233 ウルトラマンが光るのって漢のロマンだよね(Figure-rise Standard ウルトラマンティガマルチタイプ準備編)
「Figure-rise Standard」というプラモのシリーズがある。
仮面ライダーとかウルトラマンとかの特撮ヒーローものの可動フィギュアシリーズだ。
平成ライダーのを店頭のショーケースで見たことがあるけど、フィギュアーツくらいのサイズだった。
要するにガンダムの1/144くらいのサイズね。
あたしは、2011年に出た平成ライダーWのFigure-riseを持ってるけど、その時は1/100くらいのサイズだった。
基本3フォームとファングジョーカーが出て、スカルとか1号とかオーズとか出た後、立ち消えになったって記憶してる。
小さいサイズのシリーズで「Standard」って入ったのは、当時の大きいやつをDX版と位置付けてるからなんだろうね。
とはいえ、年月のせいか、投入された技術レベルのせいか、当時は2000円台だったと記憶してるけど、定価が3000円台になってた。お財布に優しくない。
10月26日の朝、ネットで、見たことのないティガの可動フィギュアの画像を見付けた。
それがFigure-rise Standardのティガだった。
へぇ~、こんなの出てたんだ、いくらくらいかな? とか思って調べたら、正に今日が発売日。定価は3200円。
こいつは買わなきゃ!
と思ったんだけど、通販サイトで見ると売値が2700円で、これだと送料が掛かっちゃう。
送料無料にするには、あと300円、何か買わなきゃならない。
そうすると、家電量販店で買う方が安いかも。
「天さん、ちょっと欲しいプラモあるから、買い物の時寄り道していい?」
「梓がプラモ欲しがるなんて珍しいな」
「ウルトラマンのプラモが出てるのよ!」
「ああ、なるほど」
なんとなく呆れたっぽい声で言われたけど、これは本心じゃないのよ。あたしにはわかる!
午後に出掛けた買い物で、量販店に寄る。
「すぐ終わるんだろ?」
「レジさえ混んでなきゃ5分だね」
「じゃあ、車で待ってる」
売場に行くと、棚に1個だけあった。
棚のサイズからして、入荷数は5個くらいだったみたい。
値段は2800円。
通販であと300円何か探すより、こっちのが早いね。今日から作れるし。
あたしは、レジに持って行った。
家に帰って説明書を見ると、シール一切なしで、胸のプロテクターの金色ラインさえ1本ずつパーツになってた。
老眼にめっちゃキツそう。
あたしが買うからには、当然光らせることを念頭に置いてるんだけど、胸の中は可動のためのパーツで結構せせこましい。
光らせようと思ったら、最低限、電池、スイッチ、LEDが必要で、ここに赤点滅を加えると更に切替スイッチが必要になる。
ネックになるのは、電池なんだよね。
食玩にさえ電池を仕込んだんだから簡単だろって言われそうだけど、あの電池は出力が弱くて、プラモサイズの目を光らせるには不安がある。
できればコイン電池が入るくらいの隙間が欲しかったんだけどなぁ。
ともかく、せっかく土日のうちに作れるように買ってきたんだから、作らないという選択肢はない。
どう仕込むかは、作りながら考えよう。
説明書の組立順は、頭部→胸→腹→腰→両腕→両足なんだけど、胸と頭部は後回しにしたいから、足から作る。
赤と紫と銀で、全部パーツが別になってるの、すごい。
細くなってる膝の銀色菱形模様も別パーツで再現してるし、膝の裏なんかもちゃんと銀色で作ってる。
この辺、最初はフィギュアーツでもちゃんとしてなかったって記憶なんだけど。
割と単純な構造で可動を確保してるのもすごいなぁ。
腰を作ったら足をはめて自立できるようにする。
サイズは、フィギュアーツより少し大きいくらいね。
腹ができたら、腰にはめる。
で、胸を作る前に両腕ね。
あ~、上腕に回転軸ないんだぁ。
肩のひねりだけでゼペリオン光線のポーズとれるの? すごいね。
フィギュアーツだと、肩と上腕の繋ぎのところで回転軸あるんだよね。
「Figure-rise Standard」は、ウルトラアクトに近い発想なんだね、きっと。 あるいは、パーツ数を減らす工夫かな?
