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人探しの調査で異世界に行きました  作者: 光晴さん


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第58話 武器と防具



「それじゃあ、まずは武器を選んでくれ。

それと、林君、優香さんだったけ?

君たちも、武器を選んでくれ」

「あ、林直人です。

俺も、武器を選んでいいんですか?」

「私は、三浦優香です。

私も、ですか?」

「ああ、パーティーを組むことになったんだ。

仲間の戦力補強は大事だろ?

それに、同じ日本人として死んでほしくないからな」


そう言うと、少し考えるようなしぐさを見せる。

そして、二人で頷き合って俺の提案を受け入れてくれた。


こうして、さくらと紗香、それに仲間になった直人と優香は、それぞれにあった武器を選んでいく。

この武器屋にある物は、初心者が使うようなものが多く割安なものが多い。


だからといって、武器として粗悪品というわけでもない。

ちゃんと、冒険者ギルドのお墨付きをもらうほどのちゃんとした武器屋なのだ。


「そういえば、君たちは自分のユニークスキルと同じ武器を選んでいるのか?」

「え、それってどういうことですか?」

「例えば、ユニークスキルで剣が出てくるとすれば、剣の扱いが上手くなるらしいぞ?」

「ほ、本当に?

だとしたら、私、間違った武器を選んでいることになるわ……」

「優香って、ユニークスキル何?」

「私? 私のユニークスキルは忍法よ。

つまり、私はニンジャってことね」

「それなら、日本刀? 忍者刀? 刀? どれになるのかな?」

「武器としては、刀だな。

でも忍者の使っている刀は、直刀だから今は剣を使っていてもいいと思うぞ」

「分かったわ」


優香は、少し明るく俺の意見に頷いてくれた。

そして、さくらと紗香が俺を見てニヤニヤしている。


「へぇ~」

「ユウタさん、物知りなんだねぇ~」

「俺を揶揄ってないで、自分たちの武器を探しなさい」

「「は~い」」

「そういえば、さくらと紗香はどんなユニークスキルなんだ?」

「私たち? 私は、メイド召喚」

「私もメイド召喚だよ。

変なユニークスキルだよね~、メイドを召喚するなんてさ~」

「そういえば、あいつらは大塚さんと鈴木さんのユニークスキル聞いて、大笑いしてたっけ……」

「そう! そして、散々笑った後、足手まといだって言って怒りだしたのよね」

「怒りながら、私たちを見下すからさくらと一緒に逃げたんだ……」


その大笑いした連中、もしかしたらバカかもしれないな。

確か、神殿に召喚系のユニークスキルに関して書いてあったはずだ。


「さくらと紗香は、神殿で貼り紙を見なかったのか?」

「神殿って、最初に召喚されたときにいた場所?」

「そういえば、いっぱい貼り紙があったな……」

「ああ! 私、ほとんど見てなかった……」

「私も~。

あの時は、あいつらが急かして神殿を出たんだよね、確か」

「なるほどな。

ということは、召喚系のユニークスキルの貼り紙は見てないのか」

「え、そんなのあったの?」

「ユウタさんは、見たんですか?」

「一応、一通りは見たよ。

確か召喚系のユニークスキルは、戦力にもなるはずだ。

それに、召喚者を守ってもくれるから便利とか何とか書かれていたはず……」


さくらと紗香は、頷き合い手を上へ上げる。

「ちょっと待った!

二人とも、ここで呼び出すのはダメだ!」

「ええ~、何で~」

「ちょっと、さくら!

ここは武器屋なんだよ?」

「店の中で、召喚してどうするんだよ!」

「あ、……ごめんなさい」

「すみませんでした……」


一刻も早く召喚したいのは分かるが、店の中で召喚するのはお勧めしない。

そんなことをすれば、迷惑客の仲間入りだ。

今も、カウンターにいる店員さんがこちらを見ている。


さっきから、あーだこーだとうるさかったからな。

相談しているのならしょうがないが、何か魔法を使おうとしていたら怒るだろう。

そして、その影響で店が滅茶苦茶になることだってありうるわけだし……。


「とりあえず、召喚士なら杖の方がいいんじゃないか?

魔法を覚えて、使うこともできると思うし」

「え? 私たち、魔法を覚えることもできるの?」

「わ、私も魔法を覚えたいです」

「お、俺も!」

「わ、分かった。分かったから、そんなに近づくな!

と、とりあえず、それぞれの武器を選んで店を出よう。

俺たち、迷惑な客になっている気がするぞ?」

「は、はい」

「は~い」


こうして急いで、武器を選んだ。

さくらと紗香は、召喚士として杖を。

優香は、忍者としてショートソードと短剣を。

直人は、弓を選んだ。


これまた驚いたのだが、直人のユニークスキルは伝説の弓を召喚するものだった。

ユニークスキルで弓が召喚できるのに、今まで剣で戦っていたのか?

直人は、どうりで剣術のスキルが発生しないわけだとどこか納得していた。


俺たちは購入後、急いで武器屋を出ていった。

そして、店を出て少し安堵する。


「店員さん、少し怒っていたね」

「ああ、騒ぎ過ぎたからな……」

「さて、次は防具を見に行くぞ」

「は~い」


先ほどの武器屋にも、防具は置いてあったのだが選んでいる時間があるような雰囲気ではなかった。

そこで、防具専門の店に行くことにした。


防具専門の店は、この町に二カ所ある。

今日は、そのうちの冒険者ギルドのお墨付きのある店を選んだ。



防具屋に入り、店内を見て回る。

軽鎧から、フルアーマーまでそろっている。

だが、俺たちが探しているのは軽くて丈夫なものだ。


「私たちが着れるものとなると、このロングコートみたいなものになるのかな?」

「結構丈夫そうに見えるけど、着心地はどうなんだろう?」

「試着してみればいいだろう?」

「試着していいの?」

「防具は、付けてみないと分からないだろ?

試着してみないでどうやって決めるんだ?」

「あ、そっか」

「それじゃあ、これとこれとこれ。

試着してみるね~」

「わ、私も!」


術者用のコート系の防具やローブ系の防具を何着か持って、試着室へ走るさくらと紗香。

それを見ていた、優香も盗賊系の防具や気になった防具を持って試着室へ行った。


「俺は、どうしようかな~」

「直人は、弓を引くんだからそれに合う防具があるんじゃないのか?」

「あ、なるほど……」


そう言うと、直人は胸当てのあるコーナーに移動していった。

俺は、防具はどうしようかな……。







読んでくれてありがとう。

これからも頑張ります。

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