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特務部隊2

特務部隊の朝食は朝から大盛り上がり。


零二は各隊員と話をしていく。

何せ、一年ぶりの再開である。



黒槌クロツチ、お前も食べてるか?・・・・・・って聞いて ねぇな」



黒槌クロツチ


ナンバー26

スキル『透明化』


自身が触れたものを透明にする。

彼は大小様々な暗器を使用しており、零二ですら黒槌の使用

する武器を見たことがない。



黒槌は零二が言ったように何も聞こえていなかった。

そして、片方の目は髪で見えていない。

それに加えて常にボーッとしており寡黙な少年。


歳も特務部隊で二番目に若く、幼い顔をしていた。


だが実力は確かだ。



「おい黒槌? ちゃんと食ってるのか?」



零二も絶対に一回で返事が来るとは思っていない為、再び話しかけると、黒槌はようやく零二の顔を見た。



「えっ?・・・・・・あっ、うん。 食べてるよ?」



そういうと再び静かに食事を始めた。

黒槌はこれ以上話しても進展がないと思い、次なる隊員へ

話し掛ける。


そう思ったのが突然後ろから誰かに抱きつかれた。

背中に柔らかい感触が二つ。



「隊長が遅いから私から来ちゃった。

もっと早く会いに来てよね」



耳元でそう囁くのは一人の綺麗な女性。

身長も高く、スタイルもいい。


そして、長いスリットのスカートから覗くエロい足。

完全に大人な女性だ。



「お、おうヒビキ! ちょうど今行こうとしてたんだ よ! 響も変わらないな! いや、ちょっと大きくなった か?」



そう言って胸にある巨大なスイカを眺める。

零二が知る中で彼女より大きい女性を見たことがない。



「ふふふっ、隊長も変わらないようでよかったわ。

一年も帰ってこないんだから。

今回は暫くいるのよね?」



隊長の扱いに慣れているようで、響はそのまま会話を続ける。



「あぁ、その件もあって皆がいるこの時間に来たんだ」



零二はスイカから目を離さずに、そのまま話し続けた。



ヒビキ


ナンバー27

スキル『魅了』


異性の相手に魅了をかけ、自分の思い通りに動かすことが出来る。 ただ、精神力の高いものには効かない。



つまり、相手が異性なら響はほぼ無敵なのだ。

ただ、響自身に力はそんなにない為、近接されれば直ぐにやられるだろう。



そうして、響と暫く会話をすると、零二は朝から豪快に酒を飲む二人の男の元へと歩を進める。




「お前達は相変わらずだな!

きっと京水キョウスイ岩丈ガンジョウを誘った んだろうけどよ」



一人は身長2m近くもあり、筋肉隆々の身体をしている。

腕や脚が丸太のように太く、筋肉ダルマの様だ。



もう一人の男はボサボサの長い髪に、虚ろな目。

常に酒を飲んでおり、彼が酒を飲まないのは死んだ時のみと

言われている。



岩丈ガンジョウ


ナンバー28

スキル『巨大化』


身長を三倍にする。

単純だが、元々の彼の巨大さもあって、まさに鬼に金棒の

スキルなのだ。




京水キョウスイ


ナンバー29

スキル『拳法』


この世に存在する全ての拳法を使用することが出来る。

だが、毎日飲んでいるため、酔拳以外を見たことがない。



「ガッハッハッハッ!!! 隊長じゃないか!

久しぶりだな!!! 隊長も飲め!!!」



声の声量が凄まじく、近くで話すと耳が痛くなる。

岩丈は全てにおいて大きいのだ。



「ほれ隊長、酒のツマミにこの酒でもどうだい?」



酒をツマミに酒を飲む。


最早意味がわからなかった。



「お前らといると俺の身体はもたないな!

とにかく飲みすぎるのも程々にしておけよ!」



零二は逃げるようにその場を後にした。

彼等といると体がいくつあっても足りないから。



そして、次が幹部最後の一人。

いや、一人飛ばしていたから実際はもう一人いる。



零二は彼に会うのを一番楽しみにしていた。

何故ならば、この曲者だらけの特務部隊において

一番まともな人間だからだ。



「よぉ冬夜トウヤ! 元気にしてたか?

