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第4話 初めてのスキル 2

イノシシから生き延びた達成感に浸りつつ、俺は初めてとなるイノシシに血を吸った。


「これもうまい!ウサギとは違った、でもクセになる味だ」


俺は夢中になって血を吸った。さすがに一日では吸い終わりそうにないので、当分は食料の確保を気にしなくてよさそうだ。

さっきまで降っていた大雨は、気づいたら止んでいた。通り雨だったのだろうか。もし、これが頻繁に起こるようなら、外出のときは注意する必要がありそうだ。


十分な食料イノシシが手に入ったので、俺は家(洞穴)に籠ってスキルについて調べることにした。

イノシシとの戦いでは、スキルの名前を叫んだ。これが発動条件なのかもしれないと思い、もう一度叫んでみることにした。


「頭突き!」


・・・。特に変化はなかった。声に出すことが発動条件ではないらしい。

そうなると、他に考えられることは・・・。

そうだ、俺はイノシシに向かって頭突きをしようとしたんだ。もしかしたら、スキル「頭突き」は頭突きをしようとするときに発動を意識することで、ただの頭突きをスキルの「頭突き」にするのかもしれない。

そう思った俺は、スキル「頭突き」の発動を頭で念じながら、洞穴の前に生えている木に頭突きをした。

すると、イノシシと戦ったときのような力が湧いてきた。

ドーンッ

木はなぎ倒された。


「やっぱり、思った通りだ!これで俺も自由にスキルが使えるぞ!」


もう立派なおっさんなのに、年甲斐にもなく喜んでしまった。でも、スキルが使えることにはロマンを感じる。

イノシシからは、一体どんなスキルが手に入るのだろうか。今からワクワクが止まらない。それに、この周辺にはまだまだ見たことのない生物がいそうだ。そいつらのスキルも早く手に入れたい。いつか、全部のスキルをコンプリートできたらいいなと、冗談混じりに思った。

あまり油断しすぎるのも良くないので、深呼吸をして心を落ち着かせた。

今は生きることが一番だ。調子に乗らないようにしよう。そう自分自身に言い聞かせた。でも、心の中には少しだけ期待が残っていた。

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