レッツ異世界転移
拙い文章ではありますが
「zzzz…」
俺こと山本雄大は今日も惰眠を貪っていた。
もちろん学校の授業中にだ。
「〜であるからして、ん?おい山本…チッ、山本!!」
「は、はいぃ!!」
椅子と机から大きな音を立て、立ち上がる
「また寝てたのか、ん?」
「す、すいません」
「すいませんじゃないだろう、何回目だお前」
「わか…り、ません」
「だよなぁ?数え切れないくらいあるよな?」
「…はい」
「何回注意しても…ハァ、もういい座ってろ」
「すいません…」
ふぅ…先生が呆れてくれたおかげで助かった
サボるにしてももっと考えてサボらないとな
今俺を叱ったのは下田勝。数学の担当教員だ
本当は体育教師なんじゃないかってくらい厳つい顔と体をしている。そして何故か金属バットを常に持ち歩いている。
「下田の授業で寝るからそうなるんだよ」
「うっせーなぁ…」
こいつは進藤翔。俺の幼馴染でありこの学校で唯一の友達だ
俺のような陰キャとは決して関わらなさそうな顔をしている
イケメン氏ね
「おいそこ!うるさいぞ!」
「すいませーん」
「ったく、気をつけろ」
また怒られてしまった…今日はこれ以上怒られると罰掃除させられるだろうから気をつけねば
「…ん?おい雄大…この床の模様なんだ?」
「模様?そんなもんあったか?」
下を覗いてみると床にはいつの間にか謎の模様が浮かび上がっていた
なんだこれ?文字?誰かの落書きか?
そんなことを考えているとその模様は光を放ち、段々と輝きを増していく
「なんだこれ!」
「雄大!なんかヤバそうだ!教室から出るぞ」
「あ、ああ!」
二人は席から立ち上がり扉へと向かう
「くっそ、どうなってんだ!」
「どうしたんだ!」
「ドアが開かない!」
「は!?…じゃあ窓!」
幸いこの教室は一階にあり、窓からなら校庭へと出ることが出来た。
が、しかし
「駄目だ!窓も開かねぇ!」
「おい!お前らどけ!!」
声に驚き振り返ってみるとそこには金属バットを振りかぶっている下田がいた。
おいおい、そんなもん振り回したら危ないだろ。とかガラスの破片が誰かに当たったらどうすんだ。とかやけに冷静な考えが頭をよぎる。
下田はそのままバットをフルスイングするがガラスは割れず、逆にバットの方がひしゃげるというなんとも奇妙な結果に終わった。
「どうなってんだ…」
下田がそう呟いた瞬間、光は一気に強まり教室中を飲み込む。
あとに残っていたのは椅子と机、そして不敵に微笑む一人の少年だけだった。