第18話 結婚式
秋の柔らかな陽光が城内の大広間に差し込み、クリスタルのシャンデリアが煌めく。
赤や金の装飾が施された城内には、伯爵家ならではの格式が漂い、親族や貴族、友人たちが整列し、今日という日を祝福する空気が満ちていた。
エリスのドレス姿とライナルトの緊張
控え室でエリスは薄紅色のシルクドレスに身を包む。
胸元のレースと刺繍は光を受けて繊細に煌めき、腰から裾にかけて流れる布は歩くたびに優雅に揺れる。
髪は軽く巻かれ、後ろでまとめたリボンと小さな花飾りが上品さを引き立て、薄緑の瞳には光が宿る。
ライナルトは入り口で息を呑む。
「……エリス、本当に綺麗だ……」
いつも穏やかな彼が緊張して頬を少し赤らめる姿に、エリスもつい顔を赤くしてしまう。
「ライナルト様……!」
エリスが微笑み、ゆっくりと歩み寄る。
「……君……可愛すぎて緊張する」
「ライナルト様、大丈夫ですよ」
ライナルトは深呼吸を一つし、彼女の手を握る。
「うん……でも本当に君は美しい」
誓いと両親からの祝福
大広間で司祭の声に続き、二人は手を取り合い誓いの言葉を交わす。
「ライナルト様、私……あなたと共に歩みます」
「エリス、俺は君をずっと守る。どんな時も君の隣にいる」
誓いの後、両親がそれぞれ前に出て一言。
「ライナルト、お前が選んだ相手なら、父は安心だ。エリス嬢を幸せにするのだぞ」
「エリス嬢、これからは私たちも家族です。息子を支えてあげてください」
「エリス、君の幸せを第一に考えてくれる相手なら歓迎だ
ライナルト様、娘をどうかよろしくお願いします」
「ライナルト様、どうぞ娘をよろしくお願いいたします」
二人は両親の言葉に心から安心し、互いの手をさらに強く握った。
式を終え、二人は城の庭園に歩み出る。
紅葉が風に揺れ、柔らかな日差しが二人を包む。
庭園にはテーブルが並べられ、色とりどりの料理や飲み物が用意され、花火やランタンが夜に向けて幻想的に灯される。
招待客たちは笑顔で乾杯し、歓声が絶えない。
その中には騎士団の仲間たちも姿を見せていた。
カールや他の騎士たちは、ライナルトとエリスに向かって声をかける。
「ライナルト、エリス嬢、おめでとう!」
「二人とも、幸せになれよ!」
ライナルトは少し照れながらも、手を握り直す。
「ありがとう、みんな。君たちにも支えられてここまで来られた
これからも職務に励む」
カールはにやりと笑い、「さすがだな、ライナルト。ようやく俺たちも正式に祝えるな」と軽く流す。
エリスも緊張しつつ、騎士団の面々に深くお辞儀する。
「皆様、ありがとうございます。皆様のおかげで今日の日を迎えられました」
周囲の祝福の声や拍手に包まれ、二人は心から幸せを感じる。
二人のひととき
ライナルトはエリスの手を引き、庭園の静かな小道へと歩む。
「エリス……この先、どんなことがあっても、俺は君と一緒だ」
「私も、ライナルト様と共に歩みます」
紅葉の中、二人は肩を並べ、時折笑顔を交わし、手を握り直す。
「ライナルト様、今日は本当に……嬉しいです」
「俺もだ、エリス。君が隣にいるだけで、心が温かくなる」
庭園の華やかな祝宴と、騎士団や家族たちの温かい祝福に包まれ、結婚式は二人だけでなく、周囲のすべての人々にとっても心に残る一日となった。




