9 ウルトラマンが光るのって漢のロマンだよね(究極のウルトラマンフィギュアを作ろう!)
今回は、シンカー・ワンさまのリクエスト?で、ウルトラマンフィギュアの改造のお話です。
「お母さん、今度は何買ったの!?」
ようやく手に入れた「サウンド&ライト DXウルトラマンティガ」をいじってたら、翼が呆れたような声で訊いてきた。
「ん~? 前から欲しかったティガの光るフィギュアをね、ジャンクで見付けたのよ。安かったのよ~♪」
「そんなの買ってどうすんだよ」
「壊れてるのは足だし、直せそうだからね。これ、カラータイマーが赤で点滅するから、青く光るようにできたらいいと思わない?」
「思わない。顔だって似てないし」
おお、鋭いところを突いてきたね。
「ん~、まぁ、確かに造形レベルは低いね。なんせ当時品だし。
でもさ、目は光るし、時間が経つとカラータイマーが点滅するんだよ」
そう、この「DXウルトラマンティガ」は、スイッチを入れると目が光り、一定時間が経つとカラータイマーが点滅を始めるのだ。
残念ながら、カラータイマーは赤点滅だけで青くは光らない。
放送当時(1996年)の子供向け商品だから、造形もチャチい。
けど、時間経過でカラータイマーが点滅する上、点滅音も鳴るんだから!
カラータイマーの音も、時間経過で速さが三段階に変わる芸コマだよ(微妙に音が本物と違うけど)。
細かいことを言えば、目の光がなんか変だったり、人形の命である顔があんまり似てなかったりするけど。
でも、時間が経つとカラータイマーが自動で点滅するなんてギミック、おいしすぎるよね!
この「DXウルトラマンティガ」は、うまく改造できれば、時間経過で青→赤点滅・音付きっていうすごいものができる可能性を秘めているのよ。
「時間が経つと、青から赤点滅になって音も鳴る! 漢のロマンじゃない!」
「お母さん、男だったのか。知らなかったよ」
「ノンノン、“漢”と書いて“おとこ”と読む! そこに生物学上の性別は関係ないのよ!」
「何言ってるのかわからない」
…おかしい。翼に呆れられてしまった。
翼だって、ユニコーンガンダムのヘッドディスプレイの目を光らせるって燃えてたくせに。
ウルトラマンって、特別なヒーローだと思うのよ。
常時目が光ってるヒーロー、それも人間の変装とか扮装とかじゃない、なんて設定は、あの当時のテレビ番組には他になかったわ。
アメリカンヒーローのスーパーマンだってバットマンだって、人間が衣装を着てるだけだし、月光仮面とかだってそう。
まぁ、普通の人間じゃないのも混じってるけど、少なくとも外見は普通の人間よね。
その点、ウルトラマンは違う。
人が異形の宇宙人に、正に変身するんだから!
あたしが初めてウルトラマンが“光る”ことを意識したのは、2〜3歳の頃、従兄から貰った本だった。ボール紙でできた薄手の絵本で、写真と簡単な説明があるってくらいの子供向けのムック。
そこに写っていたのは、夜の闇の中でテレスドンと戦うウルトラマンの姿。
暗闇に光る目とカラータイマーに、幼かったあたしはとてつもなく惹かれた。
あたしが欲しい究極のウルトラマンフィギュアのギミックは
A 目が光る
B カラータイマーが青く光る
C カラータイマーが赤く点滅する
D カラータイマーの点滅音が鳴る
の4つだ。もちろん、造形的にデキがいいに越したことがないのは言うまでもない。できれば関節とかも可動する方がいいけど、それよりこの4つが満たされてほしい。
そして、あたしの知る限り、この4つを全部満たす商品は存在していない。
ABCを満たすのは、一般市販品だと「ウルトラの星計画」くらいじゃないかな。
ガレージキット系を入れると、もっとあるけど。プレミアムバンダイとかで売ってる「大怪獣」シリーズや「プレミアムライティングフィギュア ウルトラマンティガ」も光る。3万8千円もするけど。こんだけ高いのに音が出ないのは、音を出すための穴を空けられないからだろう。穴があるとみっともないからね。
