1.設定
神様にゲーム世界へ行かせてくださいと、心の中で念じていたら見知らぬ場所へ。
先が見えなさすぎて心配してる主人公。
…あれ?何ここ。
周りを見渡すと、辺り一面黄色い。所々キラキラしてるけど、キラキラしてるからって何があるわけでもない。
少し怖くなった俺は、一声かけてみる。
「あのー?誰かー?」
声がない…と思ったら、突然目の前が光出した。そこから、髪の毛の長い、白いワンピースを着た女の子が出てきた。背景と同じで髪の毛が黄色い。
「ようこそいらっしゃいました!」
「へっ?」
突然歓迎されても困る。
「早速ですが、下拵えといきましょう」
「は?」
早速すぎじゃあありません?話が読み込めない。
「何の下拵えで...」
「まずはこちら!!顔のパーツから。貴方は今、本来の自分の姿をしています。さすがにそのままじゃまずいので、ご自分で顔をお決めください」
え。ここはゲームですか。何なんですか!話くらい聞きやがれ!!
こんな不満をぶちまけたところで、話は聞いてくれないだろうから抑えておこう。
「この中からお選びください」
俺に見せてきたのはかなり沢山の顔。どれも二次元寄りの顔。...こんな顔は三次元に居ないから、ここは二次元か?
見てて飽きてきたので、自分が思うイケメンの顔を選んだ。
「これですね。本当にいいですか?」
「はい」
黄色の髪の毛の小は、俺の選んだ顔を消去。
「えっ、消すの?」
「はい、顔被りしないように。でも、貴方の顔はきちんと選んだものになってますので、ご安心を」
わざわざ消してるのか。被らないようにと言うのはこちらにとって、ありがたいことだ。同じ顔がいたら、少し変えたくなったりもする。
そして次は髪の毛。左分けにしてあるイケメンそうな顔。髪の毛の色は青にした。
次に服。服を選ぶ前に、使う武器を選ばせてきた。これは誰かと戦う始末になりそうな予感。
とりあえず、武器の一覧を見せてもらった。ずっらぁーと並ぶ武器達。見たことのない武器まで揃ってる。
俺は銃が好きだけど、弓が目に入った。こういう武器を選ぶとき、俺はたいてい弓を選ぶことが多い。なぜなら、銃は選択肢にあまり出てこないから。俺は弓を選ぶ。
武器を選び終えたので、本題の服選びへ。黄色の髪の毛の子曰く、武器によって服装が変わるだとか。
出てきたのは、ポンチョを基調とした服だ。中にはポンチョ無しもある。服についてはダサくなければ何でも良いので、一番最初に上がってた服を選んだ。一見ダサい服は見つからなかった気がするが。
最後だと思われる名前決め。俺の名前は快野なんだけど、実際の名前を使うのは好きじゃない。いつも使ってる、カイザーとしよう。快野とカイザー似てるし。
「...選び終えましたね!お疲れ様でした。これで貴方も私たちの仲間入りです。頑張ってくださいね、では、ご武運を!」
黄色の髪の毛の子は、両手を広げて何やらゲートを開き出した。
「お進みくださいませ」
「ちょっ、えっ!?」
今からどこに転送されるのか。聞きたかったが、そんな暇もなくゲートの中へ行かされた。
本当に異世界行けたら良いのに。自分はずっとゲーム中へ入りたいと願い続けて何年経つのやら。夢でもいいから行きたい。