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ショウとチャコとジョージの三人は、同じ学校で教育を受けた。当時のこの国では、生まれてすぐの学校を選ぶことはできなかった。生まれた地域と日付によって振り分けられる。それも、政府によるものではなく、スティーブによって振り分けられていた。同じ地域の赤ん坊を揃えることもあれば、別々の地域から集めることもある。生まれた日付についても同じこと。つまりはスティーブが勝手に自分勝手に決めていたんだ。なんらかの意図はあったようだが、真相は分からないし、半分以上は気紛れだと思う。とは言っても、ノーウェアマンの三人のように、運命的ともいえる出会いをしている連中が多いのは確かだ。特にその時代では、いい出会いに溢れていたようだ。最悪ともいえる出会いは極端に少なかった。
学校のシステムは国や街によって様々だが、学力さえあれば自由に進学ができ、転校も可能だった。二十二年間分の教育を受けるという点では、全世界で共通だったからだ。
横浜の学校では、幼少、小、中、高、大と五つに分かれていた。これは当時としても大きな分割だった。世界では三つに分けるのが主流になっている。ちなみに俺は、四つだった。高がなかったんだ。