さて、お楽しみの胸だね。
首に繋がるジョイントと、腹に繋がるジョイントと、肩関節が内蔵されてるわけね。
カラータイマーは、青と赤を銀色の基部ごと取り替えるスタンダードな方式なんだけど、カバーの型とってレジンで作れば、透明にも青にもできるわね。
ただ、その場合、カラータイマーをはめ込む部分は光を通すために穴を開けなきゃならないし、胸に基部を接着することになるよね。
スイッチは、付けるなら、胸パーツと腹パーツの隙間から背中に出すしかないよね。
赤点滅切替やるなら、背中の左右に出す感じかなぁ。
電池を入れるスペースがほぼないね。
よっぽど小さいか、細いか、だね。
まぁ、完成後でも腹から外せばいじれそうだから、とりあえず普通に完成させよう。
胸のプロテクターの金色ラインパーツは、細いしはめ込む先がタイトだしで、バリを綺麗に落とさなきゃならない。
アートナイフでちょこちょこ削るけど、これは老眼にはキツいわ。
胸パーツができたら、腹にはめて両腕もはめる。
あとは、頭部ね。
頭部は、後頭部の窪みや耳まで別パーツという凝りよう。
首パーツを間に挟むかたちだから、ともすれば額の内側を削り込んで電池入れるとかもできるかも。
目は、パール仕様で不透明っぽいから、はめる前におゆまるくんで型を取っておこう。
首のパーツにも、銅線を通すくらいの余裕はあるっぽいから、ここは改造しなくてもよさそうね。
とりあえず普通に完成。
作業時間3時間くらい? すっごく作りやすいわぁ♪
肩の可動域は広いけど、大きく曲げると腕と肩の間に派手に断面ができちゃうなぁ。
でもまぁ、プラモとしては相当デキがいい部類よね?
光線パーツは、輪っかで腕にはめるだけという簡単仕様。
これも前腕取り替えとかにならないよう、パーツ数を抑えるためなんだろうね。
手首のパーツには、ティガはやらなかったはずのサムズアップが左右付いてる。
トリガーとかデッカーとかが先に発売されてたみたいだから、それと共通なのかな?
さぁ、いずれ光らせるよ!
あたしは、やると言ったらやる女なんだから!
フィギュアーツ
バンダイの完成品可動フィギュアシリーズ。
昨今のフィギュアの常で、胴体が小さく足がやたらと長いが、よりスーツのイメージに近付けた「真骨彫製法」シリーズも内包する。
ウルトラマン系列の真骨彫は、スーツアクターの体型を3Dスキャンし、胸部・腹部・腰部を軟質素材にすることでポージングの幅を広げている。
特に、胸部にプロテクターのあるデザインの場合は、プロテクター部分がたわまないと腕が中央寄りにできないため、軟質素材であることが必須となっている。
上腕部や大腿部に回転軸があるため、回転させることで模様が分断されることは必要悪となっている。
梓は、ウルトラマンAタイプと、真骨彫のティガ(マルチタイプ)、ティガ(パワータイプ)、イーヴィルティガ、ダイナを持っている。
ウルトラアクト
フィギュアーツの“模様が分断される”という欠点をクリアするべく2010年に立ち上げられたレーベル。
ウルトラマン系列には、肩から上腕にかけて模様があるキャラが多いので、回転軸によって模様が分断されることのないよう、肩関節で捻りを入れられるようにして、光線ポーズがとれるようにしている。
ティガなど胸にプロテクターがあるキャラは、光線ポーズ用に歪んだプロテクターパーツと差し替える仕様になっている。
こうした意識の違いから、フィギュアーツとはサイズも材質も異なっており、一見して別シリーズとわかる。
ただし、プロポーションや顔の造形に妙なアレンジが加えられているため、ユーザーからの評価は低かった。
そのためか、途中でシリーズは打ち切られ、ウルトラマンシリーズもフィギュアーツにラインナップされることとなった。
既にウルトラアクトで発売済みのキャラについてもフィギュアーツで発売しなおされている。
梓は、ティガのVer.2とイーヴィルティガを持っている。
Figure-rise
「仮面ライダーW」放映時の2011年に発売されたMGサイズの可動プラモデル。
当時のガンプラのMGやRGレーベルのように、大腿部が前後でスライドすることで膝の可動域を広げている。
Wだけで、サイクロンジョーカー、ヒートメタル、ルナトリガーの3形態とファングジョーカー、スカルが発売された。
Wは、構造上、パーツの組み合わせを変えればほかの6形態も作れるので、各形態を3個ずつ買った猛者もいるとかなんとか。
梓は、サイクロンジョーカーとファングジョーカーを持っている…いた。今はファングジョーカーだけ。だって基本3形態の顔はデキが悪かったので。
2023年に、シールだった部分を成形色で処理し、顔の造形もリニューアルしたFigure-rise ARTISANが限定発売されたらしい。




