105 ウルトラマンを見に行こう!(須賀川編その2)
今回は写真多めです。
梓のはしゃぎっぷりをご堪能ください。
2回のワクチン接種を終え、ようやく外食が解禁になった。
まぁ、天さんの性格上、多少はOKってレベルでしかないんだけどね。それでも、全然ダメだったことからみれば、大躍進だ。
で、山都に新そばを食べに行く話が出たわけなんだけど、併せてもう一度須賀川に足を伸ばそうってことになった。
去年の11月に、須賀川に特撮アーカイブセンターっていうのができて、特撮系の小道具が色々展示されているらしい。
スマホでなら撮影も可とか、結構太っ腹。
なんでスマホ限定なのかは少々解せないところだけど、多分、フラッシュを禁止する上で線引きが楽だからだろうなぁ。
フラッシュの光がプロップを傷めるとか、そんな感じで。うっかりフラッシュ焚かれちゃうよりデジカメを一律禁止にする方がわかりやすいもんね。
マイティ号とかもあるみたいだし、今度は写真撮れるぞ、と。
で、せっかくだから、ウルトラマンの立像のライトアップとか、前回行きそびれた須賀川市役所のウルトラの父も撮ってこよう。
で、ウルトラマンの立像のところで写真を撮るために、この夏完成したスペシウム光線ポーズの光るソフビと、アルティメットルミナスのスペシウム光線ポーズのCタイプも持って行ってみよう。
まず、11時くらいにお店入ってそば食べて、道の駅あいづでアップルパイ食べてお土産にシフォンケーキ買って、それから須賀川に行く。帰ってくると、9時10時の世界だねぇ。
「なあ、ばんえつ物語って、今は走ってるのか?」
「走ってるよ」
“ばんえつ物語”っていうのは、JR東日本が土日祝日に運行してる蒸気機関車C57型のこと。
新潟市秋葉区(旧新津市)の新津駅と会津若松駅の間を往復する、レギュラー運行のSLとしては日本最長の営業区間を誇る快速列車だ。
一昨年、炭水車(機関車の後ろにある、石炭と水を積んでる車両)の車軸が折れたとかで、修理と総点検のために去年は営業してなかった。
毎年そばを食べに行く時は、時間を合わせてばんえつ物語と併走しながら行くんだよね。
今年は復活したらしいんだけど…。
「天さん、あたしもばんえつ物語は見たいけど、見てると須賀川行けなくなっちゃうからダメ」
ばんえつ物語は、山都駅に12時40分に着く。
今回あたし達は、11時にそば屋に入る予定。
つまり、食べ終わっても12時前後というスケジュールで予定を立ててるから、食べ終わってから見ることも不可能。
あたしも残念だけど、今回は須賀川の方が優先だから、涙を呑む。
「じゃあ、発進! ゴー!」
予定どおり、朝9時半に家を出て、山都に向かう。
途中、天さんが
「なんか黒い煙が上がってる。野焼きか?」
とか言い出した。
「野焼きは、黒い煙にはならないんじゃない?
火事かなぁ」
なんて言ってたんだけど、咲花駅付近で謎は解けた。
「あれ、ばんえつ物語だ」
天さんが目を輝かす。
もうわかる。次にお前は途中で見て行けないかと言う。
「途中、1か所でいいから、見て行けないか?」
「言うと思ったよ。
でも、今のペースだと、あたし達の方が早いんだけど」
「ん~…」
そのまま走ることしばし。
通常、あたし達はばんえつ物語を5か所で見ながら併走する。
そのうちの2か所目の駐車場(近くをばんえつ物語が走るのが見える)の近くで、天さんが言った。
「なあ、ここだけでいいから、見ていかないか」
「ここ通るまであと30分くらいあるんだけど」
とは言うものの、ウルトラマンに興味のない天さんにとって、ばんえつ物語を見ることは重要だ。付き合わせちゃってるという後ろめたさもあるし、なにより、あたしだって見たい。
「しょうがないなぁ。ここだけだよ」
少し先の道の駅にしあいづでトイレを借りてから戻っても、まだ余裕がある。
「もうじきだと思うけど」
2年ぶりのばんえつ物語は、やっぱりよかった。
そこから山都へ出発。けど、50分のタイムロスは結構大きくて、山都に着いたのは12時半くらい。
ここまできたら、しょうがない。
「山都駅でも見ていこうか」
「いいのか?」
