55 ウルトラマンが光るのって漢のロマンだよね(変身アイテムセット・スパークレンス編)
今回は、第29回で取り上げたスパークレンスの改造です。完成したのは5月10日。計画を始めたのが2019年9月ですから、半年以上経ってました。
さって、と。
ダイナもアグレイターも完成したことだし、次なる懸案はスパークレンスね。
右側が今回のターゲット
光らないけど、カバーが自動で開くのは、食玩版にはない美点だわ。
コードや電池はどうにでもなりそうなんだけど、ネックになるのは、スイッチをどうするか。
背面のスイッチだけで“開く鳴る”ができてるんだから、“光る”もそれだけでまかないたいところなんだけど、板1枚だって差し込むようなスペースないからなぁ。
前回、ベータカプセルみたいにスピーカー出力から電源取ってみようと思ったら、全然出力足りなかったし、別のやり方考えなきゃダメだってことで、ずっと棚上げしてたんだけど。
とりあえず、スイッチから電流取ろうにも弱くて使えないってこともわかってるわけで。じゃあどうするかってところで止まってるんだけど。
ふっふっふ。あたしがいつまでも同じ力だと思うな!
この前のソフビダイナで、2系統の電源を積むことを覚えたのだ!
つまり、LEDを光らせるための電源を別に引いて、今あるスイッチに繋ぐという選択肢を見付けたわけだ。うんうん、成長してるね、あたし。
このエスプレンダーで使われているスイッチは、あたしがダイナで赤点滅のために用意したのと同じタクタイルスイッチという、押している間だけ電流が流れるタイプのスイッチだ。経験上、このタイプのスイッチは、4つ端子があって、それぞれ対角線上に通電するようになってる。つまり、音を鳴らすために使われているのは一系統だけで、一系統が空いてるはず。
そこにLED+電池を繋いだら、光るんじゃない?
試した結果、大当たり! スイッチを共用できる繋ぎ方はちゃんとあった。
やっぱりスパークレンスに元々装備している電池を電源にするとスイッチを共用できないんだけど、電源さえ別にすれば、1つのスイッチで音と光、両方を制御できるわね。
丸で囲んだ場所にハンダ付け
レンズ部にLEDを入れて、カバーが開くギミックを殺さない位置に穴を開けてコードを通し、基板にハンダ付けする。コードが2本も加わった分、カバーとレンズを本体にはめようとするとすっごい狭苦しいけどなんとか詰め込めた。
ギミックを試してみると、カバーの閉じが悪いなぁ。カバーを閉じた状態で固定するのに、ちょっとコツがいる感じになっちゃった。閉じたカバーの隙間をコードが通ってる感じだから、ストッパーに干渉するみたい。うまいことストッパーに引っかけてやらないと、カバーが閉じていてくれない。まぁ、コツを覚えれば閉じられるんだから、よしとしよう。
次はレンズね。元々光らない部分だから不透明なプラスチック製だったのを円く削った。で、中に入れたLEDの光を乱反射させてやりたいので、アルミホイルをくしゃくしゃにして反射板を作って後ろに置く。
透明なレンズ自体はレジンで作れるけど、プリズムカットなんてできないから、これもくしゃくしゃにしたアルミホイルを広げて、その上にレジンを垂らしてレンズのパーツを作る。これで、表面は平らで裏面は不規則なでこぼこの付いた板ができる。少し大きめに作ったそれを、少しずつ削りながら穴のサイズに合わせていく。はめ込めるようになったら、縁にレジンを塗って固定すれば、レンズの完成だ。
ほぉら、スパークレンスが光るようになったわ!
丸で囲んだところにコードが露出している
スイッチを押してる間中光るんだけど、どういうわけか音が出てる間は光が弱くって、音が止むとレンズ全面が眩く光る! でも、それは問題ない!
スパークレンスの完成で~~~~す!
スパークレンス
ウルトラマンティガの変身アイテム。
ダイゴが石像と一体化してティガになった後、変身を解いたら懐に入っていた。
レンズ部を透明なカバーが覆っており、変身の際はカバーが開いてレンズ部が輝く。
レンズ部周辺はカラータイマーの、カバーは胸のプロテクターの意匠になっており、胸の前にスパークレンスをかざして変身した際には、スパークレンスがティガの胸部に変化していくという演出もあった。
マサキがイーヴィルティガになるため、ダイゴからスパークレンスを奪って光遺伝子コンバーターの中枢部にしたこともある。
スパークレンスは、「ティガ」最終話において、石化してそのまま崩れ去った。
「ウルトラ兄弟変身アイテムセット」スパークレンス
変身アイテムの廉価版セット。
3弾まで出ていて、2弾にスパークレンスがある。というか、平成3部作は、4つとも2弾に揃っている。このシリーズは、総じて音が出るか光るか可動するかの択一でギミックが仕込まれている。梓が以前、光るように改造したベータカプセルはこれの1弾に入っていた。
スパークレンスは、スイッチを押すとカバーが開いて変身音が鳴るという、シリーズでもギミックに恵まれた商品。
あたしがいつまでも同じ力だと思うな!
元ネタは、「仮面ライダー」88話「怪奇血を呼ぶ黒猫の絵」での1号ライダーの台詞。
絵から絵に瞬間移動するゲルショッカー怪人ネコヤモリは、ライダーを足止めした後、遠く離れた国際会議の会場へとテレポートする。ライダーが到着するには20分はかかるはずだったのに、なぜかライダーは数分で追いついた。なぜだと驚くネコヤモリに、ライダーは、具体的なことは一切言わず「俺がいつまでも同じ力だと思うな!」と言い切った。全く理由になっていない。
新サイクロンの最高速度は変わっていないのに、本当にどうやって時間短縮したのやら。
ゲルショッカーの作戦には、“大きな時計台を爆破すると日本中の時計が爆発する”などの不可思議なものが多いが、対するライダーもなかなかどうして不条理である。