15 ウルトラマンが光るのって漢のロマンだよね(正月編)
あけましておめでとうございます。
梓の正月の成果です。
「やった~~~っ! 無事完成! あたしってば天才!」
このお正月休みの間にやりたかったことはいっぱいあったけど、その中でウルトラマン関係は6つ。
1つは、太陽電池でLEDを光らせて、日光が当たってる時だけ目とカラータイマーが光るウルトラマンを作ること。
2つめは、新古品で手に入れたリアルホビー・ウルトラマンの電子部品から、緑のLEDを青に交換すること。
3つめは、この前のアグレイターの電飾。
4つめは、食玩&全プレのスパークレンスのLED交換。
5つめは、以前改造したベータカプセル懐中電灯が壊れたから、その修理。
6つめは、同じく壊れたホンダのベータカプセル懐中電灯の修理。
1つめの太陽電池は、百均で買ってきたLEDソーラーライトから外した太陽電池を並列にハンダ付けできた。これから、LEDを繋いでいくのに、コードの長さ計ったりする予定。
2つめは、そもそも光らなかったので、原因究明。結果、磁石スイッチがいかれてるらしいところまでわかったから、新しい磁石スイッチを入手する必要がある。なんせ35年前の品物だからね。
3つめは、どうやって光らせるかがまだ決まらない。
5つめは、LEDに繋げたコードが断線してたから、新しいコードに付け替えて一応終了。
6つめは、多分、ICがいかれたっぽくて、修理不能。
そんなわけで、今終わったのは、4つめのスパークレンスのLED交換だ。使ったLEDは、太陽電池を外したソーラーライトのLED。廃品利用だね。君の犠牲は無駄にはしないよ。
喜びの舞を舞っていたら、天さんが声を聞きつけてきた。
「正月早々、何騒いでんだよ」
「聞いてよ天さん! スパークレンスのLEDを白に変えたの! それも2つよ!」
「まずスパークレンスがわからない。あと、なんで2個?」
「えとね、まず、スパークレンスってのは、ウルトラマンティガの変身アイテムね。例の、電源入れた途端にBGMが流れるアレよ」
「ああ、あれか」
「で、今回あたしが改造したのは、それの食玩版と、テレマガの全プレなの」
「食玩はわかるけど、“ぜんぷれ”ってなんだ?」
「応募者全員プレゼントの略。雑誌買って、応募用紙と代金分の切手を送ると必ず貰えるの。事実上買ってるわけだけど、なぜか“プレゼント”っていうのよね。
ティガの放送当時に貰ったの」
「いつのだよ?」
「え? だから、平成8年」
「20年以上前か、相変わらず物持ちいいな…って、おい! まだ独身だった頃だろ。子供向けの本買うのはともかく、プレゼントまで貰ったのか?」
「もちろん! 親の欄に自分の名前書いて、子供の名前はペンネーム!」
「よくもそんな手を…。まあ、いいか。それで、LEDがどうしたって?」
「ああ、うん、あのね、スパークレンスって、ほんとは白く眩く光るのよ。
でもね、こういうオモチャで白く光るものってなくてね、食玩は黄色、全プレは赤に光るの。だから、両方とも白のLEDに取り替えたってわけ」
「なんか、前もそんなこと言ってたよな」
「ああ、それ、リーフラッシャーね。
あれも緑に光るんで、白にしたのよね。
…しまった。全プレの赤く光ってる写真、撮ってなかった…」
あたしとしたことが、なんてこと!
ビフォーアフターができないじゃない!
「写真なんか撮ってどうすんだ?」
「だって、改造しちゃったら、元がどうだったのかわかんなくなっちゃうでしょ? だから、改造前と改造後をそれぞれ撮っておくのよ」
「なんでそんなとこばっかマメなんだ…」
天さんが呆れてるけど、しょうがないじゃない。記録は大事なんだぞ。
実際に見せてあげよう。
「ほら、食玩のビフォーアフター」
「あ~、ま、綺麗なんじゃないか」
「でしょでしょ!」
よし、翼にも見せてあげよう。この食玩、翼も知ってるもんね。
「ほら、翼、スパークレンス、白く光るようにしたよ。ビフォーアフター!」
「俺、ビフォーの方が好きだな」
「! だってだって、スパークレンスは白く光るんだよ!?」
「そうだっけ? なら、いいんじゃない?」
翼が…冷たい…。大人になっちゃった。
あたしってば天才!
