第9話 王都シルクス辺りにて
誤字ありそう
幻想的と言うには充分で、神々しいと言っても差し支えないほどに立派な城。キラキラと輝く澄んだ湖に囲われ、それが堀となっている。湖の外側には幾何学的に分割された城下町が広がり、街全体がまるで花のような造形美を備えている。
王都シルクス。美しさを体現したような都市であり、ウィルダリアの中枢。
「あーあー。暇だなぁ……」
一辺が数キロメートルある、シルクスを八角形に囲う壁の北側。壁に埋め込まれるようにして設置された監視塔の中で、ある兵士が街の外に広がる景色をボーッと眺めながら呟いた。
「おい。見張りぐらいちゃんとやれよ。見張りだって立派な仕事なんだぞ」
横で座っているもうひとりの兵士が注意する。
「ちゃーんとやってるよぉ。こうやって、平和な景色を眺めてるじゃないかぁ……。って、お?」
だらけていた兵士は、ふと何かに気づいて立ち上がる。
「おい、何かあったのか?」
「あの雲……イイカンジの女のケツに見えるぞ」
「お前……。それでいいのか」
「いやぁ、結構結構……。ぉん?アレは……?」
また別の何かに気づいて、目を細めて遠くのそれを見る。
「なんだ?今度は女の胸か?」
「いや……」
目を細めて遠くを見ていた兵士は、側にあった双眼鏡を手に取ってそれを覗く。
「……どうした?何かあったのか?」
「なんか……でっかいのが生えてきてるぞ」
「は?生えてきてる?何言ってんだお前。おい、それ貸せ」
まだ覗いている途中の双眼鏡を奪い、その兵士も同じ方角を見る。そこには、土煙を上げながら地面から生え出る黒い何かがあった。
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煌びやかではないが気品溢れる一室。
青みがかった銀色の髪が特徴的な、がっしりした壮年の男が机に向かって読書をしていた。
扉からコンコンとノック音がすると、男は栞を挟んで本を閉じる。
「入れ」
男がそう言うと、人が扉を開けて入ってくる。
「失礼します。先程、シルクス北側の見張りから何やら不審な黒い塔のようなものが生え出てきたとの報告が」
「なに?詳しく頼む」
「はい。1時間ほど前、北の方角を見張りしていた兵士が、土煙と共に生え出るそれを確認しました。位置はここから真北。地平線に、目視できるかできないかの大きさで見えたそうです」
「ふむ……。それは不審だな」
男は少し考えた後、机に置いてあったペンと紙を取り、サラサラっと文字を書く。
『この状を受け取り次第、適当なグリフォン騎兵1班は、シルクス真北に出現したとされる不審な黒い塔の調査をし、報告すること。518年4月20日』
最後に『王都衛団団長 ルーバート・ウォーリア』と書き、魔力を込めながら証明となる印を押す。
一度に2枚同じものができる作りになっているその紙のうち、1枚を剥がして報告しに来た男に渡す。
「これをグリフォン騎兵の所へ。訓練場にいるはずだ」
「はっ。承知しました」
男が扉から出るのを見送った後、ウォーリアは既に2枚ほど令状が貼り付けられている壁に、手元の令状を加えて貼り付ける。
「……」
何か思うところがあるような顔でその令状をしばらく見つめた後、ウォーリアは読書に戻った。
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「もうだいぶ乗りこなせるようになったな!お前ら!」
「ええ!」「班長のおかげっす!」
空を駆ける5体のグリフォン。風を切り、爽快に羽ばたく。
そのグリフォンを乗りこなす、5人の兵士。
「新入り2人は初の正式な任務だな!」
「はい!様子を見に行くだけですけどね!」
「オレはせっかくならドラゴン討伐とかが良かったっす!」
「バカ言え!そんなものは人生で一度有るか無いかだ!ましてや新兵が行くモンじゃねぇわ!」
「ハハッ!冗談っすよ!」
「お前なぁ……」
初任務で興奮気味の新兵を連れて、しばらく飛び続けたグリフォン隊。徐々に目的地である黒い塔がよく見えてきた。
「先輩!なんか思ったよりデカくないですか!」
新兵の1人が、横を飛ぶ先輩兵士に話しかける。
「ああ!俺も丁度そう思い始めていたところだ!おい班長!」
「お前ら!もしかしたら危険かも知れん!気を引き締めろよ!」
「「はいっ!」」
黒い塔の目の前までやって来たグリフォン隊。
その塔は兵士たちが思っていたより大きく、そしてグロテスクな見た目だった。ドス黒いはらわたが積み重なって固まった様な模様で、所々にある赤い斑点は目のように見える。
