111 スーパーロボット大戦の思い出
CMで見たんだけど、「スーパーロボット大戦」が30周年を迎えたそうだ。
一番最初はゲームボーイのソフトだったんだよね、あれ。もう当時を知ってる人はそうはいないだろうけど。
あたしと「スーパーロボット大戦」の出会いは、弟が遊んでるのを見たことだった。
突然、弟のゲームボーイから「ゲッターロボ!」のイントロが流れ出して、何かと訊いたのが最初。
ちょっといじらせてもらって気に入ったあたしは、ゲームボーイ本体ごと買ってきた。
うん、痛い出費だったね。
ゲームとしてのデキの善し悪しは置いといて。キャラゲーとしてはよくできてたと思う。
マジンガーチーム(マジンガーZ、アフロダイA、ダイアナンA、グレートマジンガー、ビューナスA)、ゲッターチーム(ゲッターロボ、ゲッタークイーン、テキサスマック、ゲッターロボG)、ガンダムチーム(ガンダム、ガンキャノン、Ζガンダム、ΖΖガンダム、νガンダム、ガンダムF91)の3チームから1つを選んで、更にその内の1体をメインにして13面あるステージをクリアしていく。
各ステージにある補給基地を占拠することで、自軍の回復基地に変え、ステージにある全ての基地を占拠し終わるとステージクリアになる。
メインに選んだロボがやられると、その時点でゲームオーバー。
最後の補給基地にはステージボスがいるから、こいつを倒さないとクリアできないって構成。
ターン制だけど、クリアに要したターン数どこにも影響を与えないから、ゆっくり攻略できる。
この辺は、ゲーム機の性能限界の問題だよね。
同じく性能の問題で、パイロットとか乗り換えとかって概念がなく、ロボット自体がパイロットの自我を持ってる。
例えば、マジンガーZは兜甲児と一体化しているって感じ。
これは、パイロットが同じロボットが複数いるせいだと思う。
アフロダイとダイアナンとか、ゲッターロボとゲッターロボGとか、ガンダムとνガンダムとか。
逆に、同じゲッターロボでも、ゲッター1とゲッター2、ゲッター3では別人格。
で、ゲッターチームは、ゲッターロボとゲッターロボGしかレギュラーのロボがいないので、ゲッタークイーンとテキサスマックを加えてる。どっちも1話限りのゲストキャラだけど、そうでもしないと頭数が足りないからね。
各ロボは撃破されると基本的に復活しない。これは、後のシリーズとの最大の違いだと思う。
破壊されたロボを生き返らせる唯一の方法は、メインである主人公だけが持っている精神コマンド「愛」を使うこと。
この精神コマンドは、後のシリーズと違い、自分では効果を選ぶことができない。
精神コマンドを使おうとすると、「正義」「根性」「友情」「愛」「信頼」「共鳴」の6種類あるコマンドの中から3つが表示され、その中から選ばなくてはならないという仕様になってるから。
能力は以下のとおり。
正義・・・味方全員の忠義が上がる
友情・・・味方全員のHPが回復する
根性・・・主人公のHPが全回復する
熱血・・・使った後、最初の自分の攻撃力が上がる
閃き・・・使った後、最初の敵の攻撃を必ず回避する
特訓・・・味方1体のステータスがどれか1つ上がる
愛・・・・そのステージで破壊されたユニットが復活する
共鳴・・・使ったターンで、隣接するボスキャラ級以外のユニット1体を必ず説得できる
ちなみに、3つ表示された時点でポイントは消費するから、欲しいのが出てくるまでやり続けることはできない。
一応、完全なランダムじゃなくて、ロボごとに出やすいコマンドが決まってる。
マジンガーZなら「正義」「愛」「友情」が出やすくなってて、これはEDの歌詞に入ってる言葉。多分、精神コマンド自体が、そこからの発想だったんじゃないかって思う。
マジンガーチームを選べば、ガンダムやゲッターロボは敵ロボとして出てくるから、基本殺し合いになるんだけど、それじゃあってことで、敵ロボを「説得」できるようになってる。
それによって、ガンダムとマジンガーZ、ゲッターロボの3体で戦っていくとか言うこともできる。
この辺が単純なゲーム故のやりこみ要素なんだけど、敵として登場するロボの数は決まってるので、説得して仲間を増やすと、その分経験値が入らなくなるというデメリットがある。
経験値的に一番効率がいいのは、常に2体(メインともう1体固定)しか出さないこと。
2体だと、各ステージで、両方ともレベルが1ずつ上がる。もちろん経験値の配分はシビアだけど。
あたしは、常にメイン1体だけしか出さずに最初から最後までクリアする、というのを全てのロボでやった。
