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最低でもビートルズ  作者: 林広正
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8

 こういうときは、行動するに限るな。ちょっと今から出かけてくるから、二人はここで待っていてよ。ジョージがやってくる可能性もあるしね。

 ショウはそう言うと、そっとヨーコに近づき、抱き締める。なにも心配はいらないから。ショウの言葉にヨーコは頷く。

 後は頼んだからと、チャコの耳元で囁き、部屋を出て行った。

 ショウはボブアンドディランの中に入って行き、彼女を呼び出した。彼女はその日、興行の予定はなかった。ショウは用事があるから今日の興行には出られないと言い、代わりの出演をお願いした。

 真剣なショウの表情に、その目を覗き込みながら彼女は頷いた。

 建物の外に出ると、ショウは真っすぐ聞き屋の元に向かった。頼れる相手は、彼しかいなかった。

 ちょっとお願いしたいんだけど、いいかな?

 いつもの壁際で、椅子に座っている聞き屋の前にしゃがみ込み、上目遣いでショウは言う。

 厄介ごとか? 依頼と受け取っていいんだよな。

 そいうことになるね。緊急なんだ。余計な会話はいらないから。

 あんたの目を見ればそのくらいは分かるよ。

 さすがはミッキーだ。頼りになるんじゃないかって思って来たんだよ。

 余計な会話はいらないんだろ?

 ミッキーの言葉を聞き、ショウは笑う。なんだか本物の聞き屋のようだ。そう言った。

 ふっ、聞き飽きたセルフだな。よく言われるんだよ。そんなことより、要件を早く言いな。俺は今別の案件を抱えていて忙しいんだよ。

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