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いまだよ
信号機の光
自動車のランプ
日が落ちかけた
青紫の空
たくさんのひととすれ違って
目も合わせないで
かたい地面に足を馴染ませる
たまに
爪弾きされたような気分になるのは
ビルの高くて偉そうに
ずっとうえから見下ろしてくるから
なのかもしれない
そうだよ
あたしは生きていかなくちゃ
なにも見せないように
知らさないように
あぁでも
いまだよ
どこかに歩いていくときは
旅立つのなら
ふさわしいときがあるもので
それは
もう
すぐだよ
感情の波に流されないよう
いまもまだ
帆をしまった舟の上で
櫂を握りしめている