「あとちょっとだし」
結局、12時50分の山都駅発車まで見てしまった。
「うわぁ…駐車場いっぱい…」
そば屋に着くと、思いっきり昼時に引っかかったから、えらい混みようだ。
とりあえず受付しようと思ったら、天さんが
「先にそば会館行こう」
とか言い出して、近くの土産物屋に引っ張ってかれた。
天さんは、コロナ騒ぎの後、極端な人混み嫌いになってしまったんだけど、そのせいで、お店の前で待つのが嫌だと言い出したのだ。当然、受付のためにあたしがお店に入るのも嫌がる。
反論する暇もなく連れ出され、戻って来たら1時半。ここから順番待ちするのか…orz
今すぐ高速使って須賀川行けば、3時半には着くんだけど、ここでそばを食べないって選択肢はないしなぁ。
アーカイブセンター、5時までなんだけど。
結局、お店に入ったのは2時半、食べ始めたのが3時。もう完全に間に合わない。
天さんは「ばんえつ物語見たいなんて言って悪かったよ」と言ってたけど、順番取りだけでもやっとけば2時前に出られたんだよ。
結局、道の駅あいづでアップルパイ買って車の中で食べて、シフォンケーキお土産に買って、すごすご帰ることになった。
須賀川は、また後日リトライだ。今度はそば屋なしで。
そして、家に着いて。
車から荷物下ろしてたら、アルティメットルミナスが転げ落ちた。
拾ってみると、カラータイマーが欠けてる!
うっそぉ、今の衝撃程度で!?
カラータイマーの基部は残ってたから、クリアブルーのレジン盛ってなんとか修復できた。
次回、これ持って歩くの、不安だなぁ。
「次は、そば屋もばんえつ物語もなしで、道の駅あいづでアップルパイ食べてから須賀川に行こう」
なんかもう、1人で行った方が楽なんだけど、天さんとしてはあたしとのドライブって気分で一緒に来る気らしい。
まぁ、一緒に出掛けたいと思ってくれてるだけでも喜んどくべきかなぁ。
さぁて、リベンジマッチ行くよ!
この前は曇りだったけど、今日は綺麗な秋晴れ。
絶好のドライブ日和ね。
この天気でばんえつ物語とか見たいけど、それやるとスケジュール破綻するからね、今日は我慢だ。
本日のお供は、前回同様スペシウム光線ポーズのウルトラマンで固めてみた。
ソフビとアルティメットルミナスに加えて、フィギュアーツのAタイプと超動。この可動組は、スペシウム光線のエフェクトパーツ付きだから、折らないように気を付けないと。
「そんじゃ行くよ! 発進、ゴー!」
途中、ばんえつ物語が見られないことを嘆く天さんをなだめながら、一路会津坂下へ。
今回唯一と言っていい天さんのお楽しみ──道の駅あいづでアップルパイとジェラートを食べること。
そば屋は、時間的にも予算的にもキツいので、コンビニでコーヒーとおにぎりを買ってきた。
まず、アップルパイを買ってきて、コーヒー飲みながら食べる。もちろん車の中で。
次に、おにぎりを食べる。
隣の車でも、よそのご夫婦がお弁当を食べてた。やっぱりものを食べるとなると、そういうとこ、気を遣うよねぇ。
デザートは、ジェラートを買ってきて、また車の中で食べる。
窓の外には磐梯山が見える。少しけぶってるけど、いい景色。磐梯山をバックにウルトラマンの写真を撮りたいなぁって言ったら、天さんに何言ってんだこいつって目で見られた。だっていい絵になりそうじゃんか。
道の駅あいづを出て、須賀川へ。
あたしの車のナビだと、去年できたばっかのアーカイブセンターは登録されてないから、住所で検索した。
磐梯山を見ながら山道を走る。
土曜日だってのに、道路工事で片側交互が5か所ってどういうこと!?
え~、工期が押してるのかなぁ。
「あ、天さん、信号が横長!」
関東圏に住んでる人にはわからないかもしれないけど、新潟県内では、自動車用の信号機は縦長で、上から赤・黄・青になってる。
これは、横長より縦長の方が雪が積もりにくいから。
「なんで横長なんだ? ここだって雪降るだろう」
「須賀川は太平洋側だから降らないんじゃない?」
「あ、そうか」
などと言いつつ、2時間掛けて到着。
壁一面に描かれたガヴァドンを…え、スカキング? これ、ガヴァドンじゃないの?
