270 ウルトラマンが光るのって漢のロマンだよね(トリプルサウンド・ティガその2編)
う~ん、これ、どうしよう?
今、あたしの前には、トリプルサウンド・ティガの残骸がある。
実はあたしは、トリプルサウンドのティガフィギュアは4個持ってたりする。
いやね、ジャンクで見かけるたびに買ってきたもんで、この8年で4つも買っちゃったのよ。
目の前にあるこれは、一番最初に買って改造したもので、元々電池ボックスが腐りかけてたのが、本当に腐っちゃったっていうパターン。
腐るなんて言っても意味がわからないと思うけど、電池ボックスと銅線を繋げているハンダ付け部分が液漏れで変質しちゃったってことなのよ。
何がどう変化したのか知らない(酸化膜張っちゃうらしい)けど、こうなるとハンダは熱を掛けても溶けなくなるし、電気も通さなくなる。
最初は、変質したハンダの下で銅線が生きてたから使えたけど、改造を繰り返すうちに銅線が接合部で切れちゃって、直すのもなかなか大変な状態になっちゃった。
んで、改造は別のにシフトして、こいつはパーツ取り用にしちゃった。
メインスイッチと掛け声のための押しボタンは、ファイティングポーズのウルトラマン(78回)に回して、スピーカーは、スピーカーがいかれてたジャンクのタロウのプライズに回して、なんていうか、ボディだけ残ってるみたいな感じになっちゃった。
これ、目もカラータイマーもクリア素材だし、造形レベルも高いのよねぇ、なんて考えてたら、ふと、こいつに普通に電飾仕込んだらどうだろう、なんて思いついた。
ポーズはほぼ固定だし、背中に穴は開いてるし、右足首が折れてて補修したりしているけど、突っ立たせて光らせる分には、十分かっこいいじゃない。
ボディがネジ留めで分解しやすいから、メンテナンス性もきっといいだろうし、ちょっとワクワクするね!
さて、そうと決まれば、どんな風に光らせるか考えなきゃね。
ん~、目とカラータイマー(青)は鉄板として、赤点滅も欲しいよね。
せっかくスピーカー用の穴もあるから、点滅音も欲しいところではあるんだけど。
点滅音のアテとしては
1 サウンド&ライト DXウルトラマンティガ
2 ヒカルナル
3 プライズのカラータイマーフィギュア
の3つ。
プライズのカラータイマーフィギュアは、改造しようと思ったりもしたけど、音が本物と違う気がするからやってないやつ。
音が違うのは、改造のタネとしては論外だよね。
ヒカルナルは、こんなところで使うのは惜しいから除外、と。
そうなると、サウンド&ライトのティガしかないじゃん。
これは9回で改造したのと同じもののジャンクを手に入れたやつ。
電池ボックスもスピーカーも死んでたんで、基板、スイッチ、LEDだけ外して取っておいてある。
一応、別の電源とスピーカーをハンダ付けしたら、光って音も鳴ったから、使えるはず。
トリプルサウンドのボディ本体を開けて、基板を当ててみる。
サイズ的に、あまりうまくはまらなかった。
一応、LEDを銅線で繋げば、サイズ的には基板は入ってくれそう。
これなら、なんとかならないこともないなぁ。
ただ、このティガ本体は電池ボックスが死んでるからなぁ…。
単純にLEDだけ入れて、音なしで赤点滅までっていうのでもいいかもしれない。
電池も単四2本にして、腐ってるとこ避けるとかもできるかも。
うん、とりあえず試そう。
トリプルサウンドのウルトラマンフィギュアは、単四3本で動く。
多分、赤外線受信とかで電力多めに消費するせいだと思う。
今回の改造は、LEDを3つ光らせるだけだから、電池3本もいらないんだよね。
必要電圧の関係で2本はいるけど、3本までは必要ない。
むしろボタン電池でも足りるレベル。
中央の1本分を銅線でバイパスして2本に減らしてもいいよね。
早速バラそう。
にゃあ~~~!? 右足首が取れちゃった!?
後で接着面削って、もっと強く接着しないと。
んで、電池ボックスは、と。
あれ? 真ん中の端子が1個抜けてる?
電池ボックスの蓋も開けてみる。
電池用の溝が3つ。
そのうち両端の下側にバネがある。
てことは、よ。
-端子が1個腐ってたってことよね?