ACDなら、今回買った「DXウルトラマンティガ」と「BGMヒーローズ ウルトラマンメビウス」の2種類。意外に少ない。
個人で改造して何とかしようと思った場合、ネックになるのはDだ。音を出す集積回路とか作るのは、メーカーじゃないと無理。
一方で、意外とマスプロ製品にはBが少ない。
カラータイマーが青く光る商品は、「ウルトラの星計画」シリーズの他には、「光の超戦士」シリーズとガシャポンの「アルティメットルミナス」シリーズだけ。
ほかは、不思議なことに、緑に光ったりする。
もっとも、「アルティメットルミナス」も、電球色のLEDの光を青色半透明のカラータイマーパーツを通すことで青く光らせてるだけなんだけど。
「BGMヒーローズ メビウス」も緑に光るのよね。あれが青く光ってたら、究極認定してあげたのに。
緑に光る理由として考えられるのは、青が緑より必要電圧が高いってことくらい。
変身アイテムのリーフラッシャー(白)もアグレイター(青)も、オモチャだと緑色に光るもんね。
どっちもちゃんとした色で光るように改造したけど。
そういう意味では、この前ガシャポンで出たカラータイマーは、利用価値が高いわ。
分解してスイッチを組み直すだけで、青→赤点滅&点滅音の回路が組み込める。あとは目を光らせるだけで、好きなフィギュアを究極ウルトラマンに仕上げられるわ! 手に入りにくいのが難点ね。
さて。
前に改造した「装填トリプルサウンド」では、青く光るようにはできたけど、ギミックとの兼ね合いで赤点滅になっても青が消せなかったからなぁ。あれは、今後の課題ね。
胸のLEDの上に、ちょこっと載ってるのが青のLED
「DXウルトラマンティガ」を分解して、基板を見る。うわぁ、複雑。まぁ、電源がどこからどう回ってるかだけわかればいいや。
集積回路の中身なんて目で見てわかるものじゃないし、手も出せないから、外に出ている端子にLEDを繋いでなんとかするのがあたしのやり方だ。
色々試しているうちに、トランジスタの足から電源を取ると、青→赤点滅が自然に切り替わるようになることがわかった。正確には、赤が点滅して消えてる時は、青がうっすら光ってるんだけど。
これは、青のLEDが赤より必要電圧が高いためだろうと、あたしは考えている。
あまり知られていないと思うけど、青や白は、光るために必要な電圧が赤や緑より高い。
赤や緑は2V、青は3V必要だそうだ。つまり、青と赤を並列で繋ぐと、2Vで足りる赤の方にしか電流が行かないってことなんだろう。
言葉だけだとイマイチわかりづらいけど、青いLEDが光ってる時、同じ電源に赤のLEDを繋ぐと、青が消えて赤だけが光る。
電球色のLEDと青だと、一緒に光るけど電池が尽きてくると青が先に消える。緑に光るのが多いのは、こうやってすぐ光らなくなるからかもしれない。
つまり。
「DXウルトラマンティガ」で、同じ回路から電源を取るようにすれば、赤が点いてる間は青が消えると踏んだわけだけど、これが大当たり! 点滅モードに入ったら青がほとんど消えるから、赤が点滅してるだけみたいに見える、はず。
あとは、と。こいつのカラータイマーの外装は、裏側に円筒型の差し込み口があって、そこに砲弾型のLEDがはまるようになっている。つまり、「トリプルサウンド」の時みたいに脇に青を置いても、外に光が届かない。
ところで、LEDの本体は1×2×1ミリくらいで、一般的なLEDの砲弾型の部分はレンズだったりするのよね。赤点滅用のLEDは、レンズ部分が赤色半透明のものを使ってるから、これを透明なものと替えて、その下に青のLEDを置いてやれば、通常時は、下にある青LEDの光ががレンズを透過する、と。
よし、道は見えた!
用意するものは、この前壊れたマウスから外しておいた赤のLEDと、同じく適当な基板から切り取った青のLED、それに青のLEDを繋ぐためのリード線ね。
あたしは、こういう時のために、壊れた電子機器を捨てる前に部品取りをしてるのだ。
~~~約1週間~~~
消灯時。砲弾型の赤LEDの奥に、青LEDが隠れている。
完成!
