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人探しの調査で異世界に行きました  作者: 光晴さん


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第13話 対ゴブリン



朝市と本屋で、全財産を使ってしまった俺は、冒険者ギルドで何か依頼を受けようとやってきた。

初心者講習は明日の朝だ。

冒険者として、用意するものはちゃんと用意しておきたい。


というわけで、俺は冒険者ギルドの中へ入っていった。


冒険者ギルドの中は、お昼近くということもあって閑散としていたが、併設されている食堂には人がいるようだ。

騒がしい声がいくつか聞こえていた。


何か依頼はないかと、大型掲示板を見るとまだ結構依頼が貼られている。

俺の条件は、明日の初心者講習に出られるように今日中に終わるもの。

ゴブリンぐらいは倒せているので、討伐も可、というところか。


その条件で探すと、北にある畑の先の森に入ってのゴブリン退治があった。

受けることができるクラスは、フリーとなっていて誰でも受けられる。

薬草採取で安全に稼ぐという手もあるが、レベルも上げたいんだよな。


「え~と、ゴブリン一匹に銅貨十枚。討伐証明の部位が片耳か。

まあ、何とかなりそうだな……」


俺は依頼書をはがすと、受付カウンターにもっていく。

ギルドカードと一緒に提出すると、すぐに受理手続きをしてくれた。


「森島様、ゴブリンは弱い魔物とはいえ数で襲われることがあります。

十分お気を付けください」

「分かりました。忠告、ありがとう」


そう挨拶をして、冒険者ギルドを出て北にある門を目指した。


このコルバナの町には、東西南北に門がありいろいろな町や村との街道と繋がっているらしい。

その中でも、北と東にこの町の畑が広がっているらしく町の食糧の半分を担っているとか。


そんな畑は、常にゴブリンなどの魔物の脅威にさらされている。

対策はきちんと講じていて、冒険者もその一つだそうだ。



二十分ほどで北門にたどり着き、門番にギルドカードを見せて外へ出る。

そこから、畑の管理所という建物に行き、どこら辺のゴブリンを退治するかを聞いてから行くのだ。

そうしないと、誰が今、ゴブリン退治をしているのか分からなくなるとか。


「すみません、冒険者ギルドから依頼を受けてきたんですが……」

『は~い』


そう返事をして、小さな小屋の中から一人の男性が出てきた。


「依頼を受けてもらい、ありがとうございます。

この小屋で管理・監視をしている、ブルノです。

ではこちらに、お名前の記入をお願いします」

「分かりました」


バインダーに挟まれた紙に、自分の名前を記入する。

そして、ブルノさんに渡した。


「え~と、森島裕太さんですね。

帰る際も、この小屋へ必ず寄ってくださいね」

「分かりました」


監視所の小屋から、さらに北へ行き十分ほどで森にたどり着く。

ここから中に入り、ゴブリンを退治していくだけだ。


腰のホルスターから銃を抜き、マガジンを外して残弾を確認。

まだ十分あることを確認して、装填し直し、いざ、森の中へ。


周りの気配に気を付けながら、慎重に森の中を進んで行く。



木の影から覗くと、ゴブリンを発見。

数は三匹。

それぞれの持つ獲物は、棍棒に古びた剣と弓、最初に狙うなら弓のゴブリンからだろうか。


木を盾にして、弓を持ったゴブリンを狙う。

そして引き金を引くと、パンと乾いた音とともに弓を持ったゴブリンの頭が弾けた。

毎回、威力がおかしいベレッタM9タイプのファンタジー仕様だ。


いきなり聞こえた乾いた音と、仲間のゴブリンの頭が弾けたことで、パニックになったのか騒ぎ始めた。

こちらに気づかれる前にと、残りのゴブリンに対して狙い撃つ!


パンパンと乾いた音が、連続で響くと、今まで騒いでいたゴブリン二匹が地面に倒れた。

どちらのゴブリンも、頭を撃ち抜かれ絶命していた。


「ふぅ~」


息を吐き、緊張していた気持ちをほぐす。

倒した三匹のゴブリンに近づき、アイテムボックスの中へ仕舞う。

討伐証明をはぎ取るのは、森を出てからと次のゴブリンを探すために、再び慎重に森の中を進む。



次に発見したのは、五匹のゴブリン。

何やら、話し合いみたいなことをしている。

とりあえず、チャンスなので木の影からゴブリンを狙い、撃った。


パンと乾いた音を出し、ゴブリンの一匹が頭を撃ち抜かれその場に倒れる。

それを見ていた、他のゴブリンが騒ぎ出し周りを警戒しだす。


このゴブリンたちは、前のパニックになったゴブリンとは違うようだな……。

だが、それでも俺は、それぞれのゴブリンを狙い確実に撃ち殺していく。


パンパンと乾いた音が響くたびに、ゴブリンが一匹ずつ倒れていく。

五匹、すべての頭を撃ち抜き倒したところで、銃の弾が切れた。

マガジンを銃から外して、アイテムボックスへ仕舞い、新しい弾が装填済みのマガジンを取り出し銃へ装填する。


その作業を終えたところで、倒れているゴブリンに近づいてきたゴブリンたちが大声で騒ぎ始めた。

その数三匹。


五月蠅く周りに聞こえるように騒いでいるということは、他の仲間のゴブリンに知らせているのか。

ゴブリンの仲間を呼ばれたりするのはまずいので、ここは始末しておこう。


木の影から、再びゴブリンを狙う。

そして、引き金を引きパンパンという乾いた音を響かせ、ゴブリンたちの頭を弾き飛ばす。

三匹を始末し終えた時、俺の後ろからゴブリンが飛び出して襲いかかってきた。


『ギャツ!』

「うわっ!」


すぐに前へと飛び退き、ゴブリンの攻撃をかわすとゴブリンを確認して睨み合う。

どちらが先に動くか、睨み合いながら警戒しているとそのゴブリンの後ろから、三匹のゴブリンが姿を現した。


「ゴブリンが増えた……」

『ギャギャ』

『ギャウギャギャ』

『ギャウ』

『ギギャ』

「クソ、何言っているのか分からない」


騒がしくなってきたゴブリンたちに、俺は銃を発砲。

パンパンと乾いた音が続けざまに響き、ゴブリンの頭が次々と弾け飛んで行く。

さすがに俺の仕業だと分かったゴブリンたちは、次々に襲いかかってきた。


俺は、森の木を利用しながら逃げつつ、ゴブリンたちを撃ち殺していく。

だが、さすがに百発百中とはいかず、何発かゴブリンの身体に命中ということが起きた。


その時のゴブリンは痛がるだけで、死ぬということはない。

これは、致命傷になっていないということか。


何度かゴブリンに向け撃ち、ようやく襲いかかってきたゴブリンをすべて倒せたときには、最初のゴブリンを倒した場所まで戻っていた。

これから、ゴブリンの死体を回収に行かないと……。


俺は、銃のマガジンを交換した後、ゴブリンの死体の回収のために森の中を進んで行った。








読んでくれてありがとう。

これからも頑張ります。

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