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転生、処刑、後に幽霊  作者: 雪白なずな
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生まれつきのヤンデレ

私は結局お兄様に部屋まで送ってもらったよ…情けない…。

これからは自分で帰れるように何か目印が必要だな…。クッキーとかまくか?

お兄様にも申し訳ない…。きっと報告で疲れているのに…。不出来な妹でごめんなさい。

でも幽霊の私と頑張って手を繋ごうとするお兄様は可愛かった。

幽霊だから無理って言っても何度も何度も繋ごうとしてスカってなってるお兄様……しゅき。


「お兄様、ここまで送ってくれてありがとうございます。」


「大切な妹のためならこの位なんでもないさ。」


お兄様マジお兄様。

あのクソ王子じゃなくて、うちのお兄様が本物の王子なのでは…??

あのバカ王子は今すぐ王位継承権をお兄様に渡した方がいいのでは…?きっと世界平和が訪れるよ。


あぁ、このままだと実の兄にときめいちゃう……って言ってもレティアラの兄だからいっか。

まぁアロイスお兄様に関してはブラコン確定案件だからね。ときめくのは仕方ない。


「ティア、明日も報告のついでにここへ来ていいかい?」


えっ…来てくれるの……ってダメダメ!

明日来てもらうには大きな障害があるんだった…。


「えっと…明日は多分ノアが来るので…。」


「あ、ノアも知ってるんだね。じゃあやめておこう。」


判断が早い!!




まぁ、そうだよね…。相手はあのノアだから…。

ノアの姉様大好きっぷりはお兄様も知っている。

別に兄弟仲が悪いとかそういう訳では全然これっぽっちも無い。反対でノアはアロイスお兄様のことも大好きなんだよね。

だからレティアラがいない時はとっても仲がいい。

逆にレティアラがいると姉様のことが好きすぎてお兄様はアウトオブ眼中。というか敵視していた。


簡単に説明すると、私がいない時は「アロイス兄様好き♡」で、私がいると「姉様〜♡♡……あぁ、兄様いたの?あっち行っててくれない?」である。


その温度差ときたら…。私はノアが怖いよ…。


「ノアも相変わらずティアのことが大好きなんだね。苦労してないかい?」


「苦労はしてますが…可愛いものですよ。」


うん、可愛い。まだ可愛いレベルで済んでるのかな。


「ノアは小さな頃からティアにべったりだったからね。可愛らしいものかな。」


あぁ、確かにレティアラの記憶でもあったな。


レティアラが4歳の時に初めてノアに会ったんだよね。その時ノアはまだ赤ちゃんでそれまでちゃんとした言葉を話さなかったんだけど、レティアラにあったその日、ノアは「ねえしゃま」って言ったんだよ。それがノアの初めての言葉。今思ったら少し怖いけど…。ノアは生まれつきヤンデレの素質がありまくってた。


そういえば、ねぇしゃまの次はしゅきって言葉だったな。

ノアが「ねぇしゃま、しゅき」しか話さない時期があったんだよねぇ。それは流石に可愛くてたまらなかった…。


「えぇ…少しは姉離れもして欲しいですけど。」


「ふふっ、一生無理だろうね。」


お兄様、甘い笑顔で怖いことを仰らないでください。


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