うーん。思ってたより赤が眩しいわね。そうか、元のレンズが赤かったのは、光を弱めるためだったのか。でも、ま、いいわ。点滅して赤が消えてる時、青がうっすら見えるけど、それもいいわ!
とりあえず完成ね。今度、目のLEDももう少し明るいのと交換しよう。
ふっふっふ。銀河の歴史がまた1ページ。
「梓、お前、忙しい忙しい言いながら毎晩ごそごそやってたのって、これだったのか? いや、ピコピコいってたから、また何かウルトラマンいじってんのはわかってたけどな」
「そうよ、天さん。どう? あたしの努力の結晶は」
「元を知らないから何がどう変わったのかわからないんだが」
「えええ!? だって、これ買った時、あたし“青く光らせるんだ”って言ってたでしょ!?」
「そんなこと言ってたっけ?」
「漢のロマンを理解できない人が、ここにも…orz」
「梓のロマンはわかりにくいんだよ。
ったく、毎度毎度ピコピコうるさいったら。あの音聞くと落ち着かないんだよな」
「そりゃあ、カラータイマーだからね」
「夜中にあれは、かなり響くんだよ」
あたしは負けない! 次は、メビウスのカラータイマーを青く光らせてやるんだから! …あれ? ボディが外れないっ!?
つづく
ウルトラマン
1966年放送。言わずとしれた日本特撮界の雄。
護送中の怪獣ベムラーに逃げられ、追跡中に現地人の乗る飛行機と接触事故を起こして死なせたため、事故を揉み消すためにハヤタと一心同体になった。と書くと、なんだか悪い公務員のような気がしてくるから不思議。
撮影に使われたスーツがA・B・Cの3タイプあるのはファンの間では常識だが、世間一般には意外と知らない人が多い。簡単に言うと、頬にシワのあるAタイプ、中期の口の幅が狭いBタイプ、後期のメジャーな顔がCタイプとなっている。商品になるのは大抵Cタイプだし、ウルトラマンと言えばCタイプという印象が強いのは否めない。
ウルトラマンティガ
1996年放送。ウルトラマンシリーズ30周年記念の意欲作。
ウルトラマンが光の国の宇宙人ではない、初めてウルトラマンに青系統の色が入った、ウルトラマンがタイプチェンジするなど、後に継承された多くの新機軸が生まれた。
模様が赤と紫のバランスの取れた基本形の“マルチタイプ”から、模様が赤一色でパワーと防御力に優れるが動きが遅い“パワータイプ”、模様が紫一色でスピードが速いが攻撃力が弱い“スカイタイプ”に変身する。CGで模様を塗りつぶすことで、スピーディーなチェンジを演出し、タイプチェンジを見せ場でなく、戦闘の一部として存在させた。
ウルトラマンメビウス
2006年放送。ウルトラマンシリーズ40周年記念作品。
ウルトラマン80以来25年ぶりとなる光の国のウルトラマン。
メビウスと防衛隊員との友情が軸の1つとなっており、中盤でメビウスの正体が隊員達の知るところとなる。以後、メビウスとの連携を前提とした作戦という、これまで見られなかった展開を見せる。
80までのテレビシリーズ7作品での主役を務めた役者が、タロウを除き全員出演しているのも特徴。
ウルトラマンギンガ
2013年放送。円谷プロ創立50周年記念作品。
未見なので解説できない(^^;)
ウルトラマンや怪獣などの人形の足の裏のマークを変身アイテムでスキャンすることでその能力を使えるという設定らしい。「仮面ライダーディケイド」や「海賊戦隊ゴーカイジャー」に相当する、“過去のウルトラマンに変身できるウルトラマン”…らしい。
これに伴い、市販されているウルトラマンなどの人形の足の裏に「ライブサイン」というスキャン用のマークが印刷されるようになった。
「ライト&サウンド DXウルトラマンティガ」定価約5000円
1996年のティガ放送当時に発売された子供向け可動フィギュア。子供向けなので、造形は低レベル。
スイッチを入れると、変身音と共に目とカラータイマー(赤)が光る。その後、カラータイマーは消灯し、右手を回すと掛け声が出る。時間経過でカラータイマーが赤点滅して点滅音が鳴る。ここで背中のボタンを押すと、光線発射音が鳴る。
