268 ウルトラマンが光るのって漢のロマンだよね(海洋堂メガソフビ・ウルトラマンCタイプ編)
ふっふっふ……手に入れたぞ!
とか、懐かしいネタから入ってみる。
海洋堂のメガソフビのウルトラマンCタイプを手に入れたのだ。
前に改造したティガ(219回)と同じシリーズね。
ウルトラマンだけでA・B・Cタイプと3種類出てて、あたし的にはBタイプが一番欲しいんだけど、まぁ、予算の問題とか色々あるから、安めのものを見付けるたびに買うってスタンスでいる。
素立ちよりはファイティングポーズかスペシウム光線ポーズがいい。
なにしろウルトラマンのガレージキット系は種類が多いから、どんなのがあるか把握し切れてないのよ。
ともかく、メガソフビのCタイプが手に入ったから、早速改造するわよ!
光らせるにも色々やり方があるから、迷うよね。
まず、サウンドコレクションシリーズの基板(78回)がもう1つあるから、それを使う。
これだと、普通の赤のLED。
ふたつめ、サウンドロップで変身音、点滅音、光線音を入れて、カラータイマーの点滅には自己点滅型を使う。
みっつめ、ヒカルナルを使う。
カラータイマーの発色はこれが一番綺麗だし、Cタイプならストックもある。
あまり知られてないことだけど、ウルトラマンのカラータイマーは、時期によって赤の発色がちょっと違ってる。
これは、カラータイマーに使ってるカラーフィルターの色が違うせいらしい。
ウルトラマンのカラータイマーは、反射板の前に電球を置いて、その前に照明用のカラーフィルターをかぶせ、その上にカバーをはめる、という構造になってたらしい。
赤点滅にする時は、青フィルターのカラータイマーを外して、赤フィルターが入ってるカラータイマーと付け替えてたんだとか。
ちなみに、照明用のカラーフィルターっていうのは、夕焼けのシーンとか夜のシーンを撮るためにライトの前にはめるもの。
赤のフィルター越しに光を出すと、手っ取り早く夕日っぽい光になるから。
ちなみに、色セロファンじゃなくて照明用のカラーフィルターを使うのは、色セロファンだと電球の熱で溶けちゃうかららしい。
電球って、結構熱くなるから。
で、理由はわかんないけど、BタイプからCタイプになる時に、赤のフィルターの色を変えたらしいのよね。
だから、A・Bはピンクっぽい点滅で、Cは赤い点滅になってる。
ヒカルナルでは、第1弾のウルトラマンがピンクっぽい光で、第3弾のウルトラマンは赤い光になってたりする。
芸が細かい。
第3弾はダブりが2個あったはずだから、使おうと思えば使えるのよねぇ。
ん~、悩むわね。
とりあえず、どうするかは置いといて、本体の準備だけは始めよう。
まずはカラータイマーのカバーの複製ね。
と思ったら、箱から出したらボディがベトベト!
ソフビって、時間が経つと何かの成分が滲み出てきてベトベトになることがあるのよねぇ。
台所用洗剤で洗って、乾かす。
「梓、風呂場になんか気持ち悪いのがあんだけど」
両腕のないウルトラマンがうつ伏せになってるだけでしょ~!
マスク付いてないけど、うつ伏せだから見えないじゃん!
気を取り直して、カバーの複製。
おゆまるくんで型を取って透明のレジンで作る…んだけど、なにせ透明だから、どこまでレジンが入ったかわかりにくい。
形ができたら、爪楊枝の先にレジンを付けてカバーの裏に点々と飾りを付ける。これが、光った時にカバーの表情になる…はず。
で、マスクのバリ…というか、不要部分を切り取る。
あ、簡単にピタッとはまった。
お~、デキいいのねぇ。
目の方は、ストックの懐中電灯の白LED三連の基板からLED外して、電球色のLEDをハンダ付けし直す。
上顎辺りの位置に銅線用の穴を開けて、両面テープで基板を貼る。
マスクをかぶせて光らせてみる…ちょっと位置が悪いなぁ。
基板の下にウレタンの板を挟んで少し位置を上げよう。
テスト。今度はいい感じ。
よし、目はこんな感じね。
次は、カラータイマー。
散々悩んだけど、今回はサウンドコレクションシリーズの基板を使おう。
スペシウム光線の音が入ってるし、カラータイマーもピンクじゃなくて赤でいけるし。
カラータイマーはめ込みの窪みもあるから、大穴開けたくないって気持ちもあるし。
できれば、この窪みにぽんと置ける基板タイプのLEDを使いたいところね。
1個のLEDで赤と青両方使えるやつもあるし、青と赤が近接してる基板もある。
どっちがいいかは一概に言えないけど、できれば近接タイプでやりたいかなぁ。
コンバージモーションのエースで7個も壊しちゃったけど、それでもまだいくつか残ってるから。
それに、正面に光を出すなら、一体型も近接もあんま変わらないしね。
窪みのところに銅線用の穴を開けて、LEDにそれぞれ銅線をハンダ付けする。
テスト。…あれ? 青の+と赤の-でも、青の-と赤のプラスでも、同じように光るよ?
