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人探しの調査で異世界に行きました  作者: 光晴さん


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第38話 ダンジョン探索 突入



宿のロビーで、エリカに指示を受けた担当の荷物を自分のアイテムボックスに収納すると、そのままダンジョン前に集まっている聖剣の集いのメンバーと合流する。

そして、リーダーの訓示が始まり、そのご注意事項を受ける。


「では、聖剣の集い、出発ッ!!」


その合図とともに、遺跡ダンジョンへ入っていった。

俺たちポーターも、後ろから追うようについて行く……。



第一階層は、煉瓦造りの通路が続いていた。

時々、壁に壁画のような絵が書かれているところがあり、中々楽しめる。

もちろん、魔物も出てくる。


この階層は、主にゴブリンが出てきた。

後、時々ではあるが角の生えたウサギや狼などがいるようだ。


まあ、十人ほどで構成されている聖剣の集いの敵ではなかった。

それに、この階層は遺跡価値としても低いらしく、何度も研究員が調査しているため新しいものを発見しない限り、俺たちに用はない。


すぐに下層への階段を見つけると、降りていった……。



第二階層も、第一階層と同じく煉瓦造りの通路になっている。

壁画などもあるが、ここも調査は入っているため、目新しいものがない限り用はない。


また、出現する魔物も上の階層と同じで、聖剣の集いの敵ではなかった。



第三階層、第四階層も造りは同じで、出現する魔物もあまり変わり映えはしなかった。

また、遺跡としての調査も怠りはなく、目新しいものはない。


「エリカ、研究所の人たちはどこまで調査を終えているんだ?」

「確か、十階層までよ」

「ええ! なら、そこまで休憩なしかよ~。

ずっと同じ景色ばっかで、飽きてきたんだけどな~」

「アーバン、もう少し静かに歩きなさい。

それにもうすぐ休憩が入るから、それまで我慢しなさいよ」

「へ~い」


少し不貞腐れたようだが、アーバンは俺たちと一緒に歩いている。

そして、五階層をこえて、六階層へ降りる階段の前で休憩となった。


「エリカ、コップを出して水を入れたら、みんなに渡してくれ」

「分かりました!

さあ、私たちポーターの出番よ!」


俺たちは、アイテムボックスからメンバーのコップを出すと、水を汲んでそれぞれの人に渡していく。

お礼を言ってくれる人もいれば、黙って受け取る人もいる。

それぞれだ。


休憩時の警戒役は、メンバー内で順番に決めているらしい。

最初の休憩の時は、ジョーさんが警戒していた。


「ジョーさん、お疲れ様です」

「ああ、水をありがとう」


ジョーさんは、コップを受け取り一気に水を飲み干してしまった。

油断なく、警戒しているようだ。


十分ほど休憩した後、再びダンジョンを進み始めた。



第六階層からは、フィールド階層となっていた。

それも、雪原のフィールドだ。


「リーダー、雪原フィールドは早すぎないか?

確か前回は、二十階層以降が雪原フィールドだったはずだ」

「確かに、おかしいな……」


六階層の様子を見て、聖剣の集いのメンバーがざわつきだした。

どうやら、前回と階層の様子が違うらしい。


「エリカ、エリカはこのダンジョン、潜ったことあるのか?」

「あるわよ。

前回も、聖剣の集いと一緒に潜ったわね」

「なら、みんながあんなに慌てているのって……」

「ええ、ダンジョンがおかしいってことね。

だから、これから先は、未知の領域となるわよ」

「マジかよ……」


エリかとアーバンとの会話で、六階層から未知の領域になるようだ。

つまり、聖剣の集いも探索していない階層ってことだな。


「全員、雪原装備に換装してくれ!

それと、防寒対策を忘れるな!」

「「「「了解」」」」


聖剣の集いのメンバーが、それぞれ考えて装備を変えている。

防寒対策の施された装備を用意していたようだ。

一応俺も、用意していた防寒着を着る。


そして、滑り止めのついた手袋をして、腰のホルスターをアイテムボックスに収納。

銃はホルスターから出して、アイテムボックス内へ。

こうしておけば、いざという時、凍って使えないこともないし、冷たくて持てないこともない。


銃は金属製だからな、寒さは困るんだよな……。



しばらくして、準備も終えた俺たちは、第六階層の雪原フィールドへ足を踏み入れた。


最初は雪ウサギや雪オオカミ、雪コボルトなんて魔物が出現するも、聖剣の集いの敵ではなった。

次々と倒され、魔石へと変わっていく。


ダンジョン内で、魔物などの死体は残らない。

すぐに、魔石やドロップ品へと姿を変えてくれる。

これは、ゲームみたいで非常にありがたかった。


だが、ギルドダンジョンでは、倒した魔物は死体のままだったが、ここでは違うのか。

これは、ダンジョンごとに違う仕様になっているのかもしれないな。


とにかく、俺たちは雪原を進んで行き、下への階段を発見。

休憩をとることなく、階段を下りていった。



第七階層は、上と同じく雪原フィールドだ。

ただし、木々が増えてきた。

そのため、木の上から襲い掛かってくる魔物が増えてきた。


もちろんこれも、聖剣の集いのメンバーは慌てず騒がず淡々と対処していく。

いや、本当に強いよ、聖剣の集い。



第八階層、第九階層も雪原フィールドだったが、目新しいものは発見できず、先へと進んで行った。

また、雪原フィールドには遺跡は存在しなかった。


「おかしいわね。

以前来た時は、雪原フィールドにも遺跡の建物とかあったのだけど……」

「雪原に遺跡か?

寒くて、調査どころじゃねぇだろ?」

「研究者たちは、そんなの関係ないって感じだったわね。

何か新しい発見があるたびに、子供のように喜んでいたし……」

「へぇ~、そんな一面もあるんですね~」


エリカの思い出に、クーデリアが興味津々で聞いていた。

研究者もまた、人であるのだと……。


それにしても、本当に雪原フィールドは雪ばっかりだ。

寒いし歩きにくいし、体力ばかり削られている感じがする。


第十階層への階段を発見した頃には、ここで野営をすることになった。


「エリカ、野営の準備だ。

魔道具の耐寒フィールドを発動させてから、テントなどの設営にかかってくれ」

「分かりました。

すぐに用意させますから、少し待ってください」

「ではこちらは、警戒しつつ休憩しておく」

「はい、了解です」


ジョーさんから指示があり、エリカが聞いて準備を始める。

それぞれのアイテムボックスから、テントの道具などを取り出し地面に並べていく。

その間に、エリカは魔道具を取り出し、耐寒フィールドを形成した。


これで、寒さを気にせずテントで眠れるはずだ……。








読んでくれてありがとう。

これからも頑張ります。

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