表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モブ令嬢と騎士  作者: はるさんた


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

15/21

第15話 告白


夕暮れ時、城外の高台にある展望台に二人は立っていた。

眼下には城下町が広がり、赤やオレンジに染まる屋根や街路が輝いている。

遠くの森や川も、夕陽の光に柔らかく包まれ、空は藍色へと変わりつつあった。


エリスは景色に見とれ、少し息をのむ。

「……ライナルト様、ここ……素敵ですね」

「だろう? 俺も気に入ってるんだ。こうして君と来られるとは思わなかった」

ライナルトは少し照れくさそうに笑う。


静かに沈む夕陽を二人で眺めながら、ライナルトは深呼吸し、真剣な表情で口を開く。

「エリス……今日は、どうしても伝えたいことがある」


エリスの胸が高鳴る。

――……何を言うの……?


「俺は……ずっと君のことを気にしていた。君の笑顔も、考え方も、全部――気になって仕方がなかった」

その真剣な眼差しに、エリスは言葉を失う。

――ずっと……私のことを……


ライナルトは少し間を置き、深く息をついて続ける。

「だから、正直に言う。俺はエリスを守りたいし、大切にしたい。君の隣にいたいんだ」


エリスは頬を赤くし、視線を伏せる。

――でも……私の家は男爵家で……伯爵家の嫡男であるライナルト様とは……


「……ライナルト様、ありがとうございます……でも、私の家は男爵家で……あなたの家柄とは、釣り合わない……」


ライナルトは手を差し伸べ、そっと握る。

「そんなこと、気にする必要はない。爵位なんて関係ない。俺は、君自身が大事なんだ」


エリスはその手の温もりに胸が熱くなる。

「でも……私……」


ライナルトの青い瞳が真剣に見つめる。

「わかってる。焦らなくていい。君の気持ちも尊重する。でも……俺は、君のそばにいたい。それだけは伝えたくて」


エリスは小さく息をつき、頷く。

「……私も、ライナルト様のことを……好きでした……ずっと……」

「本当に?」

「はい……私もずっと、ライナルト様のことを意識していました」


ライナルトの口元がほころぶ。

「そうか……よかった」

彼はそっと手を握り返す。


夕陽に染まる街並み、遠くの森や川――その美しい景色が、二人の恋の始まりを優しく包む。

まだ未来は不確かで、爵位の差という現実もあるけれど――

この瞬間、二人の想いは確かに通じ合ったのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