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異世界恋愛系

暇つぶしに聞かせるような他愛もない昔話

作者: 華月彩音

ちょっと書きたくなりました。


お客さん(読者様)が、ほぼ一方的に主人公の話を聞いてる感じです。

あんまり長くない。

ーあら、お客さん、カイデロから来たの?海の向こうの?


ー大変だったねぇ。あそこ、第1王子様がなんかやらかしたって聞いたよ。


ーえ?第1王子の奥様もなの?道理で大騒動だったわけね。


ーそう…あ、そう。旦那さまは前の商談が長引いてるから、ちょっと待っててくれるかな。


ーえ?その間に面白い話しろ?…分かったわ。面白いか分かんないけど、ちょっとした小話なら。


ーちょっと昔の話よ?


【回想】


あれは、私がまだ私の生まれた国ーカイデロに住んでいた時の事だ。

あの時、私は若かった。本当に物知らずで。

だから、私は何が悪かったのか本当にわからなかった。

大衆の面前で、しかも卒業パーティーという晴れ舞台で婚約破棄を突きつけられた時も。

私の婚約者であるはずの彼の隣に私の妹が立っていた時も。

ずっと。


「謙虚さの欠片もなくずっとにこにこしているお前にはもううんざりだ。」


舐められないように。

悟られないように。

かと言って相手を萎縮させないように。


何があっても笑顔でいろと言われたから。


「センスが悪くてずっと懐古趣味なのも納得できない!」


王家の伝統を守るために。

早いうちから王家の色に染め上げるために。


王家に伝わるドレスを毎回着るよう指示されたから。


「常に完璧で居続けるお前の隣では息が詰まる!」


他国と上手く付き合うために。

上手く政治を回せるように。

王太子である彼を支えられるように。


完璧であれと言われたから。


王妃様に。

教育係の先生に。

宰相様に。

母に。

父に。


そう言われたから。

そうあれば彼の隣に居られると諭されてきたから。


全ては彼の為だったのに。


なぜ、私は婚約を破棄されているのか。


本当に分からなかった。


何か至らなかっただろうか。

それとも。


私は何をしてもやっぱり妹には敵わないのだろうか。


幼い頃から王妃教育を受けてきたせいか愛想のない自分と違い、まっすぐ育った妹は文字通り天真爛漫。

身分も全く問題なく。

しかも、笑顔の可愛い、要領のいい女の子。


両親は、そんな3つ下の妹ばかり可愛がった。


友人も、私より妹と仲良くしたがった。


だから、きっと。


彼も、私より妹の方が可愛いのだ。


「加えて、これより君は僕の婚約者では無いため、当家の馬車は使わせない。よって、君は自家の馬車で帰りたまえ。」


「あ、お姉様。お母様とお父様は先にお帰りになられましたわよ。」


にこりと微笑む妹が告げるのは、歩いて帰れということ。

なんて惨めなのだろう。


視界の先の国王陛下が全く動かないあたり、なんの問題もないということ。

周りの貴族が手を差し伸べてくれるはずもなく。


今私が出来ることは、


「謹んでお受け致します、殿下。では、私はこれでお暇させていただきます。」


「うむ。」


幸せそうな恋人たち(殿下と妹)に背を向けて、出口へ向かって歩いていく。

歩いて帰れと言われたが、このドレスとハイヒール。

果たして家まで帰れるのか。


そんなことを考えながら、大広間を出て真っ直ぐに門へ向かって歩いて行く。

騎士も誰も着いてきてくれないのは、既に手回しされてるからか。


どこまでバカにするのだろう。

仮にも侯爵令嬢なのに。

それとも、親にも守られないような令嬢には、価値がないとでも言うのか。


周りの景色が歪んできたのを感じながら、ハイヒールの靴を脱ぐ。

手に持って裸足で歩こうと、脱いだ靴を持ち上げようとした時。


「ー?!ーーー!!」


私は誰かに意識を奪われた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ーで、お頭。この娘どうするんでさぁ?」


「さあな。」


「さあなって…」


目を開くと、目の前で男性が何人か立っている。

1人は、薄目でもわかる顔の良さだ。

周囲の反応を見る限り、彼がトップか…


何となくだが状況把握をしてから声を上げる。


「乱暴に攫ったようだけど、何か用かしら。」


「っと、目ェ覚めたか。」


「ええ。」


「で、おじょーさん。ここは海賊の船な訳だが…どうする?」


「どうもできないわよ。見たところ、身代金かしら?残念ね、私にはなんの価値もないわ。」


「なら、てめぇの内臓を売りさばくまでだ。」


本気か冗談か分からない顔で、お頭と呼ばれた彼が言う。

私は少し考えてから、言葉を紡いだ。


「内臓を売りさばくと言っても、誰に売るのかしら?この国の法律では禁止されてるのよ。」


「他国だな。」


「腐るわよ?」


「…冗談だよ。」


軽く鼻で笑いながら彼が言う。

果たしてそれは本当か。

疑いを持って見ていると、彼が口を開いた。


「なあ、やられっぱなしは嫌じゃねぇか?」


口の端を持ち上げ、挑戦的な笑みを浮かべ、手を差し伸べてくる。

私が、詳しいことが分からないと眉根を寄せると、彼はさらに笑みを深めてこう続けた。


「俺がお前を上手く使ってやるよ。ブランカ・シャーリー元王太子婚約者様?」


その一言で分かった。

この男が、全てわかっている事を。

私の身分も、立場も、何があったかも。


さすが爵位を与える候補にもなった商会のトップだ。


心が決まった。


私は、にっこりと微笑んで、彼の手をとる。


「私を上手く使って頂戴、ルドルフ・ケインズ様」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーどう?面白かったかしら?


ーえ?そのあと2人は結ばれたんですねって?

やーね、だから貴方が嫌いなのよ。


ーっと、ほら旦那様が来たわよ。聞こえるでしょ?

うちの若い衆の「お頭ー!」って声。


「姐さーん!どちらにいらっしゃいますか?ちょっと伺いたい事があるんでさぁ!」


ーっと、どうやら呼ばれちゃったみたいね。

ごめんね、お客さん。ちょっとまっててくれる?

すぐに旦那様くるから。


「…っと、ここに居たかブランカ。呼ばれてんぞ」


ー分かってるわよ。すぐ行くわ

じゃあ、失礼しますねお客さん。


「さっきは、うちのが失礼したな。いらっしゃい、お客さん。お待たせして申し訳ねぇや。早速、商談を始めようと思うが、不足はないかい?」




あの…連載作品投稿しねぇ癖に何してるんだみたいなお叱りはやめていただけると…

作者も分かってるんです…はい…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


3/18 読みかえしてて、何か足りないなと思ったら、大事な所が抜けいたので、付け足しました。

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