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2.道筋を決める


 人事ギルドを追放され、仕事が無くなった俺はとりあえず、町の掲示板を眺めていた。

 フォルドは町を出て行こうかとも思ったが、【判断力】がそれは愚策だと判断した。


 食費や滞在している宿も維持には金がかかる。

 

 なら、この町で生きていくための情報を集める。



【緊急Sランク依頼!! サトウフラワーの産地に現れた古龍バルバトスの討伐!】



 ここにも冒険者ギルドの依頼が貼られている。

 最近、フォルド山のモンスターが活発的になって、増えているらしい。詳しくは知らないが、魔障が原因だとかなんとか。


 冒険者にはならないけど、スキルが戦闘向きであれば、今とは違った道を進んでいたのかもしれないな。

 

 スキル【判断力】

 対象の問題に対し、問題レベルや選択肢を俺に見せてくれる。


 前は些細な事しか判断できなかったものの、多くの判断を下していくことで自然と難易度の高い問題も判断できるようになっていた。


 だが、一つ、大きな欠点があった。


 そこが役立たずスキルだの、ゴミスキルだの言われる所以だ。

 

 情報がなければ、判断ができないんだ。


 情報不足で【判断力】を使うと、『判断材料の不足で思考できません』と言われてしまう。戦闘にも役に立たない。


 そう人は決めつけている。


 でも違う。

 よく考えれば、このスキルは()()()()()()()()()()()()()


 比較的最短で、間違いのない正解を出すスキルだ。


 俺には目標があった。


 ・自分のギルドを作る。


 俺は、みんなが誇れるような人間になりたかった。


 両親に天国で『聞いてくれ! サウロンは俺たちの自慢の息子なんだ!』って言ってもらえるような。


 そんな人間になりたいんだ。それがせめてもの、親孝行になるから。

 俺の闇ギルドは、困ってる人を助けるギルドにしたい。


 あとは……みんなが、支え合っていけるような穏やかなギルドがいい。


 人事ギルドみたいに、上から目線に奴隷扱いや、人をゴミというギルドはいらない。


 ギルドを作るためには、いくつかの手段が必要なはずだ。 


 注視して掲示板を眺めていると、ようやく関連の書類を見つけた。


 【正規ギルドは、王都へ行き試験を受けることで建てることが可能です。

  料金は一回に付き、百万ゴールド。二次試験まであります。

  ※収めた金額により、試験の内容が変わる場合がございます】


 ……なんだこのクソ仕様。


 そもそも百万ゴールドって、人事ギルドだったら四十年は働かないと手に入らないぞ。

 ほぼ生涯年収じゃないか。


 ……ダメだ、無理。

 維持費も考えると、金持ちじゃない限りは無理だ。


 ……あぁ、確かにギルド長も上級貴族だったな。

 権力者の生まれで、金持ち。


 どうしてこんなに差があるんだろう。


 いかんいかん、そんなこと考えていても仕方がない。 

 

 本当にギルドを作るつもりなら、俺のような人間では正規ギルドは無理だろう。

 権力者との繋がりもない。元は下級貴族だったが、両親が死んでからは剥奪された。


 なら。


「……闇ギルド」


 この世界の闇。裏社会のギルドしか、残っていなかった。

 


 どんどん進めていきます!

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