一番辛かったのは、移動力が一番小さいガンキャノン。基地に入るのに必要なターン数が増えるから、敵に囲まれやすくて大変だった。
意外なことに、グレートマジンガーも辛い。
グレートの場合、最大射程が短いために、遠距離攻撃が弱いのだ。
1体でやってると、最初は援護がなくて大変だけど、途中からは無双できる。
第1次には弾数制限がないから、必殺武器を連射できる。
レベルアップして敵との速度値の差が2倍になると、2回攻撃できるようになるから、敵の攻撃は避けて2回必殺武器を叩き込めるという鬼畜仕様。
なんせハイメガキャノンだろうとシャインスパークだろうと何発でも撃てるんだから、凶悪そのもの。
途中でジ・Oが何体もやってくるステージがあるけど、この頃にはガンキャノンでもジ・Oを蹂躙できるくらい育ってる。
さらに、マジンガーZがいると、徐々に強化していくという楽しみもある。
最初は、空も飛べないんだけど、途中でジェットスクランダーやアイアンカッター、ドリルミサイルを装備できるようになる。
ちなみに、ゲーム中最強の武器はドリルミサイル。
単純な破壊力は最強ではないのだけど、射程が長く、水中でも威力が減衰しないのはこれだけ。
破壊力だけなら強烈なハイメガキャノンもシャインスパークもブレストバーンも、水中では6割程度に落ちるし、射程も隣接のみだから。
このドリルミサイルの万能ぶりも、マジンガーZ好きなあたしには嬉しかった。
もう1つ、ボス系以外のロボは誰でも味方にできるというのはやりこみ要素だったね。
普通に「説得」してもダメなんだけど、精神コマンド「共鳴」を使うと、ボス系以外は味方にできる。
例えば、サザビーは敵として登場するけど、味方にしてνガンダムとサザビーのペアにしたり、百式とサザビーのペアにしたりと、楽しかった。
百式でサザビーを説得できるんだよ! シャアがシャアを説得するの。「私の同志になれ」って。そのセリフ、ファーストの時じゃんか(^^)
ハンブラビやギャプランといった可変モビルスーツは、敵だとモビルスーツ形態なんだけど、味方にすると飛行形態にもなれるから、Ζガンダムのウェイブライダーと並べて飛ばせたりもできる。
機械獣ダブラスM2やメカザウルス・サキといった、本編では敵でしかなかったロボも味方にできる。
残念ながら、エルメス、キュベレイ、ジ・O、ガラダK7はボス系だから、味方にできないんだよね。
どれも仲間にしたかった。
そんな中、あたしが燃えに燃えたのが、機械獣ラインX1を仲間にすること。
原作コミックにもドナウα1として登場するこいつは、マジンガーZのライバル的なロボで、コミックでもアニメでも戦うしかなかった相手なんだけど、このゲームでは、「共鳴」を使えば仲間にできる。
ただねぇ……。ラインX1が出現するのは、たった1回だけなんだよね。
「共鳴」を発動してから隣に移動して「説得」するしかないから、条件がシビア。
なにせZは「正義・友情・愛」以外は出にくいから。特に「共鳴」は出にくい。
ラインX1の近くまで行って、精神コマンドを使い尽くして「共鳴」が出なければリセット、という苦行を繰り返すこと37回、ようやくラインX1を仲間にできた。
実際に連れて歩くと、近接武器しかないからダブラスより役に立たないんだけど、これは漢のロマンだからね!
アフロダイA、ダイアナンA、ミネルバX、ラインX1、ついでにダブラスを引き連れた“愛人部隊”のデータは長いこと大事にしてたんだけど、事故で消えちゃったんだよね。 ちなみに、弟が持っていたソフトは買い取ったので、あたしは第1次のカートリッジを2つ持ってる。片方に愛人部隊のデータを入れて、もう片方で遊んでた。
その後、ファミコンで「第2次」、スーファミで「第3次」「EX」「第4次」、プレステで「新」と続いたんだけど、あたしは「新」の途中でやめてしまった。
だって、スーパーロボの扱いが悪すぎるんだもの!
避けられない、当たらない、くらいはある程度許すけど、すぐエネルギー切れるわ、弾切れ起こすわで使いにくいったらありゃしない。
なんでマッハ3で空を飛ぶマジンガーZが、飛べないガンダムより移動力低いのよ!
なんでロケットパンチが弾切れすんのよ!
マジンガーZなんて、数百発のミサイルを光子力ビームで延々たたき落とし続けられるのよ!
「新」ではガイキングが登場するけど、デスファイヤーが宇宙で使えないとかいう謎の扱いでやる気をなくした。
アニメ本編で、宇宙で使ってる武器だっての!
設定上も、“炎のように見える熱光線”ってなってるの!
元の作品とか、ちゃんと見なさいよ!
その点、「EX」では、スーパー系が割と優遇されてて満足したなぁ。