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奥様はオタク ~梓と天平 小話集~  作者: 鷹羽飛鳥


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69 ウルトラマンが光るのって漢のロマンだよね(USBメモリ・ウルトラマンver.2編)

 もちろん、ちゃんと使えるUSBメモリを作っています(^^)

 ちなみに、完成は8月9日でした。

 挿絵(By みてみん)


 100円ショップで売ってるSDカードリーダには、アクセスランプが付いてるものと付いてないものがあるらしい。

 この前、ネットで、基板にはLED用の穴が開いていて、電流も電圧も問題ないのにLEDが付いていないものがあるって記事を見付けた。

 で、閃いた。赤のLEDが付いてるSDカードリーダを持ってるなぁって。これ、青のLEDに替えられるんじゃない?

 試してみたら、あっさりできた。ついでに、そこから分波させて、電球色のLEDを増設してもなんとか光る。

 挿絵(By みてみん)

 これなら、目とカラータイマーが光るウルトラマン系のSDカードリーダが作れるのでは? 問題は、それやるにはいいサイズのウルトラマンのガワが必要ってことよね。




 ん~…。理屈としては、USBメモリでもできるのよ。つーか、試してみたら、多少暗くなるけどきっちり光ったし。

 問題は、SDカードカードリーダと違って、面積が小さい──分波させるためのハンダ付けが超狭いとこでやらなきゃならなくなるってだけで。

 ただ、USBメモリなら、ライティングヒーローがあればできるってことよね。

 この前のティガを再改造ってのも考えたけど、あれはLEDの位置の関係で作業が大変そうだし。

 ま、もう1個手に入ったら考えようかな。




 …とか思ってた時期があたしにもありました。

 ライティングヒーローのウルトラマン、ティガ、ギンガの3個セット400円也。なぜ今あたしの前に立ちはだかる!? あたしに買えって言うのか! そうなのね!

 仕方がない。売られたケンカは買わなきゃね。

 ウルトラマン1個あれば、とりあえず足りるんだけど、バラ売りはしない、と。いーだろう、買ってやろーじゃないの!




 そんなわけで、三度(みたび)ライティングヒーローの改造よ。前回と違うのは、目を完全に透明で作るってとこね。

 そして、最大の難関、LEDの増設!

 光らせながらじゃ作業できないのがネックね。

 一旦ハンダ付けして、パソコンに繋いでみる、と。…青しか光らないかぁ。電球色の接触が悪いんだよね、これは。

 よし、ハンダ付けのやり直しね。…って、あれ? USBメモリが認識されない!? 青のLEDは光ってるのに?

 …まずい。どこかショートさせちゃったかな?

 外して、はめ直す。光るけど認識しない。

 電球色を一旦外して、もう一度挿す。青が光るけど認識しない。電球色を接触させる。両方光るけど認識しない。

 …どうしよう?

 とりあえず光るから、USB経由のライトアップにはなるけど、USBメモリとは呼べないよねぇ。

 悩んでてもしょうがないか。

 とにかくハンダ付けしよう。まずは作り上げて、その後のことはその後だ!




 よし、とりあえずハンダ付けはOK!

 電池直結で試した限りじゃ、ちゃんと両方とも光るし、大丈夫かな。んじゃ、パソコンに繋いでみるか。ダメ元で。

 …あれ? 光る…。

 挿絵(By みてみん)

 やったぁ! どういう理屈かわかんないけど、認識してる!

 よし、カバーを付けて、…あ、しまった!

 カバーに電球色の足が引っかかって取れちゃった…。




 仕方ない、もう一度ハンダ付けし直そう。

 なんで!? 電池直結では光ったのに、パソコンに繋いでも光らない! 認識はしてるのに。


 むぅ。何度やってもダメ。

 とりあえず、青だけでも光るようにならないかなぁ。

 で、試したんだけど。


 きゃああああああ! LSIから煙がぁぁぁ!

 パソコンが認識してない。じゃあ、すぐ抜いていいよね。

 ()ち、()ち、くっ、このっ!

 はぁはぁ、抜けた。危うく指を火傷するとこだった。

 あ。延長ケーブルごと抜けばよかったんじゃん。焦るとダメね。

 念のため、別のUSBメモリを挿して、延長ケーブルがダメになってないことは確認できた。




 なんでダメになったんだろう? まぁ、ハンダ付け失敗してるうちに、どっかショートさせちゃったってことなんだろうなぁ。

 すっかり冷めた後に、もう一度挿してみても、やっぱり認識しない。

 あ~あ。USBメモリ、パーにしちゃった。

 でも、あたしは諦めない!

 新しいUSBメモリで再挑戦よ!

 幸い、同じタイプのUSBメモリはもう1個持ってるから、リトライは可能だからね。




 …なんてこと! 中身が違うじゃない! LEDが入ってないんだ、これ。ってことは、同じようなのをまた買ってきても使えないってことじゃない!

 それでなくても青が点きっぱなしのタイプって少ないのに、LEDの位置の関係もあるから、すぐには代わりを探せないよぉ…。

 仕方ない。一旦棚上げね。8割方できてるのに…。




 数日後。

 ダメ元で、もう一度パソコンに繋いでみたら認識した。びっくり。

 LEDが光らないから、まだ使える状態じゃないけど、LED自体がダメになったわけじゃないし、じっくり修復しましょ。

 どこかショートなりしてるとこを直せれば、LEDが復活する可能性が高いわ。

 それにしても、あんなに煙噴いてたのに壊れてないって、USBメモリって頑丈ね。

 さぁ、それじゃ、もう一度ハンダ付けして…って、あああああぁぁぁぁっ!