「うえぇ……きっしょ」
「こんなにデカいなんて……。高さだけなら城と同じぐらいあるんじゃないか?」
「想像以上に気色悪いな……。一旦外見を見て回れ!出来るだけ細かく記録しておけよ!」
「「はい!」」
それぞれ違う高度にバラけて塔を観察し、空を飛ぶグリフォンに乗りながら器用に紙に記録する。
――――
ひと通り外見の観察が終わり、4人の兵士はそれぞれ報告し合った。
「あとは新兵1人だけだな。お、やっと来たか」
少しチャラい新兵が下からやって来た。
「どうだった」
「一番下は、なんかでっけぇ扉があったっす。他は特に何も。ずっとキショイ壁でした。皆さんの方は?」
「特に何も。窓の1つもなかったようだ。……扉か。案内してくれ」
「はい、コッチっす」
新兵に連れられ、地面に着地して扉を見上げる一行。
黒い壁に埋め込まれた黒い扉。少し分かりづらいが、扉っぽいことは確かだ。
「デカいな」
「構造的に多分内開きっす。デカいですけど、グリフォン5体で突っ込めば開くんじゃないすか?」
「おい、ちょっと待て。お前入る気満々か?」
班長が少し驚いたように新兵を見る。
「え?だってせっかくここまで来たんすよ?入らないんすか?」
「お前なぁ。こんな気色悪いモン前にしたらちょっとは怖気づけよ。これだから最近の若いモンは……」
「オレ、班長と歳2つしか変わんないんすけど」
「は?俺が何歳だろうと、お前が最近の若いモンであることに変わりはないだろうが」
「なんすかそれ」
「令状にはなんて書いてあるんだ?」
新兵とのくだらないやり取りを同期の兵士に遮られ、班長は令状を取り出して確認する。
「『調査し、報告しろ』と書いてある。俺たちは既にこの塔の見た目とか大きさとかを調査し終わった。このまま帰っても別に問題ないだろ」
「でも、扉を見つけたのに入らなかったら何か言われませんか?」
「よし、じゃあお前ら。自分に正直になって聞けよ?……入るのが怖い奴!手を挙げろ!」
ピシッと手を挙げながら班長は威勢よく声を上げる。
しかし、真面目な新兵が申し訳なさそうに手を挙げただけで、他の兵士3名からは白い目で見られる。
「お前らマジかよ。すげぇな。見た目からしてだいぶ危険だぞ?」
「危険かどうかを確認するのが役目だろ?調査って、別に見た目を知りたい訳じゃない」
「そうっすよ。それに、マジで危なかったら逃げればいいだけですし」
「……仕方ねぇなぁ。じゃあ、息を合わせて扉に突っ込む。全員グリフォンに乗れ!」
「「はい!」」
5人の兵士はグリフォンに乗り、息を合わせて扉に激突する。
「「ドスンッッッ!」」
5体のグリフォンが、渾身の蹴りを扉にぶつける。
「どうだ!?」
「ちょっと動いた気がするぞ」
「開かなくはなさそうっすね」
「よし、もう一回だ!」
そのまま2度目の飛び蹴り。「ドカンッ!」と衝突し、なんとか扉は動き出した。
「よし!開いたぞ!」
暗闇の塔の中に侵入する、5人と5体のグリフォン。
しかしその直後。グリフォンが暴れ、兵士を振り落として逃げたかと思うと、扉がバタンと勢いよく閉まる。外に向かって逃げようとしたそのグリフォンは、脚と尾羽を巻き込まれて墜落した。
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お昼時を過ぎ、日が少し傾き始めた頃。
「……ん?」
「どうした。もしかしてまた何かあったのか」
「あの雲、なんかエロくね?」
「……はぁ。お前には何が見えてるんだ、全く」
監視塔で喋る、見張りの兵士2人。
「今思えば、あの生えてきたヤツもなんかちょっとねぇ……へへ」
「おまっ……!気持ち悪いぞ!本当に俺に見えてない何かが見えてるんじゃないだろうな!」
「さぁ?俺は心の目が発達してるからなぁ。お前と違って」
「なぜそんな見下したように言えるんだお前は。お前のは心の目というか下心の目だろうが」
そんなくだらないやりとりをしていると、階段からコツコツと音がした。下から誰かが来たようだ。
「ん?」
「交代はまだ少し早いが」
階段から姿を見せたのは、青みがかった銀色の髪が特徴的な、がっしりした壮年の男。
「――!ウォ、ウォーリア団長!?」
「お、お疲れ様です!」
ウォーリアの登場に、ピシッと姿勢を正す2人。ウォーリアは2人の方を見て目を細める。
――えぇ……!なんかジッと見てくるんですけど!俺やったか?俺やっちゃったか……?
――怖っ!怖い怖い!
