表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/100

24.見栄と後悔

24.見栄と後悔


 正午を告げるチャイムが鳴った。

「さてと…」

 康祐は立ち上がり博子の方を見た。博子も康祐の方を見て手を振っている。康祐は博子の方へ歩いて行った。途中で小田切が康祐に声をかけた。

「今日は弁当じゃないのか?」

「ちょっと寝過ごしてしまって作る時間がなかったものですから」

「そうか。独り者はそういう時に不便だな。早く新しい嫁さんを貰えよ」

 小田切はそう言うと康祐の肩をポンとたたいて、娯楽室へ向かった。小田切も弁当持参組なのだ。そして、彼の弁当はもちろん愛妻弁当だ。


 博子はいつもの定食屋に康祐を連れて行った。店に入るなり、康祐は目を丸くした。

「いつもこういうところで昼飯を食べているの?」

「安くてボリュウムもあるし、美味しいのよ」

 そう言って博子は厨房前のカウンター席に座った。康祐も博子の隣の席に着いた。

「意外だなあ。もっと洒落た店に連れてきてくれるのかと思っていたけど…」

「あら、そういうお店の方がよかったかしら」

「いや、見直したよ。やっぱり君は何かが違う」

「何かって?」

「まあいい。それより何がお奨めなんだい?」

 博子は康祐が何を言いたかったのか気にはなったが、お腹の虫が考えることを許してくれなかった。

「そうね…」


 博子はミックスフライ定食、康祐はカツカレーの大盛りを頼んだ。

「えっ?大盛りはやめておいた方がいいわよ」

「なんだよ、僕だってけっこう量は食う方なんだぞ」

 康祐はそう言ったものの、博子の前で男らしいところを見せようと多少見栄を張ったのだ。5分後にはそのことを後悔した。隣で博子がクスクス笑っている。

康祐の前に出された大盛りのカツカレーには大きなカツが丸々2枚分乗っていて、そして、それらは直径40cmはあろうかという大皿に山盛りで盛られていたのだ。

「だから言ったでしょう!先輩の言うことはちゃんと聞くものよ」







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