無欲の結果
不定期更新進行中
ス・・・ステータス用紙・・・の変更部位・・・だって?
それは彼が生涯を賭けても叶わなかった物で。
そして、諦めた願い。
それがまさか、死して叶うとは。
運命とは皮肉な物。
「で?どうする?前はお尻だったけど、どこに設定するのさ?」
神は気軽言い放ったが、彼には充分過ぎる程の衝撃が襲った。
(い・・・今・・・なんと?お尻?私のステータス用紙はお尻から出せたと!?そうおっしゃいましたか!)
「ん?そうだよ?あれ?知らなかった?まあ、そうだよね!お尻から出せるなんて思いもしないよねー。でも、君。用を足してる時にちゃんとステータス用紙出てたよ?」
気付くか!?
仮に気付いたとしてもモノが一緒に出てるから汚くて触れないよ!!
体がないから膝を付く事も出来ないが、もし体があったら崩れ落ちたであろう。
だが、気をとりとめ。
彼はステータス用紙の変更先を決める。
(無難に右の腕からにします。)
変更部位を決めると、茶色の玉は一瞬だけ輝き。
その存在を消した。
「うん、ちゃんと変更されたみたいだね。
さあ、あと3回だね。次。引いてみようか」
神が促し再び抽選が再開される。
彼は満足であった。
願いは叶った。
再び生も得られる。
もう、願う物はない。
それが切っ掛けだったのだろう。
実はこの抽選は。
とある仕掛がしてある。
それは強力なスキル等は物欲センサーが搭載されており。
欲が強ければ強い程、出にくくなると言う物だ。
だが、彼は違う。
様々な強力なスキルの中で外れも外れのステータス用紙の変更スキルで欲とは真逆の所にいる。
それが良かった。
ガラガラから排出されたそれは、赤でも茶色でもない。
金色。
金色の玉が2つ同時に出てきた。
「ば・・・馬鹿な!金色!?ゴッドスキルだって!?2つ同時に!?嘘でしょ・・・」
神が驚くのも無理はない。
ゴッドスキル。
それは文字通り神が所有するスキルだ。
通常、数多に存在する神も固有の力を持つ。
「必中の弓」「雷を操る」「水を操る」
それらは全てゴッドスキルによる物だ。
彼ら神は産まれたと同時にゴッドスキルから選ばれる。
そして何の神に成るかが決まるのだ。
そして・・・彼は人の身で選ばれた。
ゴッドスキルに。
それも2つも。
最近、サイトで読んでいた作品が完結されて嬉しい反面
悲しくて辛い。