*4*
一通りの授業を終えた俺。
どうしても頭の中にはあのゲームの事しか頭になかった。
──リセットすれば自分は死ぬ
そんな恐怖感が俺の体中に響き渡る。
しかしあのローズって野郎は何者なのか。
ただのゲーム案内人には思えないのだが・・・・・・。
晩御飯を食べてなかったので、
近くのコンビニで、弁当とお茶を買うことにした。
「いらっしゃいませ」と、店員のやる気なしの返事がこちらに伝わる。
俺は、奥の飲み物コーナーと、弁当を置いている場所を回って、
レジに直進。
「420円です。」
財布から500円玉を取り出し、80円おつりをもらってから
そそくさとコンビニを後にする。
人は苦手だ。
自転車にまたがって、さっさと家に向かう。
辺りはもちろん真っ暗。
街は店の灯りであふれていて、
暗い夜空に光を差しているようだった。
「ただいま。」
家のドアを開けると、俺はぼそりと呟いた。
母親はもう寝ているだろう。
二階の階段を上がっていくと、
俺はゲーム機の前にいた。
電源をつける。
「拓郎さん、おかえりなさい!」
あいつが現れた。
「それでは、今日の行動も、ゲームにしちゃいましょう!」
あいつがニコニコと笑っていた。
「・・・・・・一つ聞きたいんだが、
お前は何者だ?何故俺の部屋にゲームを置いた?」
ローズはしばらく黙っていた。
そして。
「私は、ただのゲームの案内人です。
このゲームは拓郎さんのように人と関わることが苦手な人に少しでも癒えてもらえるために
置いたものなんですよ。」
とニコニコと答えるばかりだった。
「では、私からも一つ聞きます。
拓郎さんはなぜそんなに人との関わりを嫌うんですか?
教えてくださいよ~」
──拓ちゃんっ・・・・・・。
俺は、床をたたいた。
「俺だって好きで人を嫌ってるわけじゃない!
お前に何がわかるんだ!」
「拓郎さん・・・・・・?」
「・・・・・・っすまない。取り乱していた。」
こんなに怒ったのはいつ以来だろう。
あいつと喧嘩した時以降だろうか。
昌平・・・・・・。