出発
俺は、ガナンとその息子ドミアとの待ち合わせのために冒険者ギルドに向かう。
「大地、待ってたぜ。」
笑顔で言う。ドミアは、警戒している。
「俺、帰って良いかな?」
ため息交じりに言う。
「あー、そのだな。お前の予想を、息子に話したんだ。けど、信じてくれなくてな。」
「あぁ、なるほど。」
椅子に座ってから、ドミアに向かって軽く偽りの殺意を向ける。ドミアは、椅子ごとひっくり返ると失神してしまう。ガナンは、あんぐり。冒険者ギルドの、人々は驚いてこちらを見る。
「この程度の実力で、素材を取りに行くとか言ってんのか?ハッキリ言う、諦めろ。」
ため息交じり言う。
「お願いだよ。」
「目を覚ましたら、お前の息子は俺を敵と認識するだろう。どのみちな……。」
素っ気なくいって、運ばれてた水を飲む。
「それでもだ!俺もついて行くから。」
「やめとけ……。」
静かに言う。その瞳は、真剣である。
「何でだよ!」
「足手纏いだからだ。」
ギルドホールに、響き渡る。何人かの冒険者が、怒りにまかせて来る。
「はっ、ギルド登録すらできないお前がなにいってんだよ。足手纏いは、お前だろ!」
「うーん、それを言われたらお終いだな。でも、ガナンを倒せる実力はあるとだけ。」
暢気に、あくびをして言う。
「ガナンさんを、なめんじゃねぇ!」
襲い掛かってくる。ため息交じりに立ち上がる。
「まったく、面倒だな。」
そう言うと、一瞬で男の後ろを取るともの凄ーく手加減して腕を捻り武器を奪うとそのまま軽ーく投げ飛ばす。うん、手加減出来た。
「ぐはっ……。」
「別に、舐めてるわけじゃ無い。ただ、今回は息子であるドミアの問題だ。親が子の問題にいちいち手を出してたら、子供が成長出来ないだろうが。それに、ただでさえ危険地帯に行くんだ。いくら俺でも、2人も守りながらはきついぞ。」
真剣に、言うと椅子に座る。
「やっぱり、お前は良い奴だ。」
「約束したからな。」
ガナンは、嬉しそうに笑い。大地は、疲れたように返す。冒険者達は、大地の実力を見て真剣に目で会話したりしている。プラムも、同じくだ。
「いつまで、狸寝入りしてるつもりだ?」
ドミアを見て、暢気に言うと立ち上がる。
「僕は、あんたを信じない!」
大地は、ため息をついて剣を抜く。恐怖に、思わず後ずさるドミア。
「あぁ、そうかい!」
後ろを振り向くと、同時に飛んできた矢を切り落とす。そして、詠唱をして魔法を飛ばす。
………仕留め切れたか。ラッキーだな。
「そんで、この襲撃はどう解釈すれば良い?」
剣をさやに戻し、満面の笑みでドミアを見る。
「それは………。」
「さっきの攻撃は、お前だけを狙ったものだった。これは、素材集めの時も来るだろうな。」
困ったように、ため息を漏らし考える。
「………まぁ、何とかなるか。」
「息子を頼む、大地。」
「了解だ。とりあえずドミア、ここを離れるぞ。このままだとギルドに迷惑が掛かる。」
ドミアは、頷くと大地を追いかけた。