表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
241/274

241 ビミョーな優れもの?(ヒカルナルエフェクト)

 バンダイは、時々意味不明な新機軸の商品を出してくる。

 大抵は第2弾が出るか出ないかレベルで、徒花と消えるんだけど。

 そんな感じになりそうな、でもちょっと惹かれる商品がプレバン限定で出た。

 それが「ヒカルナルエフェクト」だ。


 どういうものかというと、ウルトラマンの光線を音と光で再現しようってアイテムだ。

 仕組みは至って簡単で、ボタンを押すと光線の発射音が流れ、2つの白LEDが交互に光るというもの。

 ボタン長押しで、ウルトラマンの掛け声が出てから光線音といったプレイバリューっぽい機能も付いてる。

 で、LEDの先に、光線の模様が描かれた透明な板をはめることで、板の模様が光。

 2つのLEDは左右に並び、光線模様の板もそれに対応して2枚が左右に並んでいるから、光ったLEDの先にある方の模様板が光る…つまり、2枚の板が交互に光ることになるってわけ。

 少し模様がずれてる2枚の板が交互に光ることで、光ってる光線が動いてるように見えるってわけ。

 挿絵(By みてみん)

 まぁ、面白いっちゃ面白いギミックだ。

 「ヒカルナル」シリーズを冠してるけど、実質的に「アルティメットルミナス」シリーズとの連携を念頭に置いてるはず。

 目とカラータイマーが光ってるウルトラマンが光る光線を放つ、いいよね。

 一応、ほかのものにも対応できるよう、本体の高さを上下できるようにもなってるけど、ウルトラマンが光ってないのに光線だけ光ってても、ねぇ。




 もちろん、徒花になりそうな理由もある。たっぷりと。

 まず挙げられるのが、“不格好”ってこと。

 音を出す都合上、スピーカーと基板と電池は必須なわけだ。

 それだけで本体が3×7×2cmと、大型になってる。

 突き詰めればあと5mmくらいずつは小さくできるかもしれないけど、それ以上は無理だと思う。

 とにかく、音を出すためには電力を食うから、電池もそれなりに大きいものが必要になるし、大変なのだ。

 むしろLR44を3個というのは、光って音が出る系のパワーソースとしては最小と言っていい。

 ヒカルナルのカラータイマーも、ウルトラの星計画も、ガイアメモリも、LR44×3だ。




 2つめ、光線パーツがビミョー。

 光線パーツ内に2枚の光線模様のシートというかパネルがあって、それぞれに対応したLEDの光で模様が光って浮かび上がるわけだけど、このシートがぶ厚い!

 そりゃそうよね。

 LED2個で制御してんだもん、シートにはLED2個分の幅が必要だし、シートを覆う外枠の厚みだって必要になる。

 そこまでしても、光線模様は2枚しかないから、2つの模様を行ったり来たり。

 つまり進んで戻ってを繰り返してるだけ。決して進まないのだ!

 まぁね、実際の番組でのスペシウム光線も、手描きの線画をアニメーションで動かしてたわけだけど、前のコマとの繋がりはなかったのよね。

 そう考えれば、進まないエフェクトが悪いとは言えないんだけど。

 シート3枚にしたら、今度は一番奥の模様が見えづらくなるって問題があることもわかってるけど。

 でも、ビミョー。




 3つめ、構造上、光線パーツを腕の前に置けない。

 光線パーツの付け根にLEDが入る都合上、LEDから光線模様は一直線にならざるを得ず、立てた腕の前には置けない。

 じゃあどうするかっていうと、腕の右奥に置いて、見る側が高さを合わせて、腕の向こうで光線が光ってるのを“腕から光線が出てるつもりになって見る”ことになる。

 これは寂しい。

 そもそも、エフェクトのボタンは本体裏側にあるから、ボタンを押す時にベストポジションにいられないわけだし。

 うわぁ、企画した人って、どういう使い方を想定してたんだろ?




 4つめ、対象のセレクトが中途半端。

 今回のラインナップは、ウルトラマン(スペシウム光線)、エース(メタリウム光線)、ティガ(ゼペリオン光線)の3種類。

 まぁ、ウルトラマンには不満はないのよ。

 鉄板ネタでしょ。

 本来ならティガも鉄板ネタなんだけどさ。

 アルティメットルミナスのティガでゼペリオン光線ポーズって出てないのよ!

 グリッター合わせて4種類出てるマルチタイプは、どれもファイティングポーズで、ゼペリオン光線ポーズは存在しない。

 ヒカルナルエフェクトって、“目とカラータイマーが光ってるフィギュアで、更に光線が光る”がコンセプトじゃないの!?

 多分ね、このユニットの本体の高さが変えられる仕様なのは、別のシリーズのティガと組み合わせられるようにって配慮なのよね。

 でもさ、そんなとこに気を遣うくらいなら、同時期にアルティメットルミナスでゼペリオン光線ポーズのティガを出すべきだったと思うの。


 で、もう1つのラインナップがエースだったってとこなんだけど。

 どうしてエース?