身長も高くなってるじゃねぇか!」



そこに居たのは身長が零二よりも10cmほど低く

イケメンの顔をした男。

いや、可愛い顔をしたの方が合ってるかもしれない。



とにかく、女性にモテるの間違いなしだ。



そんな冬夜に話しかけると、目をキラキラさせ直ぐに

零二の近くへと駆け寄ってきた。



「零二隊長ッ!!! 久しぶりですね!!! 本当に会いたかった です!!! 身長もそうですが僕も強くなったんですよ?

また隊長と仕事が出来て光栄だなぁ」



冬夜は零二を尊敬しており、常に後ろにべったりである。

なんとも可愛い弟のような存在。



そんな冬夜はなんと特務部隊最年少であり、若いながらに

実力で幹部にまで上り詰めたのだ。



冬夜トウヤ


ナンバー30

スキル『二刀流』


剣や刀を二本同時に使用した時に発動。

戦力が二倍となる。



このスキルもあって、冬夜は当然二本の刀を使用している。

剣撃においては、既に剣術師範代クラス。


零二の背中を任せられる貴重な存在でもある。



「あぁ! 近々大きな戦いがある。 お前に背中は任せたぞ」



零二のその言葉に、冬夜は感極まりながら大きく返事をする。



「はいッ!!!!! 零二隊長の背中は僕が絶対に守ります!」



なんとも可愛い奴である。

零二が気に入るのも無理はない。


曲者揃いで、心が和んだが最後にもう一人話し掛ける相手がいた。




「・・・・・・よぉ、九惨クザン、、、く、食ってるか?」




端の方で一人黙って座っていた九惨。

どうやら朝食も摂っていない様子。


彼は常に不気味な仮面を被っており、上半身裸に、鎖を巻いている。

それに不気味な装飾品も身体中に飾っていた。



とにかく九惨そのものが不気味な感じである。


それでいて、彼はサイコキラーであり、元犯罪者でもある。


何故、そんな危ないヤツが特務部隊にいるのか。

それは以前、零二が犯罪を犯した九惨をボコボコにした際、

総司令官である朔夜に、九惨の手綱を掴むよう言われたからだ。



零二以外に彼を縛る事が出来ないと判断された。


とはいえ、零二だって怖いものは怖かった。



何せ、前回の戦争でも敵を執拗に屠っていたのだから。

直ぐに殺さずじっくり殺る。


邪魔をしようものなら味方でさえも・・・・・・。

とにかく九惨はガルズ王国でトップに入る危険人物なのだ。



現に零二が話し掛けても返事をすることなく、その不気味な仮面の隙間からずっと零二を睨みつけていた。




(怖すぎんだろ・・・・・・。 俺、こいつの上司だよな?

俺の部下なんだよな? なんで部下に怯えなきゃいけねぇんだ

よ!)



なんだか、零二はこのよく分からない関係にイライラしてきた。



「いいか九惨!!! お前の力が必要な時が迫ってる!!!

その為にもしっかりと飯を食べておけ! いいな?」



零二はドヤ顔で九惨にそう語った。

如何にも隊長っぽく。



しかし、九惨はというと相も変わらず零二を睨みつけていた。

寡黙であり、声など一回も聞いたことがない。


隊員の皆もだ。


そもそも、九惨に話し掛けるのも零二と副長である美沙くらいのもの。


他の隊員は恐れて近付こうとすらしない。



「・・・・・・とにかく! 次も期待してるぞ九惨」



そう言うと、九惨は僅かに頷いた。

本当に僅かではあるが、零二はそれが嬉しかった。



寡黙ではあるものの、零二にはちゃんと分かるように返事をしてくれる。


だから、零二は九惨が怖くても別に嫌いでは無い。

むしろ、大切な隊員の一人なのだ。



「うしっ!!! んじゃ、幹部とも交流を深めたし、そろそろ本題 に入るぞ!!!」



一年ぶりに皆と話、今回の件を特務部隊員に伝える。


そう、来る戦争について。

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