エピローグ
〜作者より〜
第22話と同時更新しましたので、先に読まれないようご注意下さいm(_ _)m
四月某日。昼。
桜の花びらが舞う中、レジャーシートの上に集まる男女……の中に俺と詩織さんがいた。
「えー、これより『コンビニバイトの集いin花見』&『坂上っち英検二級合格おめでとうの会』を始めたいと思います!」
超テンション高い麻島さんの挨拶で始まった花見はまさに毎年行われているバイト仲間同士の親睦会であり、今年は俺の英検二級合格祝いも兼ねている。ありがたい話だ。
バイト仲間同士の親睦会と言いつつも詩織さんや店長の彼女さんも来ている。
「坂上ぃ~! よく頑張ったなぁ~!」
酔っぱらった店長が泣きながら俺に抱きついてくる。俺と詩織さんと店長でお酒弱いトリオを結成できるかもしれない。
「てんちゃん、酒に弱すぎでしょ……」
店長を引き剥がす店長の彼女さん。相変わらず、兄弟みたいだ。
麻島さんは他のバイト仲間とバドミントンをして遊んでいる。声がでかい割に空振りしてばかりの彼女だが、あの日背中を叩いてくれたことに感謝している。
そして俺は見ての通り、英検二級に再挑戦して無事に合格した。これも詩織さんや店長、麻島さんが支えてくれたおかげで、心に余裕を持って挑めたのが大きい。次は一級と準一級を同時に受けるつもりだ。
ちなみに詩織さんに貸したお金は今も返してもらっているが、そのお金は共有の通帳に貯めてデートや旅行……結婚式などに使う予定だ。
各々が花見を楽しみ、俺は詩織さんと手を繋いで公園内を歩く。
「坂上さん、改めまして合格おめでとうございます!」
「ありがとうございます。詩織さんが支えてくれたおかげですよ」
微笑み合う。クリスマスから大分経つのにいまだに恋人になれたことを信じられず、夢なんじゃないかと思う。マジで夢だったら泣く。
「次は一級取りますから見ていてください!」
「頑張ってください。でも、焦らなくていいですからね?」
詩織さんは子供に言い聞かせるような優しい口調で話す。
「焦ってまた不合格だったら目も当てられませんからね」
「そうじゃなくて、ゆっくりでいいんですよ。坂上さんは一人で頑張りすぎるところありますし」
詩織さんは俺の顔を見て、「二人でゆっくり前に進んでいきましょう」と微笑む。
その言葉がどうしようもないほど優しくて、その笑みを見ると安心する。
「詩織さんも無理しないでくださいね。俺、詩織さんの為ならいくらでも頑張れるので、なんでも頼ってください!」
「頼りにしていますよ。煉獄騎士パラディンΩさん」
悪戯っぽく笑う詩織さんも可愛い。
「……その呼び名はやめてくださいよ」
「えー、いいじゃないですか」
一緒に笑い合える彼女が隣にいる。
数ヵ月前の俺が知ったらビックリして腰を抜かすぜ、きっと。
悲観的だった俺が「もしかしたら、人生って案外なんとかなるようになっているのかもしれない」と楽観的に考えられるようになったのは、つい最近のことだ。
まぁ、本当に大変なのはこれからもしれないし、俺自身が何か変わったわけじゃない……いや、少しくらいは変わったと思いたいけど。
でも、詩織さんが傍にいてくれるのなら何度でも立ち上がれるはずだ。
「詩織さん、あとでバドミントンしませんか?」
「いいですね。やりましょう!」
俺の人生は――始まったばかりだ。
今まで嫌な思いをしてきた分、これからの人生をとことん楽しんでやる。
もう俺は一人じゃないのだから――
だからきっと――明日も充実した一日になるだろう。
〜作者より〜
最後までご愛読ありがとうございました!(^ω^)
今作は公募用作品を執筆中に思い浮かんだ話で、最初は「詩織さんと出会い、100万円を使い切ろうとするも1日じゃ使い切れず、使い切る前に坂上さんが前向きになる」といった1万文字前後の短編作品を考えていました。
それが話が膨れ上がって最終的に11万文字と長編作品になり、僕自身も驚いていますΣ(゜ω゜)
コンセプトとしては死にたがりな少女の後書きにも書いたコンセプトとほぼ同じで、今作はより気楽に読める作品を目指して書きました。独特なノリと展開でしたが、楽しんでいただけたのでしたら幸いです!₍₍ (ง ˙ω˙)ว ⁾⁾
最後になりましたが、これからも作品を投稿していくつもりですので、また機会があれば是非お会いしましょう!(公募用作品を仕上げて、応募前に投稿する予定ですので、今年中にもう1作長編を投稿できればいいなーと企んでいます( ˘ω˘ ))




