第47話 頑張っている人を見ると、自分も頑張る気になるよね
「はぁ、はぁ・・・」
ただいま、俺はランニングの最中です。
昆虫(蚊)の身体には、少々酷であります。
(虫がランニングをして何の意味があるか分からないが)
ここ数日は、マンガスさんと二人で鍛錬をしている。
今のところ、一緒に鍛錬をしようとする者は現れていない。
だが、俺は一生懸命トレーニングに勤しんでいる。
カコピオスの連中に見せつけながら。
「ショウ、皆の目が怖いよ・・・」
一緒に走っているマンガスさんが、声を震わせながら、俺にうるうるの目線を向けている。
すみません、マンガスさん。
俺は心の中でそう思いながら、彼の訴えを無視した。
もうずっとこの調子だ。
俺は、ラストラドとカコピオスの過去を知ってから、どうにか連中のやる気を奮い立たせるため、色々な案を考えた。
そして、その案をマンガスさんにも確認してもらい、一番効果がありそうな一つの案を実行することにした。
その名も、「頑張っている人を見ると、自分も頑張る気になるよね」作戦だ。
簡単にこの作戦を説明すると、
俺とマンガスさんが鍛錬を必死にやっていれば、それを見た連中も一緒に鍛錬をやるだろう、
というものだ。
だから俺たちはここ数日、ひたすらに鍛錬をしているのだ。
「これ、逆効果のような気がするんだよね、最近」
ランニングを終え、水筒に入った水を上品に飲みながら、マンガスさんが話し始めた。
「僕たちを見る皆の目、どんどん怒りを帯びているように感じるんだけど」
「気のせいではないですか?」
そう、気のせいである。
一生懸命に頑張る人を見てイライラする奴がいるだろうか?
俺はマンガスさんの不安を一蹴した。
少し休憩をして、体力が回復してきたので、次の鍛練に移ろうと思う。
重い腰をあげて、歩き出そうとした時、
目の前に人が立ちふさがった。
手入れをせず、少しボサボサの山吹色をした長い髪に、
狐のようなフサフサの獣耳を生やし、
過酷な現実を見てきたかのような鋭い目つきをした若い女性。
「おお、アキ」
彼女はカコピオスのメンバーで、アキという名だ。
「もしかして、一緒に鍛錬をする気になった?」
アキは黙ったままだ。
だが、その沈黙はある種の答えでもある。
それに、彼女の目には怒りが渦巻いている。
どうやら、マンガスさんの言っていたことは間違いではなかったようだ。
人が頑張る姿を見てイライラする奴もいるらしい。
投稿遅れてすみません。
最近始めたゲームが面白くて、そっちに時間をかけていました。
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