-同士で短絡させちゃった!?
ん~、よく見てみたけど、短絡はしてないみたい。
変だなぁ?
…まさか!?
LEDの端子(というかチップの左右にある金属部分)に直接電流を流してみると、どうやら-は青赤共通になってるらしい。
そんなこと、想像もしなかったよ。
どっかから切り落としてきた基板だから、-は共通で、+で青と赤を切り替えてたってことなんだろう。
じゃあ、-の銅線は1本でいいってこと?
ん~…このサウンドヒーローの基板って、たしか三極型のLEDが使えたよね。
三極型も-が共通だから、この青赤と同じだね。
じゃあ問題ないか。
銅線3本ですんでラッキー! ってことね♡
とはいえ、一応テストしとかないと不安ね。
サウンドヒーローの基板の傾斜スイッチから青と白の銅線を外して、切替用のスライドスイッチにハンダ付けする。
たしか、青い銅線が中央だったよね。
基板から赤のLEDを外して、カラータイマーの赤用の銅線をハンダ付けする。
基板から電源に繋がってた銅線を、用意した電池ボックスに繋ぐ。
青の+銅線も電池ボックスに繋ぐ。
青のLEDの-を…-は共通だから、二叉にして片方を電池ボックスに繋げばいい?
ん~? それだと、赤の分の基板行きっていらなくない?
試してみよう、基板から-の銅線を外して、電池ボックスの-に繋ぐ。
メインスイッチを入れてみる。
…あれ? 赤は点くけど、青が点かない?
…なんで?
試しに、切替スイッチの青と白の銅線を入れ替えてみる。…光った。
あれぇ? ティガと極性違うのかなぁ?
まぁ、いいや。
とりあえず、この青赤近接LEDが使えることはわかったから、ウルトラマンの胸の窪みに通そう。
にゃ~~~~~っ!!
銅線が外れた!? じゃない、LEDチップが外れたんだ!!
え、ここまでやって、作り直し!?
銅線にくっついたままプラプラしてる赤のLEDチップを電池に繋ぐ。光る。
生きてるね。
チップが外れた場所に押し込みながら銅線に電池を繋ぐ。光る。
…接着してみる。光る。
直ったぁ! いい腕ぢゃないか♡
念のため、基板全体をクリアのレジンでコーティングして、と。
今度は青を下にして胸の窪みに入れ込む。
右足先端の凸部に穴を開け、目の分とカラータイマーの分で銅線5本を通す。
上半身と下半身を接続する。
外す時に割れた背中は一応接着しておく。
右足首も同様に、踵の辺りに穴を開けて、銅線を通す。
これで、ウルトラマン本体は準備OK。
次は、ケースね。
足の幅を測ると、15×10cmくらい。
電池ボックスの厚みが2.5cmだから、それくらいのケースを買えばいいのね。
百均で、いい感じのケースを探す。
いいな、と思ったカードケースは、脇にめっちゃ大きな切り欠きがあった。残念。
次善として選んだのは、18×10×3cmのアクリルケース。
このタイプは材質が硬いから、穴開けるのが大変なのよねぇ。
おまけに幅広すぎだし。
買って帰って、ウルトラマンを立たせて位置調整してみる。
…あれ? 足が思いっきりギリギリなんだけど。
なんでギリギリ?
あたし、ちゃんと幅測ったよね?
なんでギリギリ?
