88 買うべきか買わざるべきか…(サタンサーベル)
プレミアムバンダイで、サタンサーベルが1万3200円で発売されることになって、買おうかどうしようか、すごく悩んでる。
サタンサーベルっていうのは、「仮面ライダーBLACK」で、シャドームーンが持っている剣ね。
金色のグリップにクリアレッドの刃が美しい、作中最強の武器。
一度はBLACKもこれで死んでるし。
バトルホッパーを殺したのも、剣聖ビルゲニアを殺したのも、シャドームーンを倒したのも、創世王を倒したのも、全部サタンサーベル。
とにかく圧倒的な力を持っているし、見た目は美しいしで、欲しかったのよ。
自分で作ろうかと思ったこともあったくらい。クリアなせいで強度が取れないから断念したけど。
それが商品化されると聞いて、喜び勇んでページを見に行ったんだけど。
なに、このビミョー感。
見た目は、確かに美しいと思うのよ、実物大だから、大きいのも仕方ないよね。
でも、このギミック、なに?
このサタンサーベルは、挿入歌が流れたり、シャドームーンの声を演じたてらそまさんによる台詞が再現できるようになってるんだけど。
こういうの見るといつも思うんだけどね、なんでわざわざ改めて録音するかな?
「BLACK」って1987年放映だよ? もう34年も経ってるんだよ? 今になって当時の声なんか出せるわけないじゃない! 似てるけど違う台詞なんて、聞きたいと思うの!?
ほんとにね、プレミアムバンダイの企画のセンスって、どっかおかしいと思うの。
挿入歌も、正直いらない。何が悲しくてサタンサーベルから歌が流れなきゃなんないのよ! 獣奏剣じゃないっての!
はっきり言っちゃうとね、サタンサーベルに音なんかいらないの!
美しさが全てなのよ! ギミックなんか何にもいらないから、もっと安くするとか鞘付けるとかしてよ!
そんなわけで、あたしはサタンサーベルを買うかどうか、まだ迷ってる。
「仮面ライダーBLACK」
1987年放映の「仮面ライダー」シリーズ8作目。
地球を裏から支配しているゴルゴムの創世王は、2万年ごとに代替わりする。代替わりの時期が近付いていた創世王は、日食の日に生まれた2人の男:南光太郎と秋月信彦を世紀王とすべく監視し育てさせていた。
2人が20歳になる日、光太郎は世紀王ブラックサン、信彦は世紀王シャドームーンとなるべく改造手術を受けていたが、信彦の父が妨害したため、光太郎は人格改造を受ける前に脱出、信彦はダメージを負って眠りに就いた。
光太郎は、人間を守るため、信彦を救い出すため、仮面ライダーBLACKとしてゴルゴムと戦う。
だが、やがて復活したシャドームーンは信彦の人格を失っており、BLACKの敵となっていた。
原点回帰を念頭に、初めてマフラーを廃した仮面ライダーで、アクションも大野剣友会からJACに変更になった。そのため、アクションが宇宙刑事っぽいと言われたりもする。
ベルト(設定上は体の一部でありベルトではない。ライダーの変身ベルトで唯一名前がない)に埋め込まれたキングストーンの力で変身する。なお、キングストーンは赤いが、ベルトの中心の赤い部分はキングストーンではなくエナジーリアクター。キングストーンは、その奥の方に埋まっている。
光太郎と信彦の役者はオーディションで選ばれたが、信彦は基本的に回想シーンにしか登場せず、シャドームーンの声も別の人が演じたため、ほとんど出番がなかった。憐れ。
商品展開は「テレビパワー」が主体となっていて、ベルト、人形、バイクの3つが発売された。
これは、テレビと連動して一体感を生むギミックで、BLACKの変身シーンやライダーパンチ、ライダーキックのシーンで、テレビ画面が激しく点滅し、これを玩具側の受光部が認識することで、ベルトが光る鳴る回る、人形は変身ポーズをとる、バイクは走る。また、玩具それぞれも点滅光を出す部分があり、それにより玩具同士でもギミックを発動できる。ちなみに、偶然と思われるがRXの変身ベルトの玩具の回転によってもギミックが発動する。
ギミックの都合上、当該シーンでは画面が激しく点滅するため、ポケモンショックの関係で、今後は二度と搭載されないギミックと思われる。
なお、次作「仮面ライダーBLACK RX」では、新たな敵:クライシスに変身機能を破壊された光太郎が、太陽の光のエネルギーとキングストーンのエネルギーのミックスによりパワーアップを遂げてRXとなる。
シリーズ唯一の“同一人物が別番組で別のライダーに変身する”設定であり、シリーズ何作目と言えても、何人目のライダーとは言えないという複雑な状況を生み出した。
シャドームーン
信彦がキングストーン(月の石)を埋め込まれた世紀王。父の乱入による事故でダメージを受け、半年近く眠りに就いていたが、天・地・海の石の力を受けて復活した。そのためか体がメカっぽくなり、能力もBLACKを上回る。
シリーズ初の“偽者でない悪のライダー”であり、ライダーが多数登場する作品などで悪役として重宝されている。
世紀王
創世王の後継者候補。日食の日に生まれた者の中から(一方的に)指名される。
太陽の石・月の石というキングストーンをそれぞれ埋め込まれ、2人で殺し合って相手のキングストーンを奪った方が次代の創世王となる。
剣聖ビルゲニア
日食の日に生まれたのに、時期が1万年ほど早かったために世紀王になれなかった不幸な人。当時暴れたために封印されていた。単純な戦闘能力はBLACKを上回る。
剣、盾を使う。ビルスシールドは、BLACKのライダーキックを跳ね返し、バトルホッパーのダイナミックスマッシュもロードセクターのスパークリングアタックも受け止めるほどの強度を持つ。
創世王の命令により復活し、たびたびBLACKと戦い窮地に陥れる。サタンサーベルを手にしたことでBLACKを追い詰めたが、結局はシャドームーン復活までの時間稼ぎに利用されただけで、サタンサーベルをシャドームーンに取り上げられて殺された。
ビルスシールドを一撃で切り裂かれて死ぬことでサタンサーベルの強さを見せつけたという当て馬キャラ。憐れ。
獣奏剣
1992年放映の「恐竜戦隊ジュウレンジャー」で、6人目の戦士ドラゴンレンジャーが装備している短剣。
笛になっており、守護獣(この番組での巨大メカに当たる)ドラゴンシーザーを操る音色を奏でる。
当時の玩具商品は、1小節ずつながら3曲(召喚、戦闘、鎮静)を奏でることができ、大ヒットとなった。
2019年にプレミアムバンダイから発売された商品の方は、3曲フルで流せる。こういうギミックは大歓迎。
余談だが、梓は自分のスマホの着信音を、自宅の家電からの着信は召喚、翼のスマホからの電話・メール・メッセージの着信は戦闘にしていた。翼がケータイを持っていなかった頃は、家電から梓のスマホに電話があるのは緊急事態であり、召喚の着メロが流れた時は、何を置いても飛んで帰るという覚悟だった。このたび翼が一人暮らしになったため、翼のスマホからの電話着信を召喚に変更した。