建物に入ると、パンフとか渡されて注意事項を聞き、展示場へ。
デジカメ不可とか、動画不可とか、よくわからない制約だなぁ。
展示場1部屋目は、でっかい地球儀と天井から吊された飛行機達。それと人間大のシン・ウルトラマン。
スペシウム光線ポーズのそれに、ソフビを並べて写真撮りたくなった。
「ねぇ天さん、ソフビ並べて撮れないかな? 係員さんに訊いていい?」
「駄目だろう、それは」
う゛~ん、やっぱり天さんはそう言うよね。
2部屋目がメインのプロップ展示。
いきなりメビウスの頭部があった。
今年の11月3日に、オープン1周年記念で寄贈されたそう。
ホカホカじゃん。
ホーク1号にジェットビートル、スカイホエール、コンドル1号、マットアロー1号2号、タックアロー、ピブリダー、ウルトラマンと新マンの飛び人形、もう滾る~~~~~~♪
シルバー仮面やミラーマン、セミ人間のマスクもある。シルバー仮面の口って、マスクだったんだねぇ。
カタログによると、セブンのマスクと飛び人形や、ZATガンもあるはずなんだけど、見当たらない。
…あれ? あそこにあるの、バイオジェット1号とスカイシャイアンじゃない!? 東映のプロップまであるんだ!?
バイオジェット1号
スカイシャイアン
あ~っ! 轟天号もあるじゃん!
円谷英二ミュージアムにはレプリカしかなかったのに!
3部屋目は、巨大なミニチュアセット。
NHK大河ドラマ「いだてん」で使ったビルのセットのほか、あちこちから集めたミニチュアを寄せ集めて作った街のセットもある。
街のセットは、天井が低いから空が見切れちゃうけど、よくできてるなぁ。
こっちの雑誌なんか、長辺が1cmちょいなのに、きっちり表紙が作られてる。
確かにすごいけど、全部見ても30分も掛からない。うん、これは入館料無料じゃないとダメだね。
次は、須賀川市役所だ。
2年前に来た時は、位置関係がよくわからなくて行きそびれたんだけど、ウルトラの父がいるんだよね。
ウルトラマン通りに近いから、よく調べてれば前回も来られたはずなんだけど。
到着すると、駐車場は2時間まで無料だった。新潟市役所とは大違い。太っ腹。
ウルトラの父は、身長4mのでかい奴だった。
両脇には、ウルトラの母とタロウの顔を模した街灯がある。
すごいぞ! 須賀川市役所!
そこから歩いてウルトラマン通りへ。
天さんはさっさと
「じゃ、ちょっと離れてるから」
とか言って、去って行った。
さくさく撮っちゃおう。
ウルトラマンの水平になった左手の甲に、ソフビとか並べて写真を撮る。
フィギュアーツ & 超動
改造ソフビ(第100回)
アルティメットルミナス
万が一落としたら大惨事なので、バランスは慎重に。
ひととおり撮って、天さんを探すと、ピグモンのベンチに座ってた。
後で教えてもらったんだけど、待ってる間、天さんが翼に
「お母さんが大はしゃぎでウルトラマン並べまくってる。助けてくれ」
とかメールしてたらしい。
それに対する翼の返事は、
「まず、距離を取ること
次に、他人のふりをすること
そして、目を合わせないこと
これさえできれば大丈夫」
だったとか。ひどくない?
前にウルトラパンを買ったパン屋さんには、ウルトラマン30周年記念のジャンボソフビ(身長約90cm)が増えてた。
前回も来たウルトラマンショップSHOT M78でウルトラマンの形のペットボトルを買った。前回は知らなかったけど、このお店は「大束屋」という屋号で、円谷英二の生家らしい(多分場所は違うけど)。
その後、新しくできた土産物店flattoで職場へのお土産を買った。
ビニール袋の「須賀川」のロゴがセンスいいよね!
円谷英二ミュージアムが入ってる総合施設「tette」でトイレを借りた時点でもうじき5時だけど、それでもまだライトアップされない。まぁ、こういうのって6時くらいからが相場だからなぁ。
仕方ない、帰るか。
ってことで、市役所に戻ったら、母とタロウの街灯が光ってた。
位置関係はこんな感じ
…まだ5時前だけど、暗くなったしもしかしてライトアップ始まった?
確認のため、車で須賀川駅に向かって走ると、前来た時見たウルトラマンとセブンの街灯も光ってた。あ、ウルトラマンはカラータイマーも光ってる。セブンはビームランプも。タロウの街灯は、ビームランプ光ってなかったのに。
ビフォー
アフター
街灯の写真を撮ってウルトラマン通りを進んでいくと、やっぱりライトアップされてる!