まぁ、いいや。
ギリギリでも、立つことは立つし。
裏側から、銅線を通す穴と固定用のネジ穴の位置を決めて印を付ける。
銅線用の穴は太いドリルで広げて。
銅線を通してみると、これでもまだ穴が狭くて、銅線4本しか通らない。
しょうがないから、アートナイフで穴を広げて5本通るようにする。
これで、足の分の穴はよし。
次は、スイッチのための穴ね。これが大変なのよ。
今回は、メインスイッチは流用することにして、位置を考える。
電池ボックスのサイズとかから、基板の置き場所は右足側になるんだけど、スイッチを右足側側面に3つ並べるのは難しそう。
メインスイッチを正面に置いて、側面手前に切替スイッチ、奥側にタクタイルスイッチを置くことにして穴を開ける。
穴を小さくできるよう、メインスイッチを流用するのよね。
タクタイルスイッチの分は、銅線2本分の穴を開けてから、穴を繋げるように切っていく。
きゃあああああ!!
切替スイッチの穴からヒビが…!?
ん~、まぁ、割れたわけじゃないからいいんだけどさぁ、結構ショックよね、これ。
ケースの天板にホイル色紙を貼って、ウルトラマンをネジ留めする。
あ~、やっぱり基板とかスイッチに足からの銅線が届かないや。
今回も延長しなきゃ。
本当に、見積もりが甘いよなぁ、あたし。
目の+用にメインスイッチから、青の+用に切替スイッチから、赤の+用に基板のLED+端子から、それぞれ延長銅線をハンダ付けして延ばす。
電池ボックスにウレタン板を両面テープで貼り付け、メインスイッチと切替スイッチをケース壁面に接着する。
延長した銅線に、足からの銅線を、1本ずつ確かめながらそれぞれハンダ付けする。
掛け声スイッチ用銅線を2つの穴からそれぞれケースの外に出して、タクタイルスイッチにハンダ付けし、スイッチをケースに接着する。
まだ電池ボックスやスピーカーを固定してないけど、一応これで基板系の準備は終わり。
次は、両腕ね。
右腕、左腕、右手首の順に接着していく。
これで、あのバカでかい箱を処分できる。
あたしは、再収納可能なら箱を取っておくけど、今回のメガソフビみたいに一度組んだらバラせないタイプのものは、箱を処分することがほとんどだ。
家の収納スペースには限りがあるからね。
腕が終わったら、次はマスク。
ん~、腕の前にカラータイマーのカバーを接着した方がよかったかなぁ。
ケースの中の電池ボックスとスピーカーを固定する。
電池ボックスは、重心を考えて中央後ろ寄りに固定。
スピーカーはケースの高さより直径があるから、裏側に両面テープを貼り、ケース底面に貼り付ける。
これで基板が閉じ込められたかたちになるから、特に固定しなくても大丈夫かな。
テスト。
あれ? 目の光がやたら白くない?
マスクも、光が抜けてる。
なんで?
なんでって、そりゃ、電流が強すぎるんだよねぇ。
だって、コイン電池なら問題ないんだもの。
単三3本は強いんだなぁ。
じゃあ、抵抗挟めばいいかな?
よし、いい感じになった♡
じゃあ、次はカラータイマーね。
むぅん。
ちょっと浅い、のかな?
カバーを下の方まで作っていかないと、うまくはめ込めないみたいね。
元々付いてた葵カバーで試すと、問題なく光るみたいだけど、せっかくだからクリアで作りたい。
じゃ、もうちょい頑張ってみますか。
型を取るところからやり直して、ちょっと深めのカバーを作る。
縁の銀色を塗って、胸の窪みにはめてみる。今度は大丈夫。
いつもどおり、クリアのレジンで接着する。
テスト。OK。LEDは断線してない。
最後に、耳の中のスイッチを接着して。
メガソフビ・ウルトラマンCタイプ、完成で~~~す!!
直ったぁ! いい腕ぢゃないか。
「蒼き流星SPTレイズナー」33話「死鬼隊の挑戦」で、サイボーグ兵士ゴステロが言った言葉。
命令違反で軍を追われたゴステロは、被弾した腕を市井の時計屋に修理させる。
無事修理が終わった腕で最初にしたことは、時計屋をくびり殺すことだった。
耳の中のスイッチ
ウルトラマンのB、Cタイプの着ぐるみでは、左右の耳の中にそれぞれトグルスイッチ(棒を傾けるタイプ)が入ってる。
片方は目とカラータイマーの点灯用、もう片方はカラータイマーの青、赤点滅(普通)、赤点滅(高速)の三段階切替スイッチになっている。
ちなみに、Aタイプだとスイッチが耳の後ろに生えている。




