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ゼロの魔術書  作者: リューク
プロローグ
1/28

終わりの始まり

新作です。

本日のみ3話投稿します。

 ――――人生とは、本当につまらないものだ。

 これが、僕が12年の時を過ごして見つけた自分の人生の価値だった。

 あと一歩前に出れば僕のこのクソみたいな人生を終わりにする事ができる。

 そう思っていると、少し気持ちが軽くなったのと同時に、まるで良い事を探すようにこれまでの事を思い出していた。

 

 

 

 小学校の中学年までは皆とそれなりに仲良く過ごす事ができていた。

 ただ、高学年になってから急に周りの態度が変わったのだ。

 最初は、自分でも気づかないくらいの小さな異変だった。

 それこそ、あだ名で呼ばれていたのが、呼び捨てになったくらいだったので、あまり気にしていなかった。

 たったそれくらいの事を気にしていないが為に、僕の周りの友達が無視を始めた。

 最初は仲間外れ、次に悪口を言われ、最後は見てもくれなくなった。

 これまで友達だと、親友だと思っていた奴も僕の事を見てくれなくなった。

 それがわかった時、僕は何度も何度も家で泣いていた。

 

 無視の次は、汚物扱いだった。

 僕が触った物は汚い物として扱われ、僕の席はゴミ箱の様になっていた。

 何度も、何度も、何度も、何度も何度も何度も何度も、綺麗にしたけど誰も認めてくれなかった。

 

 そして、その扱いは友達だけじゃなくなった。

 先生も参加し始めたのだ。

 最初こそ周りに注意してくれていたけど、徐々に諦め始めたのか僕の事を無視するようになった。

 僕は、学校に完全に居場所を無くしてしまったのだ。

 

 

 最後に家族だ。

 僕の家は両親と小さい弟妹の5人家族だ。

 両親は下の姉弟にかかりきりで、僕の事を見てくれない。

 僕がこんなに苦しんでいるのに、僕がこんなに学校で辛い目に合っているのに、気づいてくれない。

 

 僕は、この世に居なくても良いんだって思ってしまった。

 僕が死んでもきっと皆いつも通りに生活するんだって、思ってしまったんだ。

 

 その事に気づいた僕は、それからというもの、必死に必死に耐えていたのが馬鹿らしくなってしまった。

 馬鹿らしくなって、居なくなってしまおうって思った。

 それが、この高層マンションの屋上に居る理由だ。

 

 ここからあと一歩踏み出せば、本当に消えて無くなれる。

 優しかったお爺ちゃんやお婆ちゃんの所に行けるんだ。

 

 そう思って、一歩を踏み出そうとした時、僕の周囲が急に明るくなったかと思うと、光に飲み込まれてしまった。


 

 

 次の瞬間、目を開けたら僕は、知らない場所に立っていた。

 


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今後もご後援よろしくお願いします。

18時、20時、22時で3話投稿します。

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