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最低でもビートルズ  作者: 林広正
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 喧嘩は良くないって、先生が言っていたよ。ショウはそう言いながら、上級生の両足を踏みつけた。そしてのまましゃがみ込みながら上級生のズボンを下ろした。

 おぉー! パンツまで脱げちゃったじゃん! ちっちゃいおチンチンだね。そう言いながら、中指でそれを弾いた。

 痛ーいよー! なんて震えた声で叫びを上げながら、上級生は大泣きを始めた。

 お姉ちゃんも脱ぎたい? ショウは女の子に顔を向けながらそう言った。

 やだー! なんて言いながら、その女の子は上級生を置いて逃げていった。

 ショウは立ち上がり、ポカンとしているチャコとジョージに顔を向けると、大声で笑いだした。そんなショウの姿を見て、二人も声をあげて大笑いする。騒ぎに気がついた生徒のなん人かが、フルチン状態の上級生に近づいて行く。フルチンは大笑いしている三人を指差してあいつらにやられたと言っている。その言葉を耳にした三人は、違うよー! と叫びながら走って逃げていった。その言葉は嘘ではない。チャコとジョージはなにもしていない。あいつらがと言った言葉は、確かに違っていた。嘘をつけない世界では、言葉が全てになる。違う誰かにやられたのを、フルチンが勘違いをしたということで、誰も怒られずに騒ぎは解決してしまった。

 その日の帰りから、三人は学校スニークの中で仲を深めていった。フルチンも女の子も同乗していたが、三人には近づいてこなかった。


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