239 実写版「ウイングマン」を(全部じゃないけど)見た!
テレ東系列かDMMでないと見られないって話の実写版「ウイングマン」が公式サイトで見られるってことに気付いたのは、11月も半ば過ぎ。
気付いた時には、既に4、5話の配信は終わってた。
どうやら火曜放送で、翌日から1週間だけ配信してたらしい。
1~3話はずっと配信してたから、無事見ることができた。
ネットで噂になってた“ギャバンショー”のお話は5話だったみたいで、見ることができなかった。残念。
当時のギャバンのショー用衣装は手袋が手抜きで、普通の革手袋の甲に1枚もののウレタンで作った装甲パーツを貼り付けたものなのよね。
これは、スピルバン辺りまでそうだったっぽい。
「宇宙刑事シャイダー」最終回後の特番「3人の宇宙刑事」ラストに登場したギャバンの手もそうだから、割と簡単に見られるはず。
それはそれとして、「ウイングマン」ね。
前評判として、健太を演じるのが藤岡弘さんの息子だってことは知ってたけど、正直それはどうでもいい。
イメージ合ってりゃそれでいいし、出自は何の意味もないから。
結論から言うと、まあまあ。
むしろ問題なのは、シナリオの方かなぁ。
番組としての良し悪しよりは、まとめ方の方向性の問題って感じ。
これは、多分に好みの問題。
原作のどういう部分が好きか、大事にするかって部分が、あたしとは違うんだろうね。
なんといってもあたしとしては、実写版のウイングマンのデザインはかなり気に入らない。
そもそも原作のウイングマンのデザインは、特撮ヒーローっぽくない。
服じゃなく体全体が変化した姿っていうのがしっくりくるデザインで、だからこそ手袋・ブーツ・ベルトといったパーツが存在しない。
これは、健太が作った赤いウイングマンの衣装との差を見ればわかる部分。
そういう意味では、ウルトラマン的というか、グリッドマン(特撮版)とかの方向性だと思う。
一方で、マスク部分は宇宙刑事的というか戦隊的というか、ゴーグルデザインで、生物的じゃないヘルメットデザインなのよね。
作中でも、ゴーグルの下の顔が覗くみたいな演出もあったし。
これを実写に落とし込むなら、クウガやアギトといった初期の平成ライダーのスーツみたいな方向性がベストだと思うんだけどね。
あの中途半端にゴテゴテ積み上げた体のデコボコ感とか、ゴーグル部分のザラザラ感とか、コレジャナイ感の塊。
あと、下半身背面の青い模様は、立体にするにはマイナスな(絵だからこその)デザインだと思う。
や、下半身が前後で色が違うとかなら、サンダーマスクとかあるのよ?
でもウイングマンの場合、お尻のところに逆五角形っぽい模様が入るでしょ。
あれ、実際に衣装にすると、お尻の膨らみで盛り上がっちゃって、パンツっぽい感じになっちゃうのよねぇ。
あたしとしては、かっこ悪いと思う。
胸のWのアレンジも、センスないと思っちゃう。
もうちょっと胸から肩のアーマーっぽくアレンジした方が好みだったなぁ。
この辺は、生物感に拘った結果なんだろうけどさ、ウルトラマン系統みたいな生物系でも金属的なパーツがあるでしょ?
令和ウルトラマン的なデザインでも、許されると思うのよ。
ウイングマンでいいなと思ったのは、スパイラルカットが半透明なとこ。
あ、ガーダーも上手くアレンジしてたな。
アオイの衣装がああなっちゃうのは、納得。
好きかどうかはともかく、原作のあの露出度高い服は無理だよね。
水着でアクションするようなもんだもの。
キータクラーの衣装も、好きじゃない。
なんていうか、肉襦袢みたいで……あ、マジグリーンのマッスルモードとか、ブレイダーみたいな感じ?
ブレイダーは好きだけど、さすがに30年前の着ぐるみと同レベルってのは、どうよ。
変身時間が10分から5分に短縮されたのは、30分番組としてはしょうがないかな。
10分ってのも、元々大した意味はないし。
むしろ、「リチェイング」で自由に変身解除できるのは上手いと思った。
原作では、時間制限でしか変身が解けないことをコメディネタにしてた程度だし。
武器や技は、原作準拠。
ただし、「チェイング」のポーズは左右逆になってる。
役者が左利きってわけでもないのに、なんでかなぁ。
あと、デルタエンドでは、意味もなく黄色と赤のウイングマンに分身するけど、これって何の説明も必然性もない。
原作では、10分という時間制限を目に見えるように模様の色を変えて、赤になった=残り時間が僅かだから強力な必殺技というロマン技なのよね。
それを何の意味もなく三色揃い踏みの技にしちゃうのってどうなのかなぁ。
青だけで4人に増やしてピラミッド型でもよくない?
で、青が本体なのよね。
これがますます意味がない。
ストーリーは、原作ダイジェストと考えれば、まぁそこそこ。
そもそも、原作がストーリー的には見るべきところがほとんどないんだから、しょうがない。
ナアスのとことか中途半端だし、急に変な追い詰め方したりして、どうかと思う。
まぁ、今時のネット社会で、ウイングマンが現れたら、どっかで必ずネットに流れるからね。
それが遅すぎた感が強いね。
アクションも、リアルとも違うし派手さもなくて、どっちつかず。
あたし、ここ数年はライダーも戦隊もほぼ見てないから、最近の傾向知らないんだけど、20~30年前の戦隊とかのイメージでやるか、泥臭くリアルにやるかでないと、ウイングマンはダメな気がする。
一番驚いたのが、キータクラーの最期とウイングマンの巨大化、ライエル(らしき奴)の登場。
キータクラーは、単なる変態にしか見えなかったよ(^^;)
原作では、好敵手として戦って敗れた後だったからこそ、ウイングマンを助けて死ぬことに説得力があったと思うのよ。
でも実写版じゃ、なんか健太を眺めて愛でてて、危なくなったら庇って死んじゃうとか、拗らせた片想いみたい。
ウイングマンが巨大化するシークエンスも、アスファルトに血文字で「巨大化」って書いたとか、ダイイングメッセージかよ! って突っ込んじゃったよ。
しかも、これ、どっちもライエル編のクライマックスだよね?
アオイが死んで復活とか、ウイングマンの巨大化とかキータクラーの暗躍と死とか、続編ありそうに匂わせて終わっといて、一方で続編のネタ潰しまくるとか、どうなってんの?
全部見たわけじゃないから、言い切っちゃうのは躊躇するけど、総合70点。
あ、最終決戦前におもちゃ配ってるシーンで使ってたのがバイオロボだったのには、ニヤリ。
原作でもそれ配ってたよね。
そうそう、ネットで絶賛されてた“健太のライダー変身”だけど、あたし的にはイマイチ。
あたしの方が雰囲気出せてると思う。




