賢者ルクフォード
なかなか投稿できずすみませんm(_ _)m
誰かが、廊下を足早に歩いてくる。バーン!勢いよく、ドアが開き美しい青年が入ってくる。
「賢者、ルクフォード様!」
みんな、驚いて跪く。もちろん、大地は部屋の隅でそれを見ている。何人かが、お前も、跪けとばかりに睨みつけるがどこ吹く風である。
「んっ?」
青年は、そんな視線につられて大地を見る。へぇ~。面白そうな笑みを浮かべ、スタスタと大地に向かって歩き出す。そして、言葉を放つ。
「君、名前は?」
「………………。」
フードで、表情は見えないが確かにルクフォードは大地が面倒そうな雰囲気を出したのを感じる。
「フードをとって、素顔を見せてくれない?」
大地は、無言で横に顔を振る。
「そっか、残念。」
「……………。(こいつ、ヤバイ奴かも………。)」
「あの、何故その男を気にするのですか?」
ドミアが、恐る恐る聞く。
「そうだね。彼から、強者の気配を感じたから。でも、雰囲気的にもよこしまな考えは無さそうだし敵意のかけらも無い。でっ、彼は何でここに居るの?と思ってさ。」
「彼は、私と一緒に素材を集めてくれた方です。冒険者の父親の友人で、私もあまり詳しくは。」
ドミアは、大地に負担をかけないようにする。大地は、そんなドミアを見て微かに頭を下げる。
「そう、でも何で隠そうとするの?」
「彼は、貴族どうしのゴタゴタに巻き込まれるのが嫌で正体を隠しています。」
「なるほど……、じゃあちょっと失礼。」
そう言うと、魔方陣を展開させる。
「……………。(あー、うん。これは、ちっと不味い。どうすっかな………。 )」
ルクフォードは、試すようにこちらを見ている。うん、当たれば俺でも治るのに時間がかかる。大地は、内心ため息をつき無言で術式を組み立て展開させる。目を丸くして、驚く賢者。他の者は、青ざめてこちらを見ている。ただ、ドミアだけ落ち着いて目線だけで部屋をめちゃくちゃにしなきでくださいね。と言っている。うん、頑張る。
賢者の術式が、当たりそうな瞬間に大地の術式に弾かれ消えていく。シーン……。
「さすが、何でも有りですね。」
ドミアの呆れた声が響く。