2人はバクバクと心臓を鳴らし、冷や汗を流す。
「あれか。例の黒い塔は」
「え?あ、はい!そうであります!」
――良かったぁ!怒られるかと思った。塔を見に来たのか。てか、俺の報告そんな上までいってたのかよ。やば。
「アレをお前たちはどう思う」
「私としては魔法の暴発ではと思っております!強力な魔法師であればあり得るかと!」
「同じく魔法の暴発かと思っております!ですが、古の魔法遺跡という可能性も頭をよぎっております!」
「そうか」
ウォーリアはヘリに肘を置いて塔の方をしばらく眺める。その間、沈黙が続く。
「少し前にグリフォン騎兵が様子を見に行ったようですが、わざわざ見にこられたので?」
沈黙を気まずく思い、変態の気が強い兵士が話しかける。
「ああ。あの規模の不審物、私は初めてでな。十分に警戒する必要があると考えている。引き続き警戒を怠らぬように」
「「はいッ!!」」
それだけ言って、ウォーリアは帰っていった。
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シルクスの美しい街並みが一望できるバルコニー。太陽が地平線に差し掛かろうかというこの時間帯では、どこか哀愁漂うシルクスを堪能できる。
そのバルコニーは吹きざらしで玉座の間と繋がっているが、魔法技術によって雨や暴風は入って来ない作りになっている。入って来るのは、心地良いそよ風や、自然を感じさせる鳥の鳴き声。そして、頭から突っ込んでくるファルガバードのみ。
「どうも〜。ご無沙汰です、王様」
「――!?うおぉ……!ファルガバードか!久しいのぉ!」
玉座から腰を上げ、目を丸めて嬉しそうな顔をするお爺さん。ボサッとした灰色の髪を後ろで束ね、口髭と顎髭を邪魔にならない程度に生やしている。
豪華で煌びやかな玉座に座っているが、それに見合わず服装はみすぼらしい。装飾品は何も身につけておらず、服はゆるく着こなしている。
「相変わらずですね〜。玉座の間を私物化しちゃって〜。なんの為のこの部屋だと思ってるんです〜?」
「謁見とかじゃろぉ?しかしのぉ、距離があり過ぎて使いづらいんじゃ。顔も見えんしぃ、声も聞き取れんしぃ。代わりに座り心地は最高じゃ。……して、何か儂に用か?」
「それが、あまり良くない知らせなんですけど〜。魔王が動きました」
「は……!?一大事ではないか!」
平和そうな顔から一転。王は険しい顔でファルガバードを見つめる。
「ええ。一大事です。ですが、今回はどうやら性質が違うようでして。私たちに直接危害を加えるつもりはないようです」
「とはいえ……いや、まあいい。詳しく説明してくれ」
「はい。私は突如生え出た塔にて魔王2人と出会いました――」
ファルガバードは唯と智博のことは話さずに、事情を説明した。
「なるほどのぉ。侵略者……」
「早急に対応すべきは、塔に近づくなという、国民への警告かと思います。あれは並の危険区域よりだいぶ危険でした」
「同感じゃ。早速重役共を集めて会議を始める」
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会議室。中々尋常ではなさそう面子が10人ほど揃った。中でも、ある男はファルガバードに負けないぐらいの巨躯であり、横に座るウォーリアが痩せて見えるほどに筋骨隆々。
「こんな時間にすまんの。早速じゃが、魔王が動きを見せた」
「「――!!」」
王の発言に、場の空気がいきなり張り詰めた。
「なんですと……!」「厄災の再来じゃ!」「馬鹿な!」「まだ30年しか経っておらぬぞ」「すぐにでも七曜を集めねば……」
騒然とする会議の場。
「落ち着け」
王の気張らないその一言で、騒がしくなった重役たちは黙る。
「……今回はそこまで緊急性の高いものではないんじゃ。ファルガバード。説明をしてやってくれ」
「はい。今回魔王がやったことは、ウィルダリア全土に255基の巨大な塔を出現させるというものです。私はその内の1つの最奥で魔王と――」
ファルガバードが説明を始めると、それを遮ってウォーリアが手を挙げながら起立した。
「お話しの途中、申し訳ありません。その塔というのはどの程度危険なのでしょうか」
「おい、ウォーリア」
「どうされた団長殿。まずは話を聞きましょうや」
机を囲む何人かが、人の話を邪魔したウォーリアを諭すが、ウォーリアは依然としてファルガバードを見つめる。
「入らなければ特に危険はありませんが、中はかなり危険です。金等級でも討伐が難しい魔物や、難解な迷路。団長さんで丁度相応しい程度でしょうか。少なくとも、私が入った塔はそうでした」
「……実は、今朝方見張りの兵士が不審な塔を発見したとの報告を受け、グリフォン騎兵5名にその様子を見に行かせているのです」
