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学校教育の二十二年間は、決して延長ができない。どんなに出来が悪くても、病気で休むことになっても、特別扱いはしてくれない。その代わり、卒業後にもスティーブが個人的に教育をしてくれる。とは言っても、入院中にもスティーブが学校で行うべき教育をしてくれるため、卒業後にも教育を受ける輩はまずいない。どんなに出来が悪くても、学校が終わった後のスティーブによる補習も存在する。教育が足りなくなることは、まずあり得ない。
延長や落第は存在しないが、飛び級は存在する。幼少学校でのそれは滅多にないが、小学校からは普通のこととして多くの生徒が飛び級を重ね、平均的には十七年間で全ての教育を終了している。もっとレベルの高い勉強を続けたくて居残ることは可能だが、二十二年間が限界になっている。
ちなみに俺は、十五年間で卒業をし、冒険を始めた。