 嘘……。LSIの端子の列にびっちりハンダがはみ出した…。

 パソコンに繋いでも認識しない。終わった…。




 そして3か月…。




 ようやく立ち直った。

 同タイプのUSBメモリをもう1個分解してみたら、青LEDが付いてるタイプだった。よかった、次の基板は確保できた。これが最後だから、失敗したら後がない。

 あたし、失敗できないって状況、苦手なんだよねぇ。プレッシャーにも本番にも割と強い方だけど、それはあくまでも“失敗したら笑ってごまかそう”っていう精神的な逃げ道を用意しているからであって。いや、ま、同じUSBメモリがないなら、違うの使って、それに合わせて作り直せばいいわけなんだけど。

 そだね。失敗したからって死にゃしないんだし、気楽にいこう!




 と言っても、失敗したいわけじゃないからね。対策は考えますとも。

 というか、そのためにGWから放置し続けてきたわけで。

 前回の失敗の原因、それは“LEDの足を基板にハンダ付けしたこと”。そのせいで、LEDに衝撃が加わった時に、テコの原理でハンダ付けした部分に力がもろにかかっちゃったのだ。

 あたしは、それを回避する方法をずっと考えてた。

 これまでは、ハンダ付けした部分だけに力が掛からないよう、何かで周囲を固めるって方法を考えてたんだけど、別の方法を思いついた。

 要するに、力が掛からなきゃいいんだから、銅線を基板にハンダ付けして、その銅線とLEDを別途ハンダ付けすればいいのだ。

 これは、USBメモリ・スパークレンスを作ったことで、“銅線で繋げば自由度が高い”と気付いたことによる。

 うん、経験が次に生きるなんて、あたし、何かの主人公みたいじゃない♡




 そんなわけで、再挑戦!

 同じく前回の反省から、基板にマスキングして、近くの端子にハンダがくっつかないようにするのも忘れない。

 まず、基板に銅線を2本、それぞれハンダ付けする。

 パソコンに繋いでテスト。とりあえず基板上の青LEDが点くのを確認して、銅線に電球色のLEDを触れさせて、点くか確認。これで点かないようだと、銅線が基板にちゃんとハンダ付けできてないってことになる。1回やり直して、ちゃんと点くことが確認できた。

 次に、銅線の先にLEDをハンダ付けする。こっちはわかりやすいから、失敗することはないね。

 挿絵(By みてみん)

 パソコンに繋いで、テスト…OK!

 あとは、ウルトラマンのボディにはめ込むだけだね。

 そんなわけで、目とカラータイマーが光るウルトラマンのUSBメモリ、完成で~す!!

 挿絵(By みてみん)


 アクセス時に、目とカラータイマーが点滅するっていうビミョーなギミックにはなっちゃうけど、繋いでる間中、目とカラータイマーが光ってるんだもん、文句はないよ!


 挿絵(By みてみん)

 以前に作った赤点滅バージョンのウルトラマンと


 4月からスタートして、GWに一旦失敗して、結局完成は8月9日。4か月がかりの大事業になっちゃったなぁ。 USBメモリから分波して2色点ける、は成功したから、次の目標は、エスプレンダーの赤と青とか? あの小さいスペースにどうやって抵抗を挟むかが難問だなぁ。

ライティングヒーローのウルトラマン

 2013年発売の食玩シリーズ。1個300円。

 背中のボタンを押している間、目が光る。

 ウルトラマン、ティガ、ゼロ、ギンガの4種類が発売された。

 電池内蔵の関係上、鳩胸だが、造形自体はそんなに悪くない。

 梓は、30回の「夏の工作編1」で、ティガとウルトラマンを改造して、カラータイマーが青く光るようにしたほか、38回の「USBメモリ・ティガ編」でティガのカラータイマーを青く光らせ、41回の「USBメモリ・ウルトラマン編」でウルトラマンのカラータイマーを赤点滅させている。




エスプレンダーに2色

 エスプレンダーは、ウルトラマンガイアの変身アイテム。ガイアの光は赤で、青いレンズの奥で赤い光が灯るという独特な光り方をする。

 番組中盤で、ウルトラマンアグルの青い光を継承したため、以後は、青いレンズの奥で青い光と赤い光が並んで灯るようになった。

 前述の電圧の問題以前に、マスプロ商品で青いLEDを使ったものはほとんどないので、梓は青と赤を併存させることに並々ならない情熱を燃やす傾向がある。




小さなスペースに抵抗を挟む

 LEDは、色によって、光るのに必要な電圧が違う。

 青と赤の場合、赤の方が必要な電圧が低いので、青と赤を同じ電源に繋ぐと、赤にしか電流が流れない=赤だけ光ることになる。

 これを回避するには、赤のLEDの(プラス)側に、「抵抗」という部品を繋いで電圧を上げればいい。

 梓は、去年、チープトイのエスプレンダーを赤と青で同時に光らせるべく、そういう改造をして苦労した経験がある(第30回)。

 同じく以前に作ったUSBメモリ・エスプレンダーの際に使用した型を使うことを考えると、青と赤のLEDの間隔は4mm程度となり、抵抗の長さが1cm近いことを考えると、レイアウトを工夫する必要がある。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 光るフィギュアとしては完成度アップ 完全に手段のために目的を選ばないようになっている [気になる点] 「分波」 この場合 「分岐」または 並列化 ではないかと パラる(パラレル)とも言…
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