「何じゃと?おいウォーリア。シルクスの近くにもその塔があるということか?」
「はい、王様。存在は私も目視で確認しております。ここから真北、山脈よりは手前で、目視できる範囲です」
「……今から俺が行こう。兵士たちが心配だ」
見た目通りの渋い声でそう言って、ウォーリアの隣の巨大な男が立ち上がる。
「そうじゃの。ファルガバードがおれば会議に支障はあるまい。行ってこい。アーガス」
「はい」
「急ぎなら、私がぶん投げてあげましょうか〜?」
「ああ」
アーガスとファルガバードは窓から外に出て、贋月の上に立つ。
「頑張ってくださいね〜。七曜の1人として、助けられる人は全員助けてくるように!」
ファルガバードはアーガスの両手を掴み、勢いをつけてぶん投げた。物凄い勢いで、線のようになって飛んでいくアーガス。ある程度飛んでからは足元で爆発を起こしながら加速し、北の空に姿を消した。
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暗闇の中でうずくまる、負傷した5人の兵士。うち、新兵の1人は重症。壁を背にしながら3人の先輩兵士が魔法で岩を維持し、シェルターを生成している。シェルターの外では人間サイズの蜘蛛が巣を張り、そこに掛かったグリフォンに群がって肉を漁っている。
「アイツらを殺しに行くべきです、班長」
チャラかった新兵。その声は静かではあるが、怒りが滲み出ていた。
「駄目だ。応援が来るまで待つ」
「毎日一緒に過ごした相棒の断末魔をあれだけ聞かされて、それでもあなたは俺にここで野垂れ死ねって言うんですか。どうせ死ぬなら体力がある今のうちに、一矢報いて死ぬべきだと、オレは思いますが」
「駄目だ。お前のその行動で助かる命があるか?」
「そういう問題じゃない。危険な魔物にも立ち向かうのがオレたち王都衛団じゃないんですか」
「人を守るのが俺たち王都衛団だ」
「あなたはそうやって、怖気付いてるだけだ。オレは行く」
「おい、駄目だと言っているだろ!」
「勝手な行動をするんじゃない!」
先輩兵士は言葉で制し、班長は、ナイフの柄で岩を叩いてなんとか突破しようとする新兵の腕を押さえる。
「離せ!オレはアイツらを殺さないと気が済まない!」
「駄目だ!」
2人が揉め合っていると、ドンッ!という音と共に扉が開く音がした。
「誰かいるか」
低く、渋い男の声。足音からして、やって来たのはおそらく1人。
直後、岩シェルターの隙間から輝かしい光が差し込み、その後、外で巨大蜘蛛の断末魔と思われる声がおびただしく響いた。
岩の中、呆然とする兵士たち。
コツコツと足音が近づいて来る。そしてその音はすぐそばまでやって来て、岩が1本の腕ではらりと取り払われた。
現れたのは、信じられないほど大きな男。顔を見上げると、その男の背後には、まるで太陽のように燦々と輝く火の玉が浮いていた。
「無事か」
そう言いながら男が手をかざすと、優しく光が兵士たちを柔らかく包み込み、たちまち傷が治った。
「は、はい……」
兵士たちは岩のシェルターを解き、大きな男を前にして呆気に取られる。
「あの、あなたは……」
「アーガスだ」
「アーガス……!?七曜の1人〈日輪〉とかなんと言われてる、アーガス、ですか!?」
「実在してたのか……!」
「ああ。ここは危険だ。帰るぞ」
アーガスは兵士たちに背を向け、歩き出す。
「あ、あの。グリフォンたちを弔ってもいいでしょうか。……彼らが蜘蛛に捕まって暴れてくれたお陰で、俺たちはあまり狙われずに済んだ。彼らは命の恩人なんです」
班長がアーガスに言った。
「そうか。だがここは何が起こるか分からんらしい。手短に済ませるぞ」
羽毛や血が散乱し、骨も剥き出しとなった、見るも無惨なグリフォンの姿。装着していた鞍もぼろぼろだ。
「あれ、1頭いない……」
「1匹、扉の前で倒れていたやつは俺が保護した。命に別状はないだろう」
「本当ですか!?何から何まで、本当にありがとうございます……!」
「ああ。……こいつらは、焼くだけでいいか」
「はい。せめて虫が湧かないようにだけ、してやってください」
アーガスはグリフォンの死体を焼き、その後ろで5人の兵士は祈りを捧げた。
――――
「あ、あのぉ……。本当に大丈夫ですか?」
「ああ。問題ない」
「すごい状態ですけど……」
「問題ない」
「見た目が……」
「問題ない」
グリフォンを背負いながら、腕や胴体に5人の兵士を括り付けたアーガス。かなり奇抜なその格好のまま、アーガスは脚に力を込め、そして飛んだ。
「「うわああぁぁぁぁ……」」
空を飛ぶことに慣れたグリフォン騎兵さえも絶叫する勢いで、アーガスたちは夜の空に消えた。
ちなみに、兵士たちの名前は全く考えてないです