今からもう一度市役所に行くよりは、tetteの駐車場に止めた方が早いね。
天さんには、tetteの1階で待っててもらって、ちょこちょこ走る。
ライトアップとは言っても、足下からライトで照らしてるだけだから、顔とか明るく見えるわけじゃないんだよね。
とにかく、もう一度ソフビを出してきて、ウルトラマンの上に載っけて光らせる。
よし、夜のウルトラマンも撮れたね。ついでに、セブン、新マン、ゴモラ辺りも撮って回った。
天さんのところに戻ったら、tetteの上から夜景を撮りたいとか言い出した。なんであたしが走り回ってる間に撮っておかないかなぁ?(答:あたしと一緒に夜景を見たかったから♡)
わかってても口に出さないのがうまくやってくコツだね。
周囲が平らだから、いい景色だねぇ。
天さんが満足した後、帰路に就いた。今日は駐車料金ゼロ。2時間駐車無料とか、太っ腹!
なんでも、tetteに何時間もいた場合、市役所の駐車場を終日無料にできたりするらしい。
車社会だと、こういうのホントにありがたい。
「夜の山道とか、怖すぎる」とか天さんに言われて、会津までは高速道路で行くことになった。
こういうイレギュラーな動き方すると、方向音痴なあたしは道間違えそうで怖いんだけど。
なんて思ってたら、高速下りた会津坂下で、ホントに曲がるとこ間違えた。
「うそ、今の右折だった!? ちょっと、分離帯あるからUターンできないじゃない!」
あたしは、曲がり角間違えたら、ターンして戻るのが基本だ。
違う角曲がって元の道に戻るとか、できる気がしない。
「ほら梓、パニクるな! 次の信号左だ」
「なんで左なのよ、反対行っちゃう!」
「いいから、言うとおりに走れ」
「うにゃ~ん、信じてるからね、天さん」
結局、右折するはずだった交差点に交わる道に出た。やっと安心して走れる。
「しっかしお前、あんなんでパニクるなよ。おっかないな」
「仕方ないじゃない。あたし、ああいうのダメなのよ」
途中で適当にご飯食べて、家に着いたのは10時。長い1日だったわ。充実してたけど。
ウルトラマンのペットボトルは、よく見ると台の部分に登場ポーズのレリーフが隠れてた。
「発進! ゴー!」
1975年放映「秘密戦隊ゴレンジャー」で、アオレンジャー:新命明が飛行要塞バリブルーン、バリドリーンを発進させる時の掛け声。
「ゴレンジャー」では、必殺武器はモモレンジャー、航空戦力はアオレンジャーが担当していた。
モモレンジャーが必殺技担当なのは、女の子がごっこ遊びに参加しやすいよう、爆弾のプロフェッショナルという設定で、格闘よりも爆弾による一掃が多かったから。
「いいわね、いくわよ!」の掛け声で、イヤリング爆弾を投げて戦闘員を吹っ飛ばす姿には憧れた。「いいわね」と言っておきながら、返事を待たずに爆弾を投げつけるのは、リュウタロスの「いいよね? 答えは聞いてないけど」に匹敵する。
ちなみに、新命明が航空戦力担当なのは、新命を演じていた宮内洋さんが京都での時代劇撮影で忙しく、スケジュールがなかなか取れなかったため、別行動を取りやすくする目的だったとか。
バリブルーンで空から捜索、というのは、説得力のある別行動だった。
なお、発進時のアクションは、バリブルーンの頃は「バリブルーン発進!」で右手を左肩につけて「ゴー!」で前に伸ばすというものだったが、バリドリーンに乗り換えた後は、「バリドリーン」で右手を左肩に、「発進!」で左手を右肩につけ、「ゴー!」で両手を伸ばすようにパワーアップした。
次にお前は~~~~と言う
「ジョジョの奇妙な冒険」第2部の主人公ジョセフ・ジョースターの決めぜりふ。
卓越した観察力と洞察力から、次の相手のセリフを先回りして言い、場の主導権を奪う。
スカイホエールとコンドル1号
いずれもZAT(「ウルトラマンT」の防衛隊)の戦闘機。
スカイホエールは全長60mと、タロウ(53m)より大きい。
ZATのメカは、スーパースワロー、ウルフ777、ラビットパンダなど動物の名を冠している。
梓は、ZATではスーパースワローが好き。
ちなみに、コンドル2号は存在しない。謎である。
マットアロー1号2号
MAT(「帰ってきたウルトラマン」の防衛隊)の戦闘機。
