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特務部隊1

総司令官の部屋を後にする二人。



「今日はもう遅いし、皆には明日話そう。 美沙、悪いんだ

が皆に集合をかけてもらえるか?」



既に時間は夜更け。

寝ている者もいる為、戦争の話は明日する事にした。



「わかりました! では、朝食の時皆が集まるので

その時でどうでしょう?」



零二はすっかり忘れていた。

隊の絆を深めるって訳では無いが、いつの間にか自然と

食事は隊の皆で摂るのが当たり前になっていたのだ。


つまり、わざわざ集めなくても食事の時間に皆が

集まるということ。



「それもそうだな! じゃあ朝食の時に話すか。

わざわざ迎えに来てくれてありがとな。

やっぱりお前は頼りになる副長だよ。

それじゃあ、おやすみ」



「はい! ありがとうございます! おやすみ!」



零二は美沙と別れ、久しぶりに自分の部屋へと戻る。


街にある家ではなく、この王城にある部屋にだ。


ゴッド・ナンバーズには、それぞれ個室が設けられている。

それもだだっ広い部屋が。



一人で住むには勿体ないほどに。



一先ず零二は、色々あり疲れたのかそのままベッドへと倒れ込む。

当然家のベッドよりもふかふかで気持ちがいい。



(あぁ、、、やっぱりこのベッドだけは最高だ。

なんだか、疲れたな。 雪乃ちゃんにもまた会いたいな、)



そう思いながら、いつの間にか眠りへとつくのであった。




気付いた頃には既に朝日が窓から射し込んでいる。




「ふあぁぁぁぁ、やっぱりこのベッドはよく眠れるな。

思わず二度寝しちまった」



既に朝食の時間は過ぎているが、もう一度寝ようか迷う。


が、その時自分のお腹が鳴る。



「おぉ、今思えば昨日の夜から飯食ってなかったな。

久しぶりに王城の飯にありつくとするか!」



零二は重い腰を上げ、特務部隊の食事処へと進むのであった。



一年ぶりでも、迷うことなく目的地へと進む。


そうして、一つの扉の前に着くと、零二は深呼吸をして

ゆくっくりと扉を開けた。




扉を開け目の前に居たのは、、、




「おいおい、相変わらずいつも通りだな」




零二が入った事にすら気付かないほどに皆が騒ぎながら

飲み食いをしている。


そう、いつも通りに。

中には朝から酒を飲んでいる者までいた。



「おーーーい、一年ぶりの隊長だぞーーー、もっと敬え、

拝めろーー、称えろーーー」



この隊員達に会うのを躊躇していたが、それでもこの対応は

寂しかった。


仮にもこの隊の隊長であり、皆の尊敬できる上司のはず。

それなのに、このいつも通りの対応は堪えた。




「はぁ、、、もういいや、飯食べよ」



そう言って自分がいつも座る定位置に着くと、美沙が声を張り上げる。




「あっ!!! 零二隊長おはようございます!!!」




美沙の声で一斉に全員が零二の方へと振り向く。



「なに?! 隊長だと?!」


「やっと帰ってきたのね?!」


「本当ですか?!」



先程までの光景が嘘だったかのように、隊員達が一斉に

零二の座る机へと押し寄せる。



これには零二も驚きだ。



気付けば零二を中心に朝から宴会騒ぎである。

皆が皆零二を好いており、皆が零二を慕っていた。



このままでは、戦争の話なんか出来ないと思い

まずは特務部隊の幹部と久しぶりに再開の言葉を述べる。



特務部隊は総勢50人と、他の隊に比べると遥かに少ない。

だから、皆が皆家族のように仲がいいのだ。



「一年ってのはあっという間だな!

一年も会わないと流石にお前達の顔も見分けがつかねぇ

や! 阿門、吽門」



零二がまず話したのは双子の兄弟。



『阿門』


ナンバー21

スキル『反撃』

敵から受けた蓄積ダメージを一気に返す。



『吽門』


ナンバー22

スキル『爆発』

敵一人に狙いを定め半径十メートルを爆発させる。



この二人のコンビネーションは素晴らしいのだが、その戦い方に少し難がある。



というのも、兄である阿門はドMであり、弟である吽門は

ドSなのだ。



弟の吽門は兄を敵のど真ん中に投げ捨て、兄諸共爆発させるのだ。

爆発したあとは兄の反撃にいて、更に敵を葬る。

と言った感じに、非人道的作戦で戦うわけだ。


だが、兄はこの作戦を喜んでおり、爆発の快楽が最高らしい。

反対に弟も兄が爆発するのを喜んで見ている。


つまり、変態兄弟だ。



「そんな酷いですよ! こんな不細工な兄貴と間違えないで ください!!!」



弟の吽門が当たり前のように毒舌を吐く。

すると、



「おいおい、朝からそんな刺激的な言葉を言うんじゃない

弟よ。 それよりも隊長! また俺と戦ってくださいよ!」



兄である阿門は、何度も零二に戦いを挑む。


いや、戦いを挑むと言うよりは、零二の雷を求めていた。



「あの雷、、、最高の刺激なんだよな、、、

一年ぶりに受けたいな・・・・・・」



気持ち悪い目で零二を見詰める兄阿門。



「あぁ!!! また隊長に浮気してるな!

もう兄貴の事爆発させてやらないぞ!!!?」



兄に嫉妬したのか弟の吽門が拗ねている。

そんな弟に必死に謝り叩かれる阿門はどこか嬉しそうだ。




「はぁ、全くお前らは、、、ってか権蔵!!!

お前、また筋肉増えたんじゃねぇの?」



次に話かけたのは権蔵と呼ばれる者。

名前は古風なのだが、その見た目と中身に難がある。



「いや〜〜〜ん♡ 権蔵なんて呼ばないでよ隊長♡

アタシを呼ぶ時はハンナって言ったでしょ?」



身長180センチを越え筋肉質に化粧をしたオカマだ。

権蔵という呼び名がいやらしく、毎回怒られる。



権蔵ハンナ


ナンバー23

スキル『声』

声を発して、敵を攻撃する。音の振動で内部を破壊したり

居場所を特定したりできる。



権蔵改め、ハンナの場合はスキルよりも、その体を使った方が敵を倒せるんじゃないかと思う。



「あぁ、すまないハンナ。 相変わらずすげー、、、な」



ハンナのその強力な見た目に圧倒される。

だが、当の本人は褒められたと勘違いしているようで

喜んでいた。



一先ず彼?彼女?はこのままでいいだろう。


次に話しかけたのはおどおどした気弱そうな女の子。

明らかに場違い感はあるが、彼女も成人しているのだ。



カエデ、お前も相変わらずだな。 どんだけコケるんだ

よ。 躓くような物あったか?」



目の前で飲み物を持ったまま盛大にコケる。

彼女は、言ってしまえばドジっ子だ。


一日に一回はコケるところを目撃する。



「痛いだよー。 多分楓は、謎の重力に引っ張られてるだよー。

じゃなきゃ、こんなに転ぶわけがないだよー、、、」



ドジっ子ではあるが、特務部隊に所属しているということは

そういうことだ。


つまり、彼女も強い。



カエデ

ナンバー24

スキル『結界』

あらゆる攻撃を防ぐ結界を張る。

一人分の範囲しか守ることは出来ないが、その守りは堅く強固。



つまり、個人において彼女の守りは最強だ。

飛び道具も嗜んでいる。



このまま順当に行けば次はナンバー25の紹介だが、彼は一旦飛ばすことにしよう。

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