表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/268

7 鶴亀算

 今回は、お話の都合上、天さん視点でお送りします。


問題

 80円切手と50円切手が合計で10枚あります。合計額が710円の時、それぞれの枚数は何枚でしょう。




 お。こういうの、梓好きそうだな。

 新聞の折り込みに書いてあった問題を見て、梓に見せてやろうと思った。

 梓は、文系のくせに、結構数字に強い。

 翼の高校受験の時は、数学を教えてやっていたくらいだ。

 「中学生の数学なら、まだいけるね♪」なんて言ってたけど、実際、翼が特に苦手だった図形なんかは、梓の独壇場だった。




 「梓、こんなの解けるか?」

 「ん? なに?」


 梓は、じっと問題を見ると、おもむろに

 「50円が3枚で、80円が7枚ね」

と答えた。

 おいおい、10秒くらいしか経ってないぞ。

 「ん~、こういうの、翼だと連立方程式で解くんだろうけどね。鶴亀算ってのを使うと、一発なのよ」


 「鶴亀算って、何だ?」


 「えとね、全部80円切手だとすると800円になるから、710円だと90円足りないよね。

  80円と50円の差額は30円だから、50円が1枚加わるごとに30円減るでしょ。

  で、90÷30で3。

  50円が3枚で、あとの7枚が80円、と。


  こういう考え方が鶴亀算。2年くらい前に、どっかで読んだのよね」


 「何が足りないって?」


 「だから、710円だと90円足りないでしょ」


 「何に?」


 「800円に」


 「余ってるだろ」


 「あ~、そっか。そういうこと。

  じゃあ、全部50円だったら500円。

  710円だと210円足りない。

  こう言えばいいのね?」


 「ああ、それなら」


 「結局、言ってることは同じなんだけどね。

  全部片方だった場合の理論値と実際の数字を比較して、差額で割るの。

  江戸時代とかの計算のやり方の1つらしいわ」


 「解けるだろうとは思ってたけど、思ってた以上に早かったな」


 「連立方程式だとね、x+y=10、50x+80y=710で考えるわけ。

  y=10-xを代入して、50x+80(10-x)=710

  50x+800-80x=710

  800-710=30x

  30x=90

  x=3、と。

  気が利けば、小学生でも解けるよ」


 「なんかイラッときた」


 「しょうがないじゃない、あたしはこういう勘の良さで生きてるんだから」


 「その勘と記憶力を好きなこと以外にも使えないか?」


 「だから、勘の良さは、仕事で使ってるって。

  記憶力は、ホームズも言ってるじゃない。必要なこと以外は覚えないって」


 「梓の場合、偏りすぎだ」

解説


ホームズも言ってるじゃない

 シャーロック・ホームズが、出会ったばかりのワトソンに「必要なこと以外は忘れることにしている」というようなことを言って呆れさせるシーンがある。もっとも、実際には知らないふりしているだけらしい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