向かって右が1号。
マットアロー1号は、ウルトラメカの中で最も現実の戦闘機に近いフォルムになっている。
タックアロー
TAC(「ウルトラマンA」の防衛隊)の戦闘機。
基地から発進するほか、タックファルコンに搭載し、発進させることもできる。
ピブリダー
マイティジャック号の艦載機。
独特のフォルムにファンが多い。
ZATガン
ZATの隊員が携帯している銃。
ビームガンではなく実弾使用という設定。
梓は、「ピンス!ピンス!」という独特の発射音が好きだった。
ミラーマン
1971年放映の円谷特撮番組。
2次元人の父と日本人の母を持つ鏡京太郎とインベーダーの戦いを描く。
光学合成の美しさには定評がある。
京太郎は、反射物に「ミラースパーク!」することによってミラーマンに変身する。
珍しく、空を飛べない巨大ヒーローである。
SGMという防衛組織が登場するが、京太郎はメンバーではない。
途中、テコ入れとして腹部にカラータイマーがついたが、それは活動限界ではなく、エネルギーを使いすぎると知らせるというものだった。
そうなった理由は、“変身途中の無防備な状態でミラーマンを捕らえたインベーダーだったが、ミラーマンを殺すことができずエネルギーを大量に使うと爆発する爆弾を埋め込んだ”ためで、爆弾が爆発しないよう、エネルギーの使用限界を知るためという設定だった。殺せないのに爆弾を埋め込めるとか、意味がわからない。
要するに、メリハリをつけるのにカラータイマーが欲しくて、無理矢理こじつけたものと思われる。
シルバー仮面
1972年放映の宣弘社制作の特撮ヒーローもの。
春日博士が開発した光子ロケットの設計図は、5人の子供(光一、光二、ひとみ、光三、はるか)の体内に隠された。
5人は設計図を復元すべく、父ゆかりの人物を訪ね歩くが、行く先々で宇宙人が妨害してくる。次男:光二は、父から与えられた“シルバーの力”でシルバー仮面に変身し、兄妹を守る、という物語。
等身大ヒーローものだったが、作風が暗い上に地味で人気が出ず、テコ入れとして巨大化することになり、11話からタイトルを「シルバー仮面ジャイアント」に変更した。
そのため、10話で兄妹4人(この時点で、はるかは既にレギュラーから外れていた)が壁に触れると光子ロケットのエンジンが出現するという超展開で、光子ロケットが完成した。
当時、梓はそのシーンを見て「え、どういうこと!?」と当惑した。
11話で、巨大な宇宙人に光子ロケットが破壊され、シルバー仮面はその際光子エネルギーを浴びたことで巨大化能力を得た。以後、等身大には変身しない。
等身大のシルバー仮面は「アタック!」、シルバー仮面ジャイアントは「シルバー!」の掛け声で変身する。
梓は、シルバー仮面ジャイアントの顎のラインが生理的に受け付けなかったため、等身大に戻ってほしいと願っていた。
ちなみに、関東地方では「ミラーマン」の裏番組で、熾烈な視聴率競争をしていたらしい。
最終回、光二らは光子ロケットでアンドロメダ星雲への往復30年の旅に出る。帰ってくるのは2001年の予定だったが、まだ帰ってきていない。
ジャンカーZ
1973年放映の円谷特撮「ジャンボーグA」に登場する2号ロボ:ジャンボーグ9に変形する軽乗用車。
元車はホンダZであり、ジャンカー「Z」の名前はそこからと思われる。
ジャンカーZのミニチュアは大小3種類あったが、アーカイブセンターに飾られているのはプラモデルを改造した一番小さなものだそうな。
元々は、立花ナオキが欲しがった普通の車で、義姉が結婚指輪を質入れしてまで作った金を借してくれたお陰で買えた。
それを、ジャンボーグAを破壊されたナオキのために、エメラルド星人がジャンボーグ9に改造した。
どうして「A」の次が「9」なのかは謎。ジャンカーZなんだから、ジャンボーグZじゃダメなのか。「K」じゃダメなのか? 謎は尽きない。
ジャンカーZは、9の色に合わせて、右半分が銀色、左半分がオレンジというけったいな塗装だが、これはエメラルド星人が改造する前からの色。よくあんな色の車欲しいと思ったなぁ。
ちなみに、ジャンボーグAは、その後ちゃんと修復され、最終回まで戦い続けている。
