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愛する男女の異世界物語 〜因果と愛の理由〜  作者: コリコリノチカラ
序章「事変」
6/33

第6話 黒っぽい扉を開ける

挿絵とあるのかもしれませんが、ただの図です。今回かなり短いです


「一旦出ます〜?なんだかよく分かりませんし〜」


 ファルガバードが壁を支えたまま顔を出して、唯に訊ねる。


「あの……ちょうど1個それっぽいのを思いついたところでなんで、それだけ試したいんですけどいいですか?」

「あら、ホントですか〜?じゃあやってみましょうか〜。どうやるんですか〜?」


「えーっとですね。まず――」


 唯は、先程予測したこのゲームのルールと必勝法を説明した。


「――ってことです。分かりました?」

「う〜ん。なんだがよく分かりませんが、とにかく私はあいこになるようにボタンを押せばいいんですね?」


「そうです!智博にもよろしくお願いします」

「トモヒロさんは、喰らう側が2つになるように選べばいいんでしたっけ?」

「はい!」


「分かりました〜。伝えてきますね〜」


 ファルガバードさんは元いた部屋に戻り、壁をゆっくりと下ろした。すごい形にひん曲がっていた壁も、元に戻る。


 ――すげぇな。この壁。あんなになっても元に戻るんだ。


 唯は感心しつつ、壁の模様と手元のボタンを見る。壁には風と水の模様がある。


 ――あたしは喰らう側の元素が1つになるように選ぶ。だから水、と……。


 水のボタンを押し、しばらく待機。数分後、他の2人が選択し終えたタイミングで「ピンポン!」と軽快な音が鳴った。

 

「おお!やったぁ!これはもう間違いないだろ!」


 喜んでいると、床に炎の模様が浮かび上がり、壁には水と水の模様が。


 ――あれ?コレで終わりってわけでも無いのか。まぁそうか。ちょっと運が良ければこれぐらいできちゃうからな。多分、何回もやらないといけないってことだと思う。


 唯が同じことをもう一度やろうと台を見ると、ボタンの上側に散らばった、ちょっとした装飾だと思っていた丸いものが1つ光る。

 全部で6つ。6回クリアしなければならないということだろう。


 ――えーっと、今度は水水だから風を押して、っと。

 

「ピンポン!」


 正解の音が鳴り、台の光も1つ増える。


 「うし!やっぱり合ってた!後は同じことやるだけ!」


 残り4回も同じようにして、一行は6つ目を光らせることができた。


~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~


挿絵(By みてみん)

※結果をまとめた表です。唯の考えでうまくいくことが分かりますね。

~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~


 6つ目が光ると「ゴゴゴ……」という音と共に、部屋を3つに分けていた仕切りの壁とボタンのついた台が引っ込んだ。


「ゆいー!」


 壁が引っ込んだ瞬間、唯に向かって智博が駆け寄ってそのまま抱きつく。


「はあ……!よかったあ!心配したよお!すりすりー」


 智博は頬をスリスリしながら唯を愛でる。


「ふふん。そんなことより、この謎を解いたことを褒めていいんだぞ」

「天才!賢い!大好き!チュッチュッ」

「ふん」


 鼻を鳴らしてご満悦な様子の唯。


「あらあら〜。ふたりとも可愛いんですから〜」

「俺が可愛いってのはちょっとよく分かんないですけど」

「いや、お前は割と可愛いぞ。智博」

「え?そう?えへへ〜」


 顔が緩みまくる智博。唯に弱い。


「さて、おかげで次の道も開けたようですし、進みますか〜」


 部屋が組み変わり、現れたのは立派な階段。

 今までは茶色で統一されていたが、打って変わってマットな灰色。階段の奥には真っ黒で大きな扉が構えている。異質な雰囲気だ。


「なんか、新たなステージって感じがするな」

「これで最後であってほしいなあ。だいぶ危険よ、この塔」


 ゆっくりと階段を登るファルガバードの後ろを、ふたりもトコトコとついて登る。


「これが最奥かも知れません。この塔が何なのか、分かると良いんですけどね〜」


「そうですね。あたしたちがこっちの世界に来たことと、何か関係があるのか……」

「こんな大層なものと関係してたらヤダなあ」


「よっぽど大層なことがないと異世界に来たりしないだろ」

「それもそうか」


 そんなことを喋りながら、階段を登る3人。しばらく登って、黒い扉の前までやってきた。


「着きましたね〜」

「なんか、近くで見るとより異質な雰囲気だね」

「やだなぁ。またなんかヤバい魔物が出てきたりしないよなぁ?」


「行きましょうか」


 ファルガバードは黒い扉を押し開いた。


ちなみに、エクセルはあんまり使いこなせないです

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