251 猫カップ再び
セミオーダーで作った猫カップが割れて数年、そろそろもう一度作ろうかなって気分になってきた。
その間に、翼から母の日でカップを2回プレゼントされちゃってるから、どうしようかとも思ったんだけどね。
なんとなく「買おう!」って気分になっちゃったから、その気分は大切にしたいんだよね。
この猫カップは、行きつけの雑貨屋さんに置いてあるとある作家さんのレギュラーアイテムなんだけど、レギュラーのカップには猫が2匹しか描かれていない。
…んだけど、同じシリーズのお茶碗にはもう1匹いるから、レイアウトを変えて猫3匹のカップを作ってもらったのだ。
当時、雑貨屋さん経由で作家さんに訊いてもらったら、元々ある図柄だから無料で対応してくれるって話で、ご厚意に甘えたんだよね。
で、買った早々、シンクに置いてたら天さんが上からもの落としてヒビを入れちゃって。
そのまま使ってたんだけど、天さんが洗ってくれようとして落として割っちゃったのだ。
天さんはえらくすまながってたけど、形あるものはいつか壊れるのが宿命だから、あたしは気にしてない。
あたしも天さんのお皿とか割っちゃったりしてるしね。
で、今回、もう一度作ろうって気分になったってわけ。
幸いというか、前回のカップの写真は撮ってあるから、プリントアウトして「同じように」ってお願いすれば話が早いはず。
そんなわけで準備してたら、天さんが
「誕生日のプレゼントってことで、俺が金出すよ」
なんて言ってくれた。
せっかく自分で買おうって気分だったんだけどな~~~~とか思いつつ、天さんの厚意に甘えることにした。
誕生日とは時期がずれちゃうけどね。
話が進むと、セミオーダーOKで、しかも翼が半分出すとかいうことになってた。
ありがたいけど、あたしの知らないところで話が進んでいくのは、なんか釈然としない。
それはともかく、プリントアウトを天さんに渡しておいた。
「届いたってさ。どうする? 一緒に取りに行くか?」
ん~、誕生日プレゼントと考えると、家で待ってるのもアリだし、現物見て「なんか違う!」とか思ったところで今更だしねぇ。
とはいえ。
「一緒に行くよ」
行ってみると、なんか前回と違うサイズだった。
まぁ、ちょっと大きくなってるし、いっか。
むしろ、前は垂直だった横壁が外に開く形になってるから飲みやすいかも。、
「俺は、このカップ、絶対洗わないからな!」
天さん、そこまで心配しなくていいってば(^^;)