「ウルトラの星計画 ウルトラマンティガ」 定価約1万3000円
2000年に発売された、メーカー、ガレキメーカー、雑誌が“究極のウルトラマンフィギュア”を目指して共同開発したウルトラマンティガのフィギュア。大人向けアイテム。
目が光り、カラータイマーは変身アイテム型の磁石スイッチを近づけることで、青→赤点滅に変化する。音は鳴らない。
電飾付きの可動素体に樹脂製のスーツを着せるという、変身サイボーグのような構造だが、スーツがぴっちりなので着せ替えはできない。手首は交換式で、様々なポーズが取れる。
後に、同じ素体を流用してウルトラマンCタイプ、Bタイプの2種が発売され、更に2005年に新規素体でウルトラマンマックスが発売された。
「装填トリプルサウンド ウルトラマンティガ」 定価約6500円
2000年に発売された。
防衛隊の銃・変身アイテム・ウルトラマンティガフィギュアの3点で構成される。子供向けのはずだが、造形レベルはとても高い。
ティガ単体では背中のボタンを押すと声が出るだけであり、3点揃ってはじめてギミックが成立する。
ギミックは、当時バンダイが力を入れていた赤外線によるリモコン操作となっていて、ティガ頭部には赤外線受信部があり、透明な目を通して受信するようになっている。
円筒型の電池ボックスを銃に入れて数回撃ち、電池ボックスを抜いてスパークレンスに差し込む。電源の入った状態のティガに向けてスパークレンスのボタンを押すと、スパークレンスから赤外線信号が出て、ティガから変身音が出る。その後、ボタンを押すたびにティガが掛け声を発し、やがてカラータイマーが赤点滅して点滅音が出る。次にボタンを押すと光線発射音が、次に飛び立つ声が出て終了する。
同時期に、ダイナとガイアも発売されている。
「BGMヒーローズ ウルトラマンメビウス」 定価約4000円
2006年のメビウス放送当時に発売されたフィギュア。
腕と首が回るだけだが、3Dスキャンで、実際にテレビで使用されているスーツ(中身も本物)から型を取っており、造形は正に本物そっくり。
スイッチを入れると、目とカラータイマー(緑)が光り、主題歌の一部が流れ続ける。時間の経過で唐突に主題歌が終わり、カラータイマーが赤点滅して点滅音が鳴る。そこから一定時間内に背中のボタンを押すと光線発射音と飛び立つ音が、押さないでいるとやられた声がして終了。
カラータイマーが青に光れば、究極認定したところ。
「光の超戦士」定価約1300円
2013年からウルトラマン・タロウ・ティガ・ギンガなど8種が発売された子供向けフィギュアシリーズ。
約18cmと小さく、腕が回るだけでソフビより動かないが、3Dスキャンでスーツ(中味は当時とは別人)から型を取っているので、造形はハイレベル。
背中のボタンを押している間、目とカラータイマー(青)が光る。なぜかティガのみスライドスイッチになっている。
「アルティメットルミナス」1回500円(フィギュアとLEDユニットは別カプセル)
2016年にスタートし、現在も進行中のガシャポンシリーズ。メビウスまでのテレビシリーズはほぼ網羅されている。
無可動のフィギュアの中にシリーズ共通のLEDユニットを入れることで、目とカラータイマー(青)が光る。
マスプロ製品には珍しく、ウルトラマンがBタイプでラインナップされた。もっとも、この冬にはCタイプがラインナップされるらしい。
「コンバージ」1個500円
2018年に発売された食玩フィギュアシリーズ。
頭部に別売「ウルトライトステージ(約5000円)」付属のLEDユニットを入れ、ステージ上に立たせることで、目が光る。
無線電力供給のため、LEDユニットが電池不要でコンパクトにできたからこその快挙。光るウルトラマンの中で一番小さい。
ただし、ウルトライトステージは限定販売で既に絶版、コンバージはこれからも発売されるという鬼畜仕様。
銀河の歴史がまた1ページ
アニメ「銀河英雄伝説」の次回予告の決めぜりふ。ちなみに、本編最終話はナレーションが「伝説が終わり、そして歴史が始まる」と言って終わる。