トムandジェリー14
創作漫才「トムandジェリー14」
二人 「どうも〜こんにちは〜トムandジェリーで〜す」
トム 「私がトムで、こいつがジェリー」
「二人合わせて、」
二人 「トムandジェリーでーす」
パチパチパチ、パチ(拍手)
ジェリー「どっひゃっ、ひゃっひゃっひゃ〜」
トム 「どうしたんだよ、急に大笑いして」
ジェリー「いや〜君が面白くて、面白くて〜」
トム 「それは嬉しいな。漫才師として、人を笑わせるのが仕事だからな」
ジェリー「どっひゃっ、ひゃっひゃっひゃ〜苦しい〜」
トム 「まだ、何も言ってないんだけど」
「いったい何が、そんなに面白いんだい?」
ジェリー「いや〜君の顔が、面白くて面白くて〜」
トム 「おいおい、失礼な奴だなぁ。人の顔見て大笑いするなんて」
ジェリー「どっひゃっ、ひゃっひゃっひゃ〜。アゴが外れる〜」
トム 「本当に失礼な奴だなぁ」
ジェリー「君〜自分の顔見て、大笑いしないのかい?」
トム 「するワケないだろう、自分の顔見て笑う奴なんかいるのかよ」
ジェリー「私が君だったら、自分の顔見て大笑いするけどな〜」
「まず、朝起きて大笑い〜」
「ご飯食べて大笑い〜」
「仕事に行って大笑い〜」
「トイレに行っても大笑い〜」
「笑って、笑って、もうたまりません〜」
「君〜私を殺す気?」
トム 「おいおい、本当に失礼な奴だなぁ」
ジェリー「君は得だよな〜顔だけでこんなに笑いが取れるなんて〜」
トム 「うれしいのやら、悲しいのやら」
ジェリー「世の中に、こんなに顔だけで笑いを取れる漫才師はいないよ〜」
トム 「うれしいのやら、悲しいのやら」
「そう言う君だって、面白い顔をしているぞ」
ジェリー「そんなワケないだろう」(真顔)
トム 「いやいや、けっこう面白い顔をしているぞ」
ジェリー「そんなワケないだろう」(真顔)
トム 「………」
「君〜人のことはボロクソに言うけど、君だって私に負けず劣らず、面白い顔をしてるぞ」
ジェリー「そんなワケないだろう」(真顔)
「この前も、福山雅治に間違えられたし」
トム 「そんなワケないだろう。大目に見ても、チュートリアル福田 だよ」
ジェリー「そんなワケないだろう」(真顔)
「この前も、山崎賢人と吉沢亮を足して二で割った顔と言われたし」
トム 「そんなワケないだろう。ひいき目に見てもアンタッチャブル山崎だよ」
ジェリー「そんなワケないだろう」(真顔)
トム 「君〜かなり否定しているけど、自分で自分の顔を見たことあるのかい?」
ジェリー「ありません」(真顔)
トム 「本当か?生まれてから一度も自分の顔を見たことないのか?」
ジェリー「ありません」(真顔)
トム 「珍しい奴だなぁ〜」
「じゃあ、自分がどれだけ面白い顔をしているか解らないんだ」
ジェリー「いいえ、イケメンですから」(真顔)
トム 「ずいぶん、ハッキリ言い切れるんだなぁ」
ジェリー「はい、イケメンですから」(真顔)
トム 「その自信はなんなんだよ」
ジェリー「友人がイケメンだと言うからです」
「ほら、SNSにもこんなに私を賛美したコメントが」
トム 「おいおい、SNSの友人たちは、君の顔を見たことあるのかい」
ジェリー「まったくありません」
トム 「やっぱり」
「顔も見たことない会ったこともない彼らが、君をイケメンだと解るわけないじゃないか」
ジェリー「彼らではありません」
トム 「じゃあ、誰だよ」
ジェリー「AIです」
トム 「ややこしいなぁ、人間じゃないのかよ」
「じゃあ、君はAIに褒められているのか?」
ジェリー「はい、そうです。私がAIに私の賛美を書いて下さいと頼むと、すぐに書いてくれます」
トム 「おいおい、それは君がAIに指定ワードで書かせているだけじゃないのかよ」
ジェリー「そうとも言う」
トム 「なんか、さみしいなぁ」
ジェリー「普通です、今やAIの時代です。AIを活用しないと、現代社会に置いていかれるぞ」
トム 「そういう事じゃなくて、私が君だったら、」
「まず、朝起きてさみしい〜」
「ご飯食べてさみしい〜」
「仕事に行って大笑い〜」
「トイレに行ってもさみしい〜」
「さみしくて、さみしくて、もうたまりません〜」
「君〜私をさみしくする気?」
ジェリー「おいおい、さっきと逆だろう」
二人 「失礼しました〜」




