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約束
『【私の全存在をアナタに捧げましょう!足のつま先から頭の天辺まで!心も!体も!魂でさえ惜しくない!!!】と君は言ったね?』
悪魔はそう切り出してきた。
私は確かに言った、言い切った。
言葉に嘘はなく全てを差し出すつもりだった。
「その前に一つだけ確認させてくれますか」
『なんだい?』
「偽らず逸らさず真実を聞かせて下さい、アナタは何者なんですか」
『邪神』
「っ!?」
『の力を無理矢理受け入れさせられた異世界人』
深くため息を吐いてハンチング帽を被り直す男。
異世界人の記録は父の秘密の書斎にあったはずだが御伽話の一種だと思って本気にしていなかった。
『で?確認終わったけど?』
心、体、魂、全てを捧げる。
「今まで生きてきて何度か死にかけてるし、こんなに綺麗に戻してくれたんです。この姿を胸に抱いて死ねるなら悔いはないですよ、好きにして下さい!」
そんな覚悟は元より出来ていた。
『さっきまでと違って凛々しくて綺麗だぞ、フィリス・リターニャ・アイゼンドラフト』
(邪なる神とは言え、神の力を持つ者だ、名前を知られていたからなんだと言うのだ今更怖気てなるものか!)
『それじゃ俺のお嫁さんになってくれ』
直後彼女が硬直し反応するまで五分かかった。
フィリス・リターニャ・アイゼンドラフト(16)