 や、メタリウム光線ポーズのエースは出てるから、そこは問題ないのよ。

 でもさ、メタリウム光線って、“シリーズ屈指のカラフルな光線”なのが魅力なのよね。

 それを白一色の光線エフェクトにされちゃうと、コレジャナイ感がひどい。

 挿絵(By みてみん)

 極端な話、3色くらいのLEDを上下あちこちに配置して同時に光らせれば、ある程度のレベルで再現できると思う。

 ただ、それをやろうとすると、ギミック的にも価格的にも大変だと思うのね。

 そしたら、エースを選ばなければいいだけなのよね。

 まぁ、そしたら「ほかに誰が?」ってなって、ほかに適当なのがいなかったってとこかな~?

 ほかにアルティメットルミナスで光線ポーズがラインナップされてるのは、ゾフィー(M87光線)、セブン(ワイドショット)、新マン(スペシウム光線)、タロウ(ストリウム光線)、80(サクシウム光線)くらいだっけ?

 80はマイナーだし、ゾフィーだと光線の幅が細いし、セブンはカラータイマーないし、新マンはかぶっちゃうし、タロウは左腕から光線出るしで、消去法でエースになったのかなぁ。




 光線が光るのは漢のロマン! それはわかる。

 企画意図は面白いと思うのよ。

 あたしも食玩の掌動を改造してスペシウム光線光らせたし。

 ただ、3個セットで定価6000円超と思うと、値段に見合ってないとも思う。

 あたしは、中古で4000円台で買ったけど、それでも高いと感じるもの。

 まぁ、あたしの場合、中身を抜いて別のところで使えるかも、とか思ってるから買ったんだけどさ。




 今回の売上次第では、ゾフィー、セブン、80とかで第2弾が出る可能性もあるのかな?

 ユニット逆向きにしてタロウとか?

 どっちにしても、第3弾は出せそうにないねぇ。

 あたしもフィギュアーツゼロのティガを光るように改造しようかなぁ。

ウルトラマンは鉄板

 もちろん鉄でできているというわけではなく、“コーラを飲んだらゲップが出るくらい当たり前”という意味。

 ウルトラ系で新商品が出る場合、新番組のため以外の理由なら、ウルトラマンが真っ先にラインナップされる。

 なにせシリーズ1作目だし、人気・知名度とも最高だから。

 ティガも中興の祖(平成1作目)であり人気は最高レベルなのでラインナップされる率が高い(ただし、変身アイテムダブルキーホルダーのように、漏れる場合もあるにはあるが)。

 実際、ウルトラレプリカの第1弾はベーターカプセルとスパークレンスだったし、アルティメットルミナスの第1弾もウルトラマンとティガだった。

 アルティメットルミナスでは、ウルトラマンとティガがそれぞれ6種類出ていて破格に多い。

 これは、ウルトラマンはA、B、Cの3タイプそれぞれでファイティングポーズとスペシウム光線ポーズで出ているため、ティガはマルチタイプが最初に出た後、パワータイプとその型流用のマルチタイプとグリッター、スカイタイプとその型流用のマルチタイプと、型の流用による水増しなので、ファイティングポーズしかない。




タロウは左腕から光線出る

 タロウのストリウム光線は、左前腕を立てて拳の上に右手の平を載せるポーズになっている。

 そのため、光線が左前腕から出ることになる。

 今回のヒカルナルエフェクトでは、フィギュアが右を向いた状態で奥にエフェクトユニットを置いて使うことを前提に設計されているので、梓は左前腕から光線が出るタロウは向いていないと思っている。




ガイアメモリ

 「仮面ライダーW」の変身ベルト(ダブルドライバー)のキーアイテム。

 USBメモリを大きくしたようなデザインで、ベルトや武器に挿して戦う。

 DX玩具版では、ダブルドライバーの中央下部が使用ガイアメモリの色になるという設定のため、ガイアメモリごとに違う色のLEDを内蔵し、変身音を鳴らすと共に光っていた。

 ガイアメモリの玩具は、DX版のほか食玩版、ガシャポン版があったが、LED内蔵はDX版のみだった。




フィギュアーツゼロのティガ

 フィギュアーツゼロは、無可動のフィギュアシリーズ。

 ティガのフィギュアーツゼロは、最終回をイメージしたような遺跡風背景の中で太め体型のティガがゼペリオン光線を放っているシーン。

 ただし、本編の最終回ではグリッターになっており、ノーマルカラーではこのようなシーンはない。

 梓は、このティガの目とカラータイマーを光らせ、光線パーツも光らせたらかっこいいだろうと思っている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
中古で¥4000か…  さすがウルトラシリーズ。 出来はともかく、こういう発想をできるのがすごい。
高いのは 子供だましじゃ子供はだまされない マニアは自分でだまされにいく からだろうね
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