星里もちる作「危険がウォーキング」の主人公が“すっごくいいこと閃いた!”という趣旨で1回だけ言った台詞。ただし、吹き出しではなくコマの背景に入っていたはず。電球が光るイメージ付き。
梓は、これが大好きで、ことあるごとに使う。ただし、使いどころを間違えると痛い人になるので注意。
なお、「危険がウォーキング」は、“気温が30度以上になると衝撃で爆発する汗”をかく女の子が主人公のドタバタコメディ。毎回のサブタイトルが「危険がオープニング」などと、「危険が~ing」で統一されていた。
リアルホビー・ウルトラマン
1983年にバンダイが発売した、リアル指向の組立式ウルトラマンフィギュア。顔が透明プラスチック製で、LEDで目が光るようになっている。また、カラータイマーは、緑の点灯と赤の点滅を磁石スイッチで切り換えられるという驚きのギミック。
マスプロ商品で初めてA、B、Cタイプの3つの顔を商品化した。自分で好きな顔に取り替えられる。手足は針金入りのゴム製。
磁石スイッチが2つ使われていて、1つはメインスイッチ、もう1つが点灯・点滅の切替スイッチ。
梓の買ったものは、このパーツが2つともダメになっているらしい。
ベータカプセル懐中電灯
「ウルトラ兄弟変身アイテム」というセットの中の1つ。元は、ボタンを押すと変身音が鳴るだけのギミックだが、スピーカーに繋がるコードから分派させてLEDに繋ぐと、ボタンを押している間ずっと光り続ける懐中電灯になる。
梓は、ネットでその改造を見て、自分でもやった。今回の故障は、梓がハンダ付けしたコードが断線したせい。
ホンダの「ウルトラベーターカプセルライト」
2010年に、ホンダで試乗・査定・商談すると応募出来たキャンペーンで4,600名に当たった景品だとか。
梓は、後に某所で手に入れたが、いつの間にか鳴らなくなっていた。
電源入れた途端にBGMが流れるアレ
プレミアムバンダイのウルトラレプリカシリーズのスパークレンスのこと。
電源を入れると、戦闘シーンのBGMが勝手に流れ出すという謎仕様。変身すると音が止まるが、暫くするとまた鳴りだす。
静かに変身させてよ! せめて変身してからBGMにしてよ! と言いたくなる。
梓が、天さんの目の前で文句を言いつつ実演したため、天さんもよく覚えている。
食玩
正確には「超ウルトラ8兄弟変身アイテムHYPER」という。1個500円。映画「超ウルトラ8兄弟」の公開に伴い、2008年に発売された。
ラインナップは、リーフラッシャー&ウルトラアイ、エスプレンダー&ウルトラブレスレット、メビウスブレス&ウルトラリング、ベータカプセル&カラータイマーと、2種類ずつだった中、スパークレンスだけが1個で売っていた。その分、これだけ光る鳴るのギミックがある。音も劇中と同じというすぐれモノ。ただし、透明カバーは手で開く必要がある。
なお、梓はこれのリーフラッシャーも持っていて、いずれ電飾を仕込んで光らせたいと目論んでいる。
超ウルトラ8兄弟
「ウルトラマンメビウス」終了後の2008年に公開された映画。
本来別世界の物語であるウルトラマン~Aの4人とメビウス、ティガ&ダイナ、ガイアを、“異世界にいる別のハヤタ達が、異世界ではウルトラマンだった自分を思い出す”という豪快な手法で繋げてしまった。
以後、ティガやダイナが光の国のウルトラマンと共演するようになる。