113 ウルトラマンじゃなくたって光らせちゃうよ(ゼータヘッド編)
年末に帰ってきた翼を連れて中古屋に行ったら、ゼータヘッドのノーマルを見付けた。
何を言ってるかわからねえと思うから簡単に説明すると、ガシャポンで出てるΖガンダムの頭部モデルだ。
ほかにファーストガンダムやザクの頭部が出てるシリーズの一環で、Ζガンダムの場合、ノーマルと3号機、Ζプラスの3種類が出てる。
ノーマルは文字どおり普通のΖガンダムで、テレビアニメに登場したもの。
3号機は派生ものに登場するやつでノーマルの色違い、Ζプラスも派生ものに登場するやつで、細かいところのデザインが違う。
正直、派生ものには食指が動かない。
あたしは、ノーマルのΖの頭部が安かったら欲しいかな、くらいの気持ちだった。
元々、あたしはアニメの「機動戦士Ζガンダム」は前半くらいしか見ていない。
具体的には、キリマンジャロに降りた辺りまで。
なんでかっていうと、その頃、土曜の夕方は家にいられなかったから。
当時、あたしの家にはビデオデッキが1台しかなくて、「電撃戦隊チェンジマン」を毎回録画する都合上、その30分前の「Ζガンダム」は録画できなかったのだ。
「Ζガンダム」と「チェンジマン」なら、迷うことなく「チェンジマン」を録るってくらい、あたしは「チェンジマン」が好きだった。あ、今も好きよ。
そんなわけで、肝腎の主役メカ:Ζガンダムが登場した後をあまり見ていないあたしだけど、ロボットとしてのΖガンダムはとても好きだ。
無茶が過ぎる変形、空っぽの胴体、バカ長い上にエネルギーCAPシステムが生きてないビームライフル、どうして大気圏内で飛べるのかわからない飛行形態と、設定的には粗だらけなのに、あの色使いとフォルムが好きでたまらない。
ず~っと離れてたガンプラに戻って来て、最初に買ったのも、HGのΖガンダムだった。
あたしのコレクションルームにはΖガンダムが林立していて、1/144のプラモだけでもHG、RG、HGリファインと3つもある。
しかも、RGは、雑誌付録のΖガンダムヘッドディスプレイベースに載っけてあるのだ。
このガンダムヘッド型のディスプレイベースには、ユニコーンガンダム、バンシィ、シナンジュといったシリーズがあって、あたしは4種とも持ってる。
以前(第9回)、翼が目を光らせようとしていたのはこれのユニコーンで、実はこの年末年始に手を着けたらしい。
あたしも、光らせてもいいかな~とは思ってたんだけど、上に載ってるウェイブライダーとどっちが主役かわかんなくなっちゃうから、手を着けてなかったんだよねぇ。
そこに、ゼータヘッドですよ、奥様!
これはもう、あたしに改造しろってことだよね?
そんなわけで買ってきて、早速作業開始。
元々目周辺のパーツはクリアグリーンなんだけど、裏からLEDを当ててみると、目の部分の裏側が肉抜き状態なせいで、妙に光が白っぽい。
しょうがないから、裏側にレジンを詰めて光を均等にする。
次は、目を光らせるためのLEDね。
前にバラした百均の懐中電灯で最後に残ってた大型の砲弾型LEDを使おう。
これで、余すところなく全部いただきましたってね。
わずか100円の懐中電灯から、チップ型LEDはUSBメモリ3個とプリズ魔に、スイッチはプリズ魔に、大型の砲弾型LEDはゼータヘッドに、電池ボックスはウルトラマンのスペシウム光線ポーズに。うん、大活躍だね。
Ζの頭の中はスペースに余裕があるから、コイン電池の電池ケースを入れられるし。
首の中に銅線通して、襟の後ろにスイッチ入れて、目が光るΖガンダムの完成で~~~す!
おまけで、額の青いところもうっすら光るよ♪
Ζガンダム
1985年放映の「機動戦士Ζガンダム」の主役メカだが、主役メカ交代を前提にした番組のため、初登場が21話(全50話中)と遅く、それまではガンダムMk-Ⅱが主役メカ扱いだった。
番組としては、「機動戦士ガンダム」劇場版の続編だが、メカニックとしては、前番組「重戦機エルガイム」から360°全周囲モニター、ムーバブルフレームなどを引き継いでいる。
前作から7年後という設定で、現実にもそれに近い年月が過ぎていることから、現実でアニメ製作におけるリアル化が進んでおり、前作では体にフィットしていたパイロットスーツがぼってりと厚くなるなど“技術が退行している”ようにも見える。
ロボットとしてのΖガンダムは、鳩尾部にあるコクピットを胸部装甲ごと頭頂に展開し、胸部・背部装甲の下に縮めた両腕を収納、シールドと背面から移動した翼で包むという、およそリアルロボと思えない無茶な変形システムを持つ。
一応、プラモ等で再現は可能だが、冷静に考えると、人型時、胴体部は空っぽであり、コクピットがロクに固定もされていない上に腹部には関節が存在しない。
可動骨格に装甲を着せるという「Ζガンダム」世界でのモビルスーツの概念を破壊する“可動外殻”で構成された胴体部である。
胴体部が空洞であるため、エンジンである核融合炉は大腿部に内蔵されているという設定。
また、ビームライフルは、変形時“銃身先端を掴んで背中に装着する”せいか、銃身が異常に長く、人型で普通に握っていると、腕を下に下ろせない(下ろすと銃口が地面にめり込む)仕様になっている。
しかも、エネルギーCAPという、ビームライフルのメガ粒子をカートリッジにしたもの(要するに弾倉)を使用しているにもかかわらず、ウェーブライダーに変形するとカートリッジ交換できないという欠陥商品(本体から供給するエネルギーだけでビームライフルが撃てるなら、カートリッジ式にする意味がない)。
これだけトンデモメカでも、梓はΖガンダムが好きである。
梓のコレクションルームには、Ζガンダムとウェーブライダーだけで23個並んでいる。
なお、テレビ版最終回でも劇場版でも、ラストはウェーブライダー形態でジ・オのコクピットに突っ込んでシロッコを機首で潰しているが、梓はこのシーンに「だから、ドリルは取れと言ったのだ…」とアフレコすることが多い。
元ネタは、「勇者特急マイトガイン」最終回のエグゼブのセリフ。
同じように、コクピットに轟龍の飛行形態で突っ込まれ、轟龍先端のドリルで貫かれた際のセリフ。
元々轟龍はエグゼブが作らせたメカだが、ドリルが気に入らず取るように命じていた(でも無視された)。
そのドリルに貫かれて死んだシーンが印象的(「Ζガンダム」の方が放映は先だが、梓は本放送では見ていない)だったのである。
やーね、オタクって。