序章:動き出した秒針
どうも!おとうふきのこです。
豆腐でもキノコでもないおとうふきのこです。
これはそんな社畜きのこ氏による
少し時代遅れ?の「学園異能力物」となってます。
初投稿&文章力が壊滅的なのでどうか温かい目で見守ってやってください・・・・
「あっ、あの・・・霧音君?」
「何か用か?」
「いっ・・・いえ、なんでもないですっ!」
「これで、古枝ちゃんの霧音チャレンジは0勝43負だなっ」
「お前数えてるのかよ・・・」
「単独トップじゃん!」
「はぁ・・・」
(話したいんだが・・・どう話せば良いんだよぉぉぉっ)
日差しの温かい7月初めの、いつもと何も変わらない日。
この日も俺は自分のコミュ障の酷さに悩んでいた。
「古枝ちゃん元気だして?」
「うん・・・どうすれば話してくれるんだろう・・・」
(ごめん古枝さん、俺も話したいんだ・・・はぁ・・・)
彼女はこのクラスの委員長の『古枝 雫』こんな俺に良く話しかけてくれる、校内でも人気の高い成績優秀、スポーツ万能、おまけに家が裕福で父親が大手会社の社長をしている高嶺の花的存在だ。
胸は残念だが、カチューシャのような丁寧に編まれたロングの髪。
しっかりとしているがどこかおっとりしていて包容力が掻き立てられるような性格で男子に人気な子だ。
そんな子が話しかけてくれているのに・・・俺は・・・。
ここは時岡高校、特に変わったところのない普通の高校だ。
そんな俺はここの2年の『霧音 修斗』
俺は極度のコミュ障だ。
俺はそのつもりは無いのだが、周りから見ると話しかけるなオーラがプンプンしてるらしい。
そんなつもりは無いんだが。
「今日もゲーセンよって、気晴らしするか・・・」
そう自分に呆れを覚えながらつぶやいた。
その日の授業も着々と終わり、帰りのホームルームの時間となった。
「さぁ、みんな!席についたかな?」
「はい、小早川先生皆居ます」
「おぉ、古枝ちゃんは相変わらず優秀で良い子良い子!
先生楽できちゃうから、大助かりだぞっ!」
この人は担任の『小早川 咲』先生だ。
見た目は、大人の魅力漂う完璧な容姿をしている。
顔もよく、出るとこも出ていて男子生徒に非常に人気だ、
そう・・・見た目は。
腕を組み少し起こった様子の古枝が。
「そうやって先生、私に先生の机の片付けまでさせて・・・大人としてどうなんですか?」
「えへっ☆」
「先生、ごまかしても無駄ですよ」
「でも、ちゃんとやってくれるじゃ~ん古枝ちゃんはっ」
すると更に古枝が赤くなり。
「だから彼氏できないんですよー先生は」
クラス内で笑いが起こった。
「あ゛~あ゛~皆下校の時間ですよ!下校!さ、さぁさぁ良い子は帰った帰った!」
ごまかすように、焦り顔で小早川先生が言った。
すると皆に再び笑いが起こった。
小早川先生に彼氏か・・・彼氏が心配だな。
この一連の流れに俺もつい笑ってしまった。
クラスが温かいムードで包まれる中、
俺が笑っている姿を古枝がじっと見つめていた。
「どうしたの?古枝さん、霧音君のこと見つめて」
ホームルーム途中一人の女子が古枝に問いかけた。
「ひっ、いぁっなんでもない・・・です」
極力声を抑え同様する古枝。
「もしかして・・・・なわけないよね」
しばらくして帰りのホームルームが終わった。
「さて、今日も行きますか。」
学校が終わり、いつものように俺はゲーセンへと足を運ぶのだった。
◇
「今日は風が強いわね」
ビルの上で一人、真っ白な少女が街を眺めていた。
風になびく白髪、その白さのせいで目立つ水色の瞳。
まるで作り物の様な整った顔、容姿。
そんな現実離れした見た目の少女は、静かに刻を進める時計の針のように
呼吸をしていた。
「こんなところに居たか、時鳥さんよぉ!」
静寂を破るように、ガラの悪い青年がその少女に声をかけた。
少女はゆっくりと振り返りその少年を見つめた。
「ッチ、こんなかわいい子を手に掛けないといけねぇなんてな・・・
っけねぇ、こいつは人間じゃねぇんだ何考えてんだよ俺」
少し苛ついた表情で頭をかきむしる青年。
「あなたは私を捕まえに来たの?」
少女の問いかけに、少年は表情を変えニッと笑う。
「あぁ、察しがいいじゃねぇか、人形さんよぉ!」
すると青年は右手を前に突き出した。
「引金!雷拳ォ!!」
静かに時を刻む時計の如く、運命の針がゆっくりと動き出した。
次回は少し時間が開くかもです。




