上位ナンバーズ
突如目の前に現れた三人の男。
それも、飛び切りの柄の悪い男達。
「いてーなー、、、これは腕が折れたかもしれねぇな?
俺様は120の数字を持つ、この国に貴重な存在だぞ?
その俺様の腕を怪我させたらどうすんだ?! あぁッ?」
確かに相手の手の甲には120と書かれていた。
対する零二は220000である。
力の差は歴然だ。
ちなみに、雪乃は10000丁度でなんと零二よりも強い。
とにかく、今の状況は非常にマズいということになる。
後ろに控えてる二人の男も当然零二よりも数字は強い。
(最悪だよほんと。 しかも、あっちからぶつかりにきたじゃねぇか)
そう。零二は前から男三人が来るのをわかっていた。
だから十分に距離を空けていたのだ。
それなのに、彼等はぶつかって来た。
それで今の状況なのだから、たまったものではない。
(とはいえ、ここはなんとか穏便にすませるしかないな)
零二は腹を括って雪乃の前に出る。
「あのー、、、ぶつかってきたのはそちらですよね?
それに、その数字の強さなら怪我をするとしたらこちらの
女性だと思うんですけど・・・・・・」
完全にやってしまった。
穏便に済ませようと思ったのに、むしろ煽ってしまった。
零二は謝ろうと思ったのだ。
おもったのだけど、雪乃が絡まれた事に対して怒りを覚え
ついつい煽り文句を言ってしまった。
(やべー、、、こんなこと言ったら当然・・・・・・)
恐る恐るといった感じで男の方を見ると、やはり眉間に皺を寄せ
今にも頭の血管が切れそうな程に怒っていた。
「いい度胸じゃねぇか・・・・・・120の俺様に220000ごときのお前
が楯突くとはな! 女の前だからって格好つけやがって!!!
痛い目見せてやるよ!!!」
そう言うと男はすぐ様、零二目掛けて拳を繰り出す。
「俺様のスキル、『腕力二倍』のこのスキル!
砕け散れ!!!」
腕力二倍。
文字通り、自身の力を二倍のダメージで与える事ができる。
雪乃も突然の事で驚き叫ぶ。
「零二さんッ!!!」
零二も覚悟を決めるが、その必要がない事に気付く。
「くっ、、、ッ?! 大丈夫だよ雪乃ちゃん。
今回は運が良かった」
雪乃はなんの事か分からなかったが、確かに男の拳は零二に当たること無く止まった。
いや、止められていた。
零二に?
いや、零二ではない。
止めたのは零二と雪乃の後ろから現れた別の男だ。
「ふむ。 王都内でのスキル発動は禁止されているはず。
それも市民に対するもの。少しスキルが使えるからと言って
貴様---奢るなよ?」
突如現れた男は眼鏡をしており、髪は金髪。
紳士のようなその素振りや見た目とは裏腹に、恐怖のオーラを
放っていた。
それに、着ている服もそうだ。
この服を見れば誰だってわかる。
ゴッド・ナンバーズの副長が着れる服。
つまり、ナンバーは11〜20。
零二がふとその男の手を見ると確かに書かれていた。
『19』という数字が。
つまり、この国で19番目に強いという証拠。
相手も120とはいえ、比べ物にならない。
19なんて人外レベルと言っても過言ではない。
現に殴った相手は、縮こまっている。
「ち、違うんだ! そ、そいつがぶつかってきたから、、、
ぐぎゃああぁッ!!!」
19と記された男が相手の拳を握りしめながらそう話す。
「そいつ? ふむ。自分より数字の強いものに、誰が好き好んでぶ つかると言うのだ? もう少しマトモな嘘を吐け。
それにお前は前回も騒ぎを起こしたな?
次はないぞ」
ナンバー120で腕力二倍の男を軽く捻る19。
これが数字の力の差なのだと零二は改めて感心する。
120は仲間と共に逃げるように去って行った。
何はともあれ19の男によって、事なきを得るのであった。
そして、19の男は振り返り零二達に話しかける。
「大事無いか二人とも。 散々な目にあったな。
私の名は『聖覇』 見ての通りナンバー19であり
防衛局副長だ。 我々は日々巡回してる故に何かあれば
すぐに教えてくれ。 では」
そう言って聖覇は引き連れた仲間達と共に再び業務に戻った。
突然の事もあり、二人とも放心状態である。
先に口を開いたのは雪乃。
「レ、零二さん大丈夫ですか?! 私のために、前に出てくれて
本当にありがとうございます・・・・・・でも! 無茶はしないでくだ さい、、、私のために零二さんが怪我なんかしたら私、、、」
涙ぐみながらそう話す雪乃。
自分も怖かっただろうに。
それなのに、零二の安否を心配しているのだ。
先程まで、120の男のせいで萎えていたが、雪乃の言葉で
再び心は満たされた。
「ありがとう雪乃ちゃん! でも、大丈夫だよ! さっきの聖覇
って人のおかげでなんともないしさ!
それよりも、雪乃ちゃんに何も無くてよかったよ。
心配だから、明日からも俺が送るね!
って、俺の数字は雪乃ちゃんより低いから頼りないか、、、。」
数字で強さが決まるこの世の中。
正直にいえば、零二よりも雪乃の方が強いのはわかりきっている。
だから、零二が守れることなど何も無いのだ。
だから零二は冗談交じりに自分を卑下した。
「そんな事ないです!!! 確かに数字はそうだけど、
数字だけでは無い心強さが零二さんにはあるんです!」
もし、零二さんが嫌じゃなければ、家までの道中
私の方から、お願いしてもいいですか?」
そんな雪乃の言葉に零二は慰めてもらいながらも、自分のカッコ悪いところを見せてしまい、苦笑いする。
「ははっ、、、ちょっと情けないところを見せちゃったね。
もちろんだよ! 今後もずっと俺が雪乃ちゃんを家まで
送るからね!」
「はいっ! お願いします!!!」
こうして、二人は笑顔で再び帰路へとつくのであった。
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