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詩・2篇
『夢にみる』
夢にみる
きれいな町並み
美味しい食事
隣で笑う君
君、君はどうして
僕と肌色も同じなのに
どうして君は
“違う人”なんだい?
あの時
周りが僕に言った
“違う人”にさよならしろと
火を付けろと
周りが僕に言った
僕は“ここの人”
“違う人”とはさようなら
今も夢にみる
穴の空いた壁
空っぽの皿
君に投げた火炎瓶
『自由』
人は死ぬ
人は死ぬんだ
俺も
それで初めて自由になれる
支配とか独裁とか
解放とか反乱とか
自由、自由のために
人は死ぬ
ここでは
荒野で犬に食われることもない
体にどでかい穴を開けられて
瓦礫の陰で朽ち果てる
自由の果て
犬に食われる自由もない