレキネシスだよ」
トム 「君〜、いきなり凄いこと言うねぇ」
ジェリー「どりゃぁぁぁぁぁ〜〜」
トム 「そんなこと、無理じゃないのかい?」
ジェリー「コツコツ努力すれば出来ます」
トム 「いやいや、コツコツ努力しても出来ないんじゃないのかなぁ」
ジェリー「君は、努力する人を否定するのか!」
トム 「いやいや、そういう意味じゃなくて、いくら努力しても出来ることと出来ないことがあるんじゃないのかい」
ジェリー「そんなことはありません。この間、少しだけ動かせましたから」
トム 「ええっ、そんなこと出来たのか!」
ジェリー「はい、わずかながら鉛筆が動きました」
トム 「凄いな、どうやって動かしたんだよ」
ジェリー「口で、フーフーしたら動きました」
トム 「おいおい、それはただの風の力。テレキネシスじゃないよ」
ジェリー「確かに、鉛筆は動きましたよ」
トム 「それは、風の力で鉛筆が押されて動いただけだよ」
ジェリー「いいえ、テレキネシスです」
トム 「ずいぶんと言い張るんだなぁ」
ジェリー「では逆に、どんなことがテレキネシスなんですか?」
トム 「例えば〜まったく鉛筆に触りもせず、口でフーフーもせずに動かせたらテレキネシスだな」
ジェリー「そんなの簡単だ」
「どりゃぁぁぁぁぁ〜〜」
カタッ、
「ほら、動いた」
トム 「おいおい、いま手で机を揺らさなかったか?」
ジェリー「してません」
トム 「いやいや絶対、手で机を揺らしたろう」
ジェリー「いいえ、揺らしてません」
トム 「じゃあ、その机の下の手は何なんだよ」
ジェリー「これは、テレキネシスで私の手を動かしただけです」
トム 「テレキネシスで手を動かしただけ?」
ジェリー「はい、私が手を動かしたのではなく、テレキネシスで私の手を動かしたのです」
トム 「よく解らないないなぁ」
ジェリー「それがテレキネシスです」
トム 「なんか納得いかないなぁ」
ジェリー「じゃあ、今度はテレキネシスで鉛筆を空中に浮かべますよ」
トム 「凄いな、やってみてくれ」
ジェリー「どりゃぁぁぁぁぁ〜〜」
フワ、
「ほら、空中に浮かんだ」
トム 「おいおい、完全に手で鉛筆を摘んで空中に浮かしたろう」
ジェリー「やってません」
トム 「絶対にやっているよ」
ジェリー「いやいや、私の手をテレキネシスで動かして、鉛筆を空中に浮かべただけです」
トム 「ますます、ややこしいなぁ」
「しかし、よーく考えてみたらテレキネシスじゃなくても、自分の手は動かせるんじゃないのかい?」
ジェリー「とんでもない、『動く』ということは、脳から指令された電気信号が腕の筋肉に伝わり、筋肉が収縮したり伸びたりして初めて腕が動きます。私は、その脳からの電気信号ではなく、テレキネシスで直接腕の筋肉を動かして鉛筆を浮かせたのです」
トム 「なんか、納得いかないなぁ」
ジェリー「では、今度はテレキネシスであなたの腕を動かしてみましょう」
トム 「わかった」
ジェリー「どりゃぁぁぁぁぁ〜〜」
クネクネ、
「ほら、動いた」
トム 「おいおい、思いっきり君の手で私の腕をクネクネさせたろう」
ジェリー「いいえ違います。私の手がクネクネしたのではなく、私の手がテレキネシスでクネクネして、あなたの腕がそのテレキネシスでクネクネしただけですよ」
「これが本当の、手でクネクネする、手でクネすル、テレキネシス」
トム 「いい加減せい!」
二人 「失礼しましたー」