「ジャンボーグA」
グロース星人の攻撃により、防衛チームPATの立花隊長が殉職した。その弟:立花ナオキは、怒りに任せてセスナ機で特攻したが、その意気を買ったエメラルド星人はセスナをジャンボーグAに改造し、地球を守る任務と共にナオキに与えた、という物語。
「ミラーマン」と繋がった世界であり、途中、「ミラーマン」の防衛組織SGMやその戦闘機ジャンボフェニックスが登場する。
「ジャンボーグ」はジャンボサイボーグの略で、ジャンボーグAはナオキの動きをトレースして動く。兄の形見の時計が光り、ナオキが「ジャン・ファイト!」と叫んで両手を前に突き出すと変形する。
特徴は、変形するセスナ:ジャンセスナがナオキの所有物ではなく勤め先の備品であることと、ナオキはエメラルド星人の信託によってジャンボーグAのパイロットに任命されていること。
そのため、会社の都合でセスナが売られそうになったり、エメラルド星人からパイロットを解任されそうになったりするなど、普通の変身ヒーローものではあり得ないピンチが生まれた。
番組中盤、ジャンボーグAが大破したため、2号機:ジャンボーグ9が与えられる。
ジャンボーグ9は、ジャンカーZに乗ったナオキが「ジャン・ファイト!ツー・ダッシュ!」と叫ぶ(「ジャン・ファイト!」で屋根が開いてナオキが立ち上がり、「ツー・ダッシュ!」と叫びつつ前に突き出した両手のVサインを合わせる)ことで変形する。梓は、サンルーフの付いた車を見た時、「ジャン・ファイト・!ツー・ダッシュができる!」と羨んだ。
ジャンボーグ9はハンドルとアクセルで操縦し、ギアチェンジでパワー・スピードが変わる。燃料がガソリンで操縦がハンドルというとボスボロットかザブングルかといった感じだが、こっちが先である。
ジャンボーグ9は、パワーと装甲でAに勝る(最終回ではAが中破した光線を浴びてもさほどのダメージを受けていない)が、飛行能力がないため、9登場後もAに活躍の場があった。
ちなみに、梓は、空を飛ぶ敵を追おうとしてジャンプしてべちゃっと落ちる9の印象が強いのだが、本編中、そのようなシーンは一度だけだったようだ。よほど印象的だったのだろう。
最終決戦では、太陽光エネルギー照射装置を巡る攻防が描かれる。
グロース星人の行動隊長デモンゴーネが月に作った太陽光エネルギー照射装置からの破壊光線で地球を滅ぼそうとする作戦に対し、ナオキはジャンボーグAで月に攻め込むも敗退。Aは中破した。
Aでは勝てないが、空を飛べない9では月に行くことができない。
9を月に運ぶため、ナオキはPATのロケットを乗っ取る。勝っても負けても地球に帰れない覚悟で、9は月に到着した。
基地を破壊し、デモンゴーネも倒した9を、PATが救出にやってくる。9が無事帰還し、地球を守る決意を新たにしたところで物語は終わる。
デモンゴーネは倒したが、グロース星人の地球侵略が終わったわけではない。OPの歌詞「悪魔の侵略続くから終わるあてなき戦い」は、「本当の平和が来る日まで」続く。余韻のある終わり方だった。
なお、発射装置を破壊した9の技:クロスショットは、挿入歌に登場する技なのにここでしか使われていない。実は、ミラーマンの必殺技シルバークロスと全く同じアクションだったりする。
バイオジェット1号
1984年放映のスーパー戦隊シリーズ「超電子バイオマン」に登場する戦闘機。
バイオジェット2号と合体してバイオロボになる。
なぜ1号だけアーカイブセンターにあったのかは不明。パンフにも載ってない。
スカイシャイアン
1984年放映「宇宙刑事シャイダー」で、シャイダーが使用する戦闘機。
超次元戦闘車シャイアンの上部が分離する。残った下部は、バトルシャイアンという戦車になる。
轟天号
1963年封切の東宝映画「海底軍艦」に登場する万能戦艦。
第二次大戦中に開発されていたものが、後に完成したという設定。
先端にドリルが付いている“元祖ドリル戦艦”。
究極超人あ~るが乗る自転車ではない。というか、あれはここから名付けられたのだが。
第二次大戦時、鉄人と轟天号とビッグXとメタルダーが完成していたら、歴史はえらいことになっていたはず。