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最低でもビートルズ  作者: 林広正
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 ショウ達のいたずらは、相手を選ばない。上級生だろうが先生だろうがお構いなしだった。けれど、どういうわけか嫌われることはなかった。その理由は、ショウ達三人のキャラクターにあったんだと思う。

 いたずらの役割は決まっている。ジョージが考え、ショウが実行をし、チャコが謝る。

 俺がお気に入りなのは、学校に対するちょっと小さな大規模ないたずらだ。言葉としてはおかしいが、まさにそんな感じのいたずらだった。月に一度、全校生徒が集まる朝礼が開かれる。正直退屈な時間だ。校長だけでなく、教頭までもが長話をする。生徒達の間だけでなく、先生連中からも評判がよくはなかった。ジョージはそんな声を耳にし、いたずらを思いついた。実に単純なものではあるが、大勢を巻き込むことに成功した結果、それは大きな変革にも繋がっていったんだ。周りを巻き込んでいく力は、当時から健在だったってわけだ。

 実行役のショウは、教頭の長話が始まるとすぐ、その間合いを見計らって、最高のお言葉をありがとうございます! やら、また来月を期待しています! なんて言葉を大声で叫び、バカでかい拍手を送った。すると、周りのみんながつられて拍手を重ねていく。しかも、ショウの真似をしてなにやら叫ぶ連中もいれば、口笛を派手に鳴らす連中もいる。教頭は気分が良くなり、手を上げながら挨拶をしていた舞台を降りていく。そしてなぜか、校長とハイタッチを交わして交代した。

 教頭が舞台を降りようとしているとき、待っていました、校長! とショウは叫んでいた。その言葉に校長は気分を良くする。

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