どうしよう? 両端をバイパスする? でも、左側のバネも錆びてるし、端子も腐ってるっぽいよ。
じゃあ、どこかから-端子とバネを見付けてきて、右と中央で2本にしようか。
どこから調達しようか。
たしか、前にスピーカーを手に入れようと思って百均で買ったブザーがあったよね。
これこれ、バネから直接銅線が生えてるような安普請だけど、大きさ的にはいけそう。
うん、はまるね。テスト。うん、使える!
あたしってば、天才!
お次はスイッチね。
元々ついてたメインスイッチはよそに使っちゃったから、もうない。
内側から外まで届くような軸の長いスイッチが必要になるけど、それは避けたい。
じゃあどうするかっていうと、外側に付けるってことになるね。
ボディには、スイッチの軸が通るだけの穴しか開いてないから、普通のスイッチは埋め込めない。
かといって、穴を広げるのも大変だから、小っちゃいスイッチを使うか、完全に外に露出させるか、どっちかってことになる。
手持ちのストックを当てていくと、前に超動αティガとかで使ったスイッチなら、穴に突っ込めそう。
じゃあ、メインスイッチはこれにしよう。
次は、青・赤の切替スイッチね。
これは、掛け声ボタン用の穴から通そう。
こっちは直径7mmの円い穴だから、そこから外に出してって感じになるよね。
同じくストックから、小さめのスライドスイッチを当ててみると、なんとか穴の中に端子部分が入るみたい。
これを使おう。
次はマスク。
額のティガクリスタル部分は透明だから、裏からアルミ箔でも貼ろうか。
目は、裏側から白のレジンを薄く塗ってティガっぽくする。
電球色の砲弾型LEDを光らせてみると、頭頂部やら眉間やらから光が漏れるから、裏から銀を塗ってやる。
目の周りとか気を付けつつ、ペイントマーカーで塗っていく。
頭頂部というか、ティガクリスタルより上の方は、狭くてペン先が入らないから、インクを垂らす感じで塗る。
次は口元を…きゃあああああ!?
そういや、額にインク垂らしたんだった!
目の方まで垂れてきてるじゃん! バカバカ、あたしのバカ!
慌てて目の裏側を拭いたけど、ティガクリスタルの裏側はすっかり銀色。
アルミ箔の方が綺麗に光るんだけどなぁ。
あと、折れてる右足首。
何度か接着しては折れ、を繰り返してたから、くっつきにくくなってるんだよねぇ。
一旦ボディを合わせて立たせてから、接着する。
固まったところで接着面の隙間に表からクリアのレジンを少し塗って固め、ボディを分けて裏側からレジンを垂らして補強する。
あ、それと、カラータイマーのカバー周辺から光が漏れないようにしないと。
一旦ボディからカラータイマーパーツを外して、裏側に銀を塗る…うん、狭いからペン先が入らないや、
下手に突っ込むと、カラータイマーのカバーにまでインクが流れちゃいかねないし。
表面にも色ハゲがあることだし、表面の銀色部分も全部塗っちゃおう。
で、LEDの準備ね。
赤点滅LEDの銅線は、ボディを分けた時に困らないよう、長めにする。
青の砲弾型LEDの先端部を切り落として白のレジンを塗って、赤点滅LEDの後ろに+-を合わせてくっつけた状態で固める。
で、赤点滅LEDの-側から二股で生えてる銅線の短い方を青
LEDの-の足にハンダ付けする。
メインスイッチに、電池+行きの同線と、電球色+行きと切替スイッチ行きの同線をハンダ付けして、ボディ背中の外側から穴に通して、それぞれの行き先にハンダ付けする。
切替スイッチの右端に青+行き、左側に赤点滅+行きの……あ~~っ! 赤点滅LEDは抵抗挟まなきゃダメじゃん!──左端には抵抗をハンダ付けして、背中の穴から通し、内側から、メインスイッチからの銅線をハンダ付けする。
こっちもそれぞれの行き先とハンダ付けする。
電球色LEDを、目が綺麗に光る位置に置いて、接着する。
青LEDを後ろにくっつけた赤点滅LEDを、カラータイマーの裏側に接着する。
銅線を挟まないようにボディを合わせてネジ留めし、マスクもネジ留めする。
超単純な中身だけど、目とカラータイマー(青)が光って、赤点滅もできるトリプルサウンド・ティガ、完成で~~~